【石鎚山】歴史を感じさせる磨耗した太い鎖

山 名  石鎚山(いしづちやま)
山行日  1999年5月2日
天 候  晴れ
同行者  F.Y.,M.S.,N.M.,W.H.
コース 山頂駅⇔成就社⇔前社森⇔夜明峠⇔弥山⇔天狗岳 
 日本七霊山の一つである石鎚山は、スリルある鎖場を避け、巻き道を使えば家族向きのハイキングコースである。山頂駅からは往復7時間程度で往復できる。
一浴温泉情報
 石鎚温泉 tel:0897-56-0220 10:00-24:00 \450  石鎚神社のすぐ近くにある日帰り温泉施設。和風と洋風の浴室を男湯と女湯で日替わり。備長炭を浴室内に張ってあるミストサウナの釜風呂(木炭浴)は珍しい。

夜明峠付近の笹原から石鎚山を望む

 瀬戸内しまなみ海道が全通した翌早朝、尾道から今治 59kmを渡る。それぞれの島を楽しみながらの通行料は5,250円。徒歩なら無料だそうだ。
 石鎚登山ロープウエイ駅の駐車場につくとスピーカーから音が割れるほどの大音響で演歌が流されていて、その無神経さに激しい苛立たしさを覚えた。「こんな所は2度と来るものか」と思うのがせめてもの抵抗。駐車料金を払いさっさとロープウエイに乗る。

 山頂駅からよく整備された広い道を30分ほど歩くと成就社につく。本日の宿、常住屋白石旅館に荷をおき、さっそく石鎚山に向かう。

成就社

 前社森の試しの鎖に取り付いた。信じられないくらい太い鎖だ。環に靴を入れることさえできる。長さ48m、表面が磨耗し、歴史を感じさせる。調子よく上りはじめたが途中から前がつかえてまったく動かない。反対側の下りの鎖で難儀している女性がいるらしい。少し遅れたW.H.さんは待ちきれず、巻き道を行く。私たちは、けっこう登ってしまい大勢が鎖に取り付いていて、下るわけにもいかずじっと待つ外ない。降りられず「ギャーギャー」わめいているパーティーのリーダーは他の人たちの迷惑も考え、しっかりした状況判断をして欲しいものである。
 試しの鎖を上りきると、原生林に頭を突き出した前社森岩峰からの眺めがとてもよい。石鎚山もわずかに頭をのぞかせている。
登りと反対側に垂れ下がった鎖の長さは19m。確かに登り以上にスリリングなことは間違いない。

アクセスカウンター

試しの鎖下り

 安全祈願の参拝をすませて神門(入山門)をくぐりると、八丁坂の長い下りで原生林のなかに招き入れられる。簡単な休憩舎の建つ鞍部から登り返しとなる。

 細尾根からブナ林を抜けると、視界が開け石鎚山が大きく現れる。弥山にいたる三ヶ所の鎖場や岩肌をむき出した天狗岳など、これからの道筋が見て取れる。

 一の鎖は33m、試しの鎖よりも15mも短い。難なくクリア。土小屋コースと合流するとすぐに二の鎖。かなりの急勾配だ。長さは65m。頂上に直結する三の鎖は67mと最長。これはパスして巻き道から山頂に登る。狭い頂上には多くの登山者が休憩中だ。写真でよく見る、そそり立った天狗岳が姿形よく間近に見える。
 一休みして、天狗岳へ向かうが、次から次へと戻る人がいて行く側は大渋滞である。ナイフエッジに見えた尾根もさしたることもなく天狗岳山頂に立つ。西日本最高峰の頂からは四国の山々が見渡せた。

天狗岳山頂

弥山より天狗岳

更新:2013/09/03