【羅臼岳】雲海の切れ間に国後島

シリーズ  日本百名山  前  後
山 名 羅臼岳(1660m)
山行日 1997年8月13日
同行者 静岡OAA 22名
歩行時間 6時間36分(含休憩)
コース 岩尾別温泉⇔羅臼平⇔羅臼岳

岩尾別温泉 “ホテル地の涯”
 登山前日は岩尾別温泉 「ホテル地の涯」 泊。いかにも最果ての木賃宿風のホテル名だが立派なホテルだ。

 朝食をあわただしく食べ終え、ホテル裏手の木下小屋前より出発。樹林帯の中をゆるいジグザグを切りながら登る。しばらくすると、「ヒグマ出没多発区域」なる大きな看板が立っている。650m岩峰までクマの好物のアリが多いらしい。しかし、わが登山隊は20人を超える大部隊。クマの方がわれわれを怖がるに違いない。とはいえクマは怖い、心なしか足早になる。

木下小屋

羅臼岳登山口
 縦走路脇の少し下ったところに水がたっぷりと湧き出している、弥三吉水だ。北海道の沢水はエキノコックスが怖いと言うが、コップが備えてあり飲んでも問題ないのだろう。

 のどを潤し再び歩き出してほどなく、雪解水や雨水でえぐられぬかるんだ道。路肩を歩いたり、ぬかるみに足を下ろしたりとすこぶる歩きにくい。しばらくして傾斜のゆるい極楽平を経て銀冷水で一息入れる。

弥三吉水

極楽平

銀冷水

大沢入口
 大沢の標識辺りから雪渓歩きとなる。雪が溶けた斜面にはエゾツツジやエゾコザクラが咲き乱れている。チングルマはすでに綿毛だ。雪渓を登り詰めると、ハイマツの広がった羅臼平につく。
 羅臼平で後続を待ち、全員そろったところでザックを置いて羅臼岳山頂を目指す。ハイマツ帯を抜けると石清水の水場である。ここからは岩稜帯の急登となる。岩を積み上げたような山頂への道は、岩に印されたこまめなペンキ表示が導いてくれる。
羅臼平

羅臼岳山頂
  頂上は雲の上に出ているのだろう、そこそこの青空が広がっているが、大パノラマと言うわけにはいかない。雲海の切れ間から国後島が見え隠れするのがせめてもの慰めか。

  少し待っていれば、展望も期待できるとは思うのだが、20分余りで頂上を後にする。下山後の露天風呂を楽しみに、来た路を引き返す。弥三吉水を過ぎた辺りから、今日はじめてセミの鳴き声が聞こえ、夏を伝えていた。
行 程
場 所 着時刻 発時刻
岩尾別温泉 宿泊 7:37
弥三吉水 9:00 9:10
極楽平 9:25  
銀冷水 9:49 9:58
大沢 10:11  
羅臼平 10:50 11:15
羅臼岳山頂 11:56 12:20
羅臼平 12:43 12:55
大沢 13:08  
弥三吉水 13:37  
岩尾別温泉 14:13
  岩尾別温泉の駐車場から河原への道を数十メートル下ったところに露天風呂がある。道の直ぐ脇であり、女性たちはさらに下ったところにの露天風呂に行った。

  山を下りて直ぐの露天風呂、ちょうど良い湯加減に大満足、しかも無料なのがありがたい。

岩尾別温泉 露天風呂
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