十勝岳山頂 |
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十勝連峰は大雪山系の南西に位置し南端の富良野岳から北端のオプタテシケ山まで10座の頂が連なっている。主峰の十勝岳は今も活発な活動を続ける活火山である。 一昨日と昨日、幌尻岳とトムラウシの頂きを踏み終え、北海道の日本百名山9座すべてに足跡を残すことができた。十勝岳は4年前に登頂しているが、好天に誘われ再訪した。 |
上ホロカメットク山頂から十勝岳を望む |
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上ホロカメットク山頂 |
前夜、翌朝の出発時間のことでひともめした。予定では十勝岳下山後、旭川空港 17:20 発の飛行機で帰路につく。リーダーは宿で朝食を済ませてから出発する予定だったが、女性メンバーを中心に「ゆっくり歩きたいし、下山後温泉にも入りたい。少しでも早く出発したい」と懇願する。「みなの脚だったら、朝食を食べてから出かけても十分間に合うから」と力説するも、多勢に無勢。仕方なく前夜のうちに配られた弁当を持っての早朝発となった。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
4:40 カミホロ荘から直接歩き出し、登山口 5:00 出発。道端に咲くリンドウの花や富良野岳を眺めながらゆっくり歩く。富良野岳と上ホロカメットク山との分岐付近で朝食。
きつい階段を上り終えると展望が一気に開ける。上ホロカメットク山の山頂はまさに360度の展望。圧巻は真下に広がる安政火口だ。まだ 7時半である。宿であれば朝食が終わった頃だ。余裕からだろう、頂上で20分以上ものんびりとした。 上ホロカメットク山から十勝岳への稜線は風もない好天下、大景観を楽しみながらの稜線漫歩だ。エゾギキョウの群生地や、正面に見える十勝岳中腹への黒岩と草の緑のみごとなコントラストなど、何度も歩を止めシャッターを切る。 |
安政火口 |
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上ホロ〜十勝岳稜線 |
十勝岳〜上ホロ稜線 |
上ホロ〜十勝岳稜線より振り返り見る富良野岳 |
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15分ほどの急登を登りきると4年ぶりの再訪、十勝岳山頂だ。今回はどこまでも広がる雄大な景観がほしいままだ。間近に見える美瑛岳の左奥に大雪山、右側は昨日登ったトムラウシ、さらにその右に石狩岳、羅臼岳と連なっている。振り返れば、上ホロカメットクの右に富良野岳がよく見える。 |
十勝岳山頂より美瑛岳を望む(左奥に大雪山、右にトムラウシ山、羅臼岳) |
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望岳台に向けて下山 |
火山礫の滑りやすい急斜面を望岳台へ向け下山。草木一本ない荒涼とした道だ。前方に望岳台を見下ろし、右に美瑛岳、左に噴煙が上がる昭和の噴火口・前十勝を眺めながらの下りは飽きることがない。やがて道はゆるやかとなり、振り返ると十勝岳がややかすみはじめている。誰言うともなく「早く登ってよかった」のつぶやきに実感がこもる。のんびりと散歩ペースで下りながら、幌尻岳・トムラウシ・十勝岳、夜立ち3泊4日の山旅の余韻を噛み締めた。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
噴煙を上げる新火口 |
標高1720m地点(山頂より1.6km)正面奥に十勝岳 |
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11:40 望岳台着。下山途中から先行したリーダーと、待機してくれたK.H.さんとで既にレンタカーを回収して待っていてくれた。一年前にオープンしたという白銀温泉
ペンション「ほしの灯家」で汗を流し、十分すぎるほど余裕を持って旭川空港に着いた。 |
望岳台 |
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