【大雪山】高山植物の宝庫、北海道の屋根を歩く

シリーズ  日本百名山       
山 名   大雪山(旭岳:2290m)
山行日  2006年8月17日
参加者  6名(OAA)  
歩行時間  6時間(休憩含む)
コース 姿見池→旭岳→間宮岳→北海岳→黒岳→層雲峡駅
 明治から大正にかけての紀行作家 大町桂月(M2〜T14)は、「富士山に登って、山岳の高さを語れ。大雪山に登って、山岳の大さを語れ」と書いている。大雪山とは、広大な高原台地の標高2000m前後のいくつものピークの総称であり、その最高峰が旭岳(2290m)である。今回で3回目、それぞれ別コースを辿っての旭岳山行である。

ロープウエイ 姿見駅
 8/15 22:00 車で静岡市役所前出発、R52、中央道、長野道、上信越道、北陸道を行き静岡から7時間、新潟港のフェリー乗り場に8/16 5:00に到着した。新潟港出航は10:30、18時間余りの船旅で小樽港着8/17 4:40、大雪山の登山口 旭岳温泉のロープウエイ駅に7:30到着、そこから一気に標高1600mまで運んでくれる。森林限界を超えた姿見駅着8:10、乗客は朝早いためか外国人の親子連れほか数名であった。
 駅から20分ほど登った旭岳5合目の姿見池までは観光客の領域、しっかり整備された遊歩道が通じている。そこから先は登山者の世界、岩ゴロの火山礫の道となる。前方の旭岳山頂は雲の中、その手前に幾筋もの白煙を噴き出す地獄谷が活動中の火山であることを知らせている。
地獄谷噴煙の背後の旭岳は雲の中

山頂目指して岩ゴロの道を登る
 大雪火山群の中で一番若いせいか山肌の色合いは乏しく、高山植物も見かけない。山頂はガスの中だが、振り返り見下ろすと、姿見ノ池の先にロープウエイ駅その麓の青々とした平原が見渡せる。山頂へは延々と続く火山礫の尾根道、足場は悪く辛い登りだ。

旭岳中腹より振り返り見下ろす姿見池

火山礫の尾根路を行く
 8合目辺りからは、地獄谷から湧きあがる霧に包まれ山頂はおろか下界も見えなくなる。何も見えない霧の中を登り、五合目の姿見ノ池から90分ほどで山頂に到着する。
地獄谷から湧きあがる霧

旭岳山頂

一等三角点選点100年記念碑
 旭岳山頂には、2000年に設置された“一等三角点 選点100年記念”の碑があり、北海道の最高峰であることを誇示しているようだ。

 前回同様、霧に包まれ展望ゼロ、早々に山頂を後にして黒岳に向かう。何度も来ているリーダーはここから戻って車を回収、黒岳の麓 層雲峡駅に車をまわしてくれるとのこと。山頂で見送るリーダーを後にして黒岳に向かう。。
 サブリーダーを先頭に、急なザレ場を下る。旭岳から黒岳の縦走路は大雪山の銀座コース、間宮岳のコルまで数組のグループを見かける。残雪帯が目につきだすとイワギキョウ、アキノキリンソウなどの高山植物も目にするようになる。

 コルからひと登り、広く平坦な間宮岳山頂に出る。北鎮岳コース・北海岳コースの分岐でもある。風は強く展望もままならず早々に山頂を後にする。しばらく下り風のないお花畑で昼食とする。

旭岳を下る

間宮岳目指して

間宮岳山頂付近

北海岳山頂
 風が強く霧で展望もない北海岳への尾根歩き、緩やかな起伏で荒井岳・松田山もいつの間にか通過していた。足元には、コマクサ・ウサギギク・イワブクロなど高山植物が咲き乱れている。
 北海岳を越えると、山肌に緑が目立つようになる。時折り霧が吹き払われ、みどりの中に現れる残雪が美しい。高山植物の宝庫が続く。エゾコザクラ・エゾツガザクラ・クモマユキノシタなど何度も足を止めての写真撮影、なかなか先に進めない。沢を渡り、右前方に黒岳を見ながら黒岳石室に向かう。
残雪帯を行く

沢(赤石川)を渡る

黒岳石室に向かう

黒岳石室:北鎮岳コースと合流、正面に桂月岳
 北鎮岳コースとの合流点である黒岳石室を経て黒岳山頂へと登り返す。ここは再び観光客の領域、遊歩道が整備されスニーカー姿のハイカーも目につく。山頂展望も今一つ、一休みして急坂を7合目のリフト駅へと下る。5合目でロープウエイに乗り換え、午後3時、リーダーが待つ層雲峡駅へと降り立った。

黒岳山頂

ロープウエイから層雲峡を見下ろす
場所 場所
すがたみ駅   8:10 黒岳石室   12:50
旭岳 9:50 10:00 黒岳 13:10 13:20
間宮岳 10:45 10:50 リフト駅 14:10
北海岳   11:25      
・1997/08/14 大雪山 北鎮岳コース山行記                                         



アクセスカウンター