三夏 天文

3338 夏の月苔びつしりと石畳 和田雄剛 夏の月 15
7171 やませ来る直角に杉縫うて来る 星人 やませ 1174
4940 星涼し客車利用の宿泊所 遊歩 星涼し 1175
5322 眺めよき峠に立てば風薫る 岡村昭則 風薫る 1248
8633 薫風の落ちこむところ城見舟 西尾澄子 薫風 1248
6711 その上に青き空あり風薫る 伊藤敬子 風薫る 1248
6707 風薫る公園口の女人像 曷川克 風薫る 1248
6700 薫風に草のさざなみ草千里 山口速 薫風 1248
4519 樫の木は無口な木です風薫る 凡鑽 風薫る 1248
3743 風薫る外宮の鳥居くぐりけり 上山雅由 風薫る 1248
3342 風薫る目地の正しき石畳 洋々子 風薫る 1248
3334 茶畑の薫風富士山へ吹き渡る 小薮千豊 薫風 1248
6686 海からの風山からの風薫る 鷹羽狩行 風薫る 1248
5678 薫風や樹林の中の登山道 岡村昭則 薫風 1248
4521 樹木葬てふ遺言や風薫る くっちゃん 風薫る 1248
3958 君地獄へわれ極楽へ青あらし 高山れおな 青あらし 1249
3971 青嵐おお法螺吹きをくつがえす 三宅やよい 青嵐 1249
7126 青嵐おお法螺吹きをくつがえす 三宅やよい 青嵐 1249
7148 山脈の底ゆく木曽路青嵐 伊藤一彦 青嵐 1249
7141 青嵐山を揺らして渡りけり 永田正子 青嵐 1249
7140 一斉に木が声出せり青嵐 馬場志げ子 青嵐 1249
7137 青嵐しかと受けとめ山住ひ 後藤恒子 青嵐 1249
7133 青あらし電流強く流れをり 波多野爽波 青あらし 1249
8805 老人は無頼なるべし青嵐 世良 青嵐 1249
7131 輪唱の昔ありけり青嵐 平林恵子 青嵐 1249
7125 青あらし神童のその後は知らず 大串 章 青あらし 1249
7124 君地獄へわれ極楽へ青あらし 高山れおな 青あらし 1249
7026 青嵐水平線に割れる青 北山宏光 青嵐 1249
6766 青嵐鳥の声まで吹かれとぶ 朝倉里水 青嵐 1249
6765 青嵐森は楽器として鳴れり 仁平よしあき 青嵐 1249
3977 青あらし電流強く流れをり 波多野爽波 青あらし 1249
7132 眺めよき死地から死地へ青嵐 宇多喜代子 青嵐 1249
8005 仏頭の柔和な面に南風 坂本千代子 南風 1251
3059 夏の雨真白に降るや杉林 日野草城 夏の雨 1254
3739 夏の雨きらりきらりと降りはじむ 日野草城 夏の雨 1254
2094 虹の輪の消え行く先や子持山 小口泰與 1259
4486 稜線の虹へ手を振る登校児 伊吹嶺添削 1259
8733 カラフルなあめ玉のうた虹の声 出目 1259
5956 県分かつ尾根を跨げり夕の虹(添削後) 貢人 夕の虹 1259
6491 道ばたの花束ひとつ虹立てり 梅沢富美男 1259
6984 県分かつ尾根を跨げり夕の虹 貢人(札幌) 夕の虹 1259
4233 甥っ子とおいっ子と子と夕虹と 千原ジュニア 夕虹 1259
3122 富士の雲はれて樹海に虹の脚 浅野余里女 1259
681 夏空へ雲のらくがき奔放に 富安風生 夏空 1269
3139 富士の山青く裾引く夏の空 稲畑汀子 夏の空 1269
3181 渓谷の中より狭き夏の空 島岡美佳 夏の空 1269
3802 夏空をゑぐりて阿蘇の火□ある 長谷川櫂 夏空 1269
4902 矢印の先に夏空匂い立つ 斉藤慎二 夏空 1269
5191 夏空の奥深くまでブナ大樹 大介 夏空 1269
5563 縦走や溜息ばかり夏の空 岡村昭則 夏の空 1269
5928 空き缶がいつか見ていた夏の空 津沢マサ子 夏の空 1269
6112 雲は王冠詩をたづねゆく夏の空 仙田洋子 夏の空 1269
7864 夏空を切り取る鳥居水早し 鈴木ひかり 夏空 1269
4483 夏雲や庄屋の古き門構へ 伊吹嶺添削 夏雲 1271
7306 夏雲や街中走る人力車 不詳 夏雲 1271
7074 富士山を袈裟懸にして夏の雲 松本米子 夏の雲 1271
6959 夏雲はヴァーチャル子役らのはしゃぐ ウエンツ瑛士 夏雲 1271
6886 夏雲に槍岳の影映りたり 山田春生 夏雲 1271
5943 連山を置き去りにして夏の雲 大介 夏の雲 1271
3705 尾瀬晴れて夏雲の白一ながれ 小石幸雄 夏雲 1271
4530 富士の方鷲づかみして雲は夏 保坂伸秋 雲の夏 1271
4265 病む父へはやる心や夏の雲 柴田理恵 夏の雲 1271
3715 谷底の空狭きかな夏の雲 富田志げ子 夏の雲 1271
3714 逆さ富士映す湖面や夏の雲 田巻和子 夏の雲 1271
3712 八ヶ岳時々隠す夏の雲 須賀敏子 夏の雲 1271
3710 犬抱けば犬の眼にある夏の雲 高柳重信 夏の雲 1271
3707 宝剣岳夏雲を繰り空広し 瀧本黎子 夏雲 1271
5321 夏雲を背にして峡の村ひとつ 大介 夏雲 1271
7840 浅間嶺に夏雲の影ゆっくりと 一色文枝 夏雲 1271
7892 青空に夏雲浮かび浅間山 土屋久美子 夏雲 1271
3704 稜線のたてがみ透きて夏の雲 上田芳江 夏の雲 1271
3698 夏雲に噴煙加勢してをりぬ 稲葉房子 夏雲 1271
3699 穂高嶺を夏雲掴みつつありぬ 岩松草泊 夏雲 1271
3697 昼も夜も真空に白し夏の雲 原石鼎 夏の雲 1271
3696 幼どきかへりしごとし夏の雲 原石鼎 夏の雲 1271
528 兎児傘咲く山越しぬ夏の雲 曙雪 夏の雲 1271
3265 夏雲へ骨のかたちの膝立てて 谷野予志 夏雲 1271
1614 三角点ここが県境夏の雲 折上泉情 夏の雲 1271
1521 木道の果夏雲に届きけり 早川暢雪 夏雲 1271
3694 夏の雲朝からだるう見えにけり 一茶 夏の雲 1271
7076 雲の峯いよいよ雲の力で立つ 鷹羽狩行 雲の峯 1272
7925 点のような駅が裾野に雲の峰 橋本潔 雲の峰 1272
7862 浅間嶺を覆ふが如く雲の峰 高橋春子 雲の峰 1272
7143 八ヶ岳近づいてくる雲の峰 奈緒(名古屋) 雲の峰 1272
5205 雲の峰球児の校歌こだまして 原雅子添削 雲の峰 1272
7087 雲の峰過去深まつてゆくばかり 矢島渚男 雲の峰 1272
7081 雲の峰みるみるしらがのおじいさん 小沢信男 雲の峰 1272
5726 入道雲富士にすわりてゐたるかな 佐々木敏光 入道雲 1272
7077 雲の峰富士の山肌荒々し 吉村知子 雲の峰 1272
6942 波際の異国の瓶と雲の峰 篠田麻里子 雲の峰 1272
5296 山頂や遠嶺の後ろ雲の峰 岡村昭則 雲の峰 1272
8004 石仏の百態鎮め雲の峰 小田実希次 雲の峰 1272
7078 山と山つらなりてゆく雲の峰 山田美紀子 雲の峰 1272
4917 歩くほど広がる世界雲の峰 山形紗和代 雲の峰 1272
7085 雲の峯見る見る雲を吐かんとす 寺田寅彦 雲の峯 1272
4598 わがゆくてわれにも知れず雲の峯 川上梨屋 雲の峯 1272
7088 雲の峯通行人として眺む 永田耕衣 雲の峯 1272
8812 指さしてゐる間も育ち雲の峰 原雅子添削 雲の峰 1272
644 見上げれば高層ビルに雲の峰 よっち 雲の峰 1272
3767 伊勢湾の海にはみ出す雲の峰 山田末一 雲の峰 1272
1582 敬遠五つ父にあの日の雲の峰 横尾渉 雲の峰 1272
1519 雲の峰熔岩に根を張り五葉松 松井文子 雲の峰 1272
1440 着きさうで着かぬ山頂雲の峰 登山靴やな  雲の峰 1272
1439 峰雲や標高三千岩の道 不詳  峰雲 1272
1251 猟犬の耳のぴくりと雲の峰 原雅子添削 雲の峰 1272
642 ぐんぐんと延びゆく雲の峰のあり 高浜虚子 雲の峰 1272
640 涌かへる田毎の水や雲の峰 几菫 雲の峰 1272
639 雲の峰四沢の水の涸てより 与謝蕪村 雲の峰 1272
8925 雲の峰びくともせずに暮れてゆく 西尾美穂子 雲の峰 1272
643 雲の峰いくつ崩れて月の山 松尾芭蕉 雲の峰 1272
1130 一瞬にしてみな遺品雲の峰 櫂 未知子 雲の峰 1272
5455 山頂や遠くに見える雲の峰 岡村昭則 雲の峰 1272
5442 雷のまだ消え去らぬ縦走路 岡村昭則 1285
5971 雷や放り出されし一輪車 奈緒 1285
5577 雷雲を曲者という里の人 岡村昭則 1285
8751 落雷のきずあと残す御神木 浜田周作 落雷 1285
3766 谷川の瀬音のこりて雷雨去る 緒方氷果 雷雨 1285
705 砂場には砂場の残像夕立あと 小林聡美 夕立 1288
6266 渚行く素足の白さ驟雨来る 雨花(ハワイ) 驟雨 1288
5330 夕立に我逃げ惑う縦走路 岡村昭則 夕立 1288
4122 夕立や形見の背広濡らすかえ 粗品(霜降り明星) 夕立 1288
5661 夕立雲押し寄せて来る尾根の道 大介 夕立雲 1288
2152 行間に次頁の影夕立晴 村上健志 夕立 1288
701 三山の一山はやも夕立晴 黒田剛正 夕立 1288
589 夕立や人が走る走る走る 高山俊郎 夕立 1288
4099 エルメスの騎士像翳りゆき驟雨 村上健志 驟雨 1288
7293 海よりの風にぬめりや夕立前 治彦(千葉) 夕立 1288
6993 路線バス大夕立をぬけにけり りょう(札幌) 夕立 1288
6819 夕立晴れ二時間待ちの帰郷シーン 吉本実憂 夕立 1288
3727 夏霧やここら姥捨て秘話の里 村上唯志 夏霧 1292
3764 ぼんやりと夏霧のこる山間部 高澤良一 夏霧 1292
3763 夏の霧大吊橋を包みをり 加藤ひかり 夏の霧 1292
3736 峠路の絶景を消す夏の霧 奥田不二子 夏の霧 1292
3733 宝剣岳の鉾先かくす夏の霧 田川栄 夏の霧 1292
3768 リフト番また夏霧につつまるる 奈良文夫 夏霧 1292
3729 夏霧のしじまに洩れる渓の音 高橋泉也 夏霧 1292
3769 夏の霧眺めをりしが取り巻かる 内田美紗 夏の霧 1292
3726 夏霧の寸時一山包みけり 松山寿美 夏霧 1292
3721 今見えし槍の尖峰夏霧に 吉井竹志 夏霧 1292
3720 夏霧にぬれてつめたし白い花 大須賀乙二 夏霧 1292
1503 霧が霧呼び合う夏の火口壁 雨宮抱星 夏の霧 1292
3730 忽ちの眞白の闇の夏の霧 門田窓城 夏の霧 1292
5826 夏霧に分水嶺はかくれたる 原孜志 夏霧 1292
7680 夏霧やしなやかに行く一馬身 楠本憲吉 夏霧 1292
6934 山並を一挙に隠し夏の霧 清水恵山 夏の霧 1292
6932 夏霧の湧きて先達見失ふ 森本恭生 夏霧 1292
6906 夏霧を分けて比えいの山門に 遠藤真沙子 夏霧 1292
5949 夏霧の尾根這ひ登る西穂高 一灯(国立) 夏霧 1292
3765 アルバムヘ夏霧の尾瀬しまひけり 佐藤正尉 夏霧 1292
5827 夏霧や氷河を渉る人の粒 葉貫啄良 夏霧 1292
5825 夏霧の飛ぶ高さまで登り来し 西村正子 夏霧 1292
5824 夏霧が裂けて浅間を間近くす 志賀とみ子 夏霧 1292
5823 秩父嶺は夏の霧湧くばかりなり 台迪子 夏の霧 1292
4559 山容を消しつつ夏の霧走る 大谷豊二 夏の霧 1292
4459 夏霧のつばさ四五人さらひけり 角川照子 夏霧 1292
4458 夏霧の晴れて信濃の峡深し 水元久美子 夏霧 1292
5828 夏霧の北へ流るる日暮かな 川又美和子 夏霧 1292