初夏 植物

ID 俳句 作者 季語 主ID
8490 春山辺延齢草はそっと咲く 不詳 延齢草 147
8472 春彼岸うれしき出逢ひ延齢草 不詳 延齢草 147
3937 山笑ふ老いの坂道延齢草 畦夢 延齢草 147
3925 峠道呼ばれふりむく延齢草 彷徨人 延齢草 147
1886 延齢草神のあそびし山の窪 岡本まち子 延齢草 147
1885 呟けばつぶやく深山延齢草 青柳志解樹 延齢草 147
1884 人の世に延齢草の紫も 金田志津枝 延齢草 147
1883 風の来て滝の音消ゆ延齢草 牧野潤 延齢草 147
1882 山の気の冷冷つつむ延齢草 松下安輝 延齢草 147
259 実をむすぶえんれいそうをもって賀す 加藤三七子 えんれいそう 147
874 石楠花の岩落つ水は淵をなす 石橋辰之助 石楠花 175
873 石楠花や雲の巻舒をまのあたり 阿波野青畝 石楠花 175
872 石楠花や朝の大気は高嶺より 渡辺水巴 石楠花 175
311 石楠花に手を触れしめず霧通ふ 臼田亜浪 石楠花 175
877 石楠花に朝日とびつく穂高口 山田春生 石楠花 175
8610 石楠花のひそと静もる古参道 不詳 石楠花 175
875 石楠花や水櫛あてて髪しなう 野沢節子 石楠花 175
876 這松の下に石楠花隠れ咲く 田中澄枝 石楠花 175
8484 石楠花のつぼみ膨らむ涙雨 不詳 石楠花 175
4494 石楠花の巌に行場の鎖垂れ 村田橙重 石楠花 175
3794 鎖場の一歩石楠花散りかかる 伊藤いと子 石楠花 175
3788 石楠花は日蔭をよしと盛りなる 高浜年尾 石楠花 175
3786 石楠花の紅ほのかなる微雨の中 飯田蛇笏 石楠花 175
3123 石楠花は富士の夕の色に咲けり 阿部完市 石楠花 175
2169 石楠花や谷をゆるがす朝の鐘 水原秋桜子 石楠花 175
1501 石楠花の頃は過ぎたり咲き残り 清崎敏郎 石楠花 175
879 石楠花や嶺より嶺へ風のこゑ 山口草堂 石楠花 175
878 石楠花の紅灼々とほとけ山 川崎一洋 石楠花 175
4554 踊子草ときをり風は囃子方 豊田都峰 踊子草 206
4524 踊子草踊り疲れて萎えゐるか 中島知恵子 踊子草 206
4477 淡きあはき紅粧ふも踊子草 大橋敦子 踊子草 206
4405 踊子草踊れ踊れと空のあり 鈴木しどみ 踊子草 206
4398 踊子草風が止むとき休むとき 関口房江 踊子草 206
3641 踏み入りて踊子草の舞台かな 小野寺節子 踊子草 206
1403 分け入れば鈴の音響く踊子草 遊歩 踊子草 206
1096 散るときも踊るさまなる踊り花 石井青歩 踊り花 206
1094 おへんろの通り過ぎたる踊子草 今井千鶴子 踊子草 206
866 旧家訪ふ踊子草の藪をぬけ 奥野美枝子 踊子草 206
865 露坐仏をかこみて咲きぬ踊子草 西島静歩 踊子草 206
864 踊子草咲きむらがれる坊の庭 山口青邨 踊子草 206
568 きりもなくふえて踊子草となる 後藤比奈夫 踊子草 206
863 梢からはやす蛙やをどり花 一茶 をどり花 206
7406 葉桜の中の無数の空さわぐ 篠原梵 葉桜 680
6568 葉桜も滝のごとくに滝桜 中村重雄 葉桜 680
6351 葉桜や橋の上なる停留所 皆吉爽雨 葉桜 680
4927 葉桜を歩みて句碑あり千光寺 日和佐弥生 葉桜 680
4623 葉桜が生きよ生きよと声かくる 相生葉留実 葉桜 680
3713 葉桜の下何食はぬ顔をして 大倉郁子 葉桜 680
881 葉桜の頃の電車は突つ走る 波多野爽波 葉桜 680
8804 葉桜のやがて木洩れ日らしくなる 北浦日春 葉桜 680
1054 富貴草雨にも茎を立てて咲く 上村占魚 富貴草 682
7660 敷石のゆふべは漏るる富貴草 新郷登志子 富貴草 682
6091 鎌倉の千の牡丹を観てひとり 山口 元治 牡丹 682
6090 紅の艶白の艶あり牡丹の芽 武田 金子 牡丹 682
4918 万葉の牡丹の名札見て歩く 一島保子 牡丹 682
1055 杉を洩る日綾みどりに富貴草 小松崎爽青 富貴草 682
1053 富貴草兵舎のあとの公園に 伊藤いと子 富貴草 682
2741 牡丹一花崩して風の行方かな 青柳志解樹 牡丹 682
1006 今落ちし牡丹に蟻ののりゆきぬ 星野立子 牡丹 682
178 ちりて後おもかげにたつぼたん哉 与謝蕪村 ぼたん 682
168 牡丹散りて打かさなりぬ二三片 与謝蕪村 牡丹 682
8786 散り際の牡丹の声を聞き洩らす せいち 牡丹 682
2183 一片の欠けてより急散牡丹 倉田紘文 牡丹 682
5121 薔薇剪れば夕日と花と別れけり 加藤楸邨 薔薇 683
2093 卓の薔薇急ぎ挿しけり庭に剪る 小口泰與 薔薇 683
1979 花うばらふたたび堰にめぐり合ふ 芝不器男 684
1978 愁ひつつ岡にのぼれば花いばら 与謝蕪村 684
2726 野茨の花へ午報の鳴りわたる 青柳志解樹 野茨の花 684
748 花うばら 乙女ごころを映しだし 陽溜 684
575 野の風に白も燃えます花うばら いずみ 684
1982 花いばらどこの巷も夕茜 石橋秀野 684
1983 若き日の星ならなくに花茨 千代田葛彦 684
1984 見えてゐる野薔薇のあたりいつ行けむ 野澤節子 野薔薇 684
1985 幼なにも別辞を選び花いばら 赤松恵子 684
1986 往ききして 野茨の道楽しめる ケイスケ 684
2070 花いばら故郷の路に似たるかな 与謝蕪村 684
2071 我を見ず茨の花を見て答ふ 森賀まり 茨の花 684
2072 川原への道野茨の花のみち 青柳志解樹 野茨の花 684
2073 茨さくや根岸の里の貸本屋 正岡子規 茨さく 684
2841 茨の花ここをまたげと咲きにけり 一茶 茨の花 684
1980 野いばらの水漬く小雨や四つ手網 水原秋桜子 684
6121 新緑の峡をトロッコ列車駆く 稲福昌一 新緑 685
6136 新緑に染まりみどりの疏水かな 西村舟津 新緑 685
6673 新緑の名城公園散策す 籠谷充喜 新緑 685
6705 少年の顔となりたり緑さす 中村祐子 緑さす 685
7818 新緑の林が切れて浅間山 沢田勝彦 新緑 685
8651 新緑の風まつすぐに天守閣 石山秋月 新緑 685
5401 羊腸の旧街道や緑さす 原雅子添削 緑さす 685
5942 新緑に吹きもまれゐる日ざしかな 深見けん二 新緑 685
4765 新緑にのまれて歩む石畳 川副民子 新緑 685
4764 晴れてゆく風新緑にゆきわたり 新開一哉 新緑 685
1463 緑さす書斎に優しき日の斑かな 宗本智之 緑さす 685
8806 新緑の山道歩き深呼吸 中島季世 新緑 685
682 緑濃く淡く山々明けて来し 津和大樹 685
4767 新緑の城址に風の絶ゆるなし 久保田ヤスエ 新緑 685
1461 新緑や風にも彩のあるごとし 中野俊子 新緑 685
1464 風入れてたたむ喪服に緑さす 古賀まり子 緑さす 685
1910 新緑は大蛇のごとく荒々し 夏井いつき添削 新緑 685
2091 緑さす沢さはさはと山荷葉 kemm 緑さす 685
2389 新緑の山路やさしき鳴子百合 高橋ふじ 新緑 685
3757 新緑やうつくしかりしひとの老 日野草城 新緑 685
4555 新緑やまなこつむれば紫に 片山由美子 新緑 685
4590 新緑に身を染めたくて歩きけり 吉田三郎 新緑 685
4596 新緑の故郷の山河やさしかり 長嶺勇 新緑 685
4760 新緑をつなぐ大橋海跨ぐ 稲畑汀子 新緑 685
4761 新緑の色を深めて晴るる岳 稲畑汀子 新緑 685
4762 新緑や八ケ岳の嶺々輝きて 関ただお 新緑 685
4763 新緑の中でいただくにぎりめし 前阪洋子 新緑 685
1460 新緑の香に新緑の風を待つ 稲畑汀子 新緑 685
4769 新緑をまとひてまぶし黒き門 豊田作二 新緑 685
4768 新緑の山攀ぢ登る雲の影 横山庄一 新緑 685
4770 新緑の木漏日ゆるる句碑の道 大内恵 新緑 685
4771 明治の世知らぬ新緑知る古木 稲畑廣太郎 新緑 685
4772 新緑や鳥居の中に石畳 斉藤静枝 新緑 685
4773 新緑や遠くに白き滝かかる 須賀敏子 新緑 685
4774 常に見る山のいつしか新緑に 難波澄子 新緑 685
4775 新緑の巨木追ひこしビル伸びる 斉藤裕子 新緑 685
4776 新緑に城凛として鳶一羽 永井孔雀 新緑 685
4777 新緑に吸ひ込まれゆく水の音 梶川智恵子 新緑 685
4778 新緑や顔にまだらの日のひかり 加藤みき 新緑 685
4941 稜線も谷も新緑武奈ヶ岳 遊歩 新緑 685
5265 摩天楼より新緑がパセリほど 鷹羽狩行 新緑 685
5848 新しき道新緑を突き抜ける 森本恭生 新緑 685
8632 幾色の新樹従へ天守閣 小玉ヒロ子 新樹 686
4074 夏山は目の薬なるしんじゆかな 季吟 夏山 686
4077 白雲を吹尽したる新樹かな 才麿 新樹 686
4079 大風に湧き立つてをる新樹かな 高浜虚子 新樹 686
4081 新樹並びなさい写真撮りますよ 藤後左右 新樹 686
5920 玉砂利の音途切れ無し新樹光 秦聰子 新樹 686
7837 浅間噴火からまつ新樹の天に噴く 五嶋不二 新樹 686
8631 胸襟を開く天守や新樹晴 奥村つよし 新樹 686
7850 山の宿夜は新樹の風の声 笹野青陽 新樹 686
4391 大欅若葉の下の老二人 波田美智子 若葉 687
4606 歩く度若葉の蔭や背を流れ 前山利英 若葉 687
5300 朝空のすっきりと見せる若葉山 岡村昭則 若葉山 687
5854 若葉して手のひらほどの山の寺 夏目漱石 若葉 687
6147 老木も同じくわか葉仲間哉 一茶 わか葉 687
6634 若葉萌ゆ色に百歳樹の強さ 加藤光樹 若葉 687
6717 うぶすなや若葉まとへる老大樹 佐々木敏光 若葉 687
6727 雨上り若葉輝く峠道 中橋京子 若葉 687
6728 敷石の苔むす古刹若葉雨 松山寿美 若葉雨 687
8655 絶頂の城より高き若葉かな 与謝蕪村 若葉 687
4296 山の雨その滴々の若葉色 坂根宏子 若葉色 687
4295 若葉風峠に小さき文学碑 原田伸夫 若葉風 687
4388 参道の欅若葉を仰ぎたり 三輪慶子 欅若葉 687
905 葎さえ若葉はやさし破れ家 松尾芭蕉 若葉 687
910 峠越え青葉若葉のなかを行く 松沢久子 若葉 687
4125 木洩日が若葉を若葉彩にする 中川三雑子 若葉 687
4130 若葉雨全山みどり滴れる 外村百合子 若葉雨 687
4142 風のたび葉裏を見せて若葉山 西山幹子 若葉山 687
4159 吹く風を光に変へて山若葉 長谷川芳太郎 山若葉 687
4161 隈笹の上に木洩日山若葉 後藤ふさ子 山若葉 687
4164 山若葉山の力の湧くごとし 田宮勝代 山若葉 687
4172 山に入る吊橋ゆれて谷若葉 都築富美雄 谷若葉 687
3755 陽光を奪い分けあい?若葉 不詳 若葉 687
4120 色違へ若葉まぶしき雑木山 城台洋子 若葉 687
4292 辻地蔵前だれに浴ぶ若葉雨 石積知恵子 若葉雨 687
3187 ワンパクがつり橋揺らす柿若葉 長谷川博 柿若葉 689
4969 花一つつけて躑躅の若葉かな 野村泊月 若葉 689
4114 今朝の空萌黄に光る柿若葉 不詳 柿若葉 689
2092 消息の途絶えて今は青楓 郁子(60代) 青楓 690
2559 思ひ出し思ひ出し蕗の苦みかな 路通 708
2560 母の年越えて蕗煮るうすみどり   細見綾子 708
6645 蕗の葉を傾けし風一里塚 柏原眠雨 蕗の葉 708
7610 二人目の客も筍抱へ来ぬ 川嶋いさを 709
647 夕闇にマーガレットの花の数 成瀬正俊 711
648 マーガレット咲く道を行き君を祝ぐ 藤岡筑邨 711
1431 しんかんと山閃々竹落葉 広瀬直人 竹落葉 713
2153 月光にほぐるる烏瓜の花 小杉優子 瓜の花 718
1276 卯の花の深山の香りまた訪ね 陽溜 卯の花 724
573 子と歩む山路に小米空木かな 三武竜牙 小米空木 724
578 卯の花の色を消しゆく小雨かな 鳳英 卯の花 724
2743 卯の花に荒れ模様なる山の風 青柳志解樹 卯の花 724
1277 卯の花をこぼして沢へおりゆけり 武井美代子 卯の花 724
1189 卯の花や流るるものに花明り 松本たかし 卯の花 724
1278 卯の花の山路ここより引返す 稲畑汀子 卯の花 724
1279 どこまでも卯の花迫る山路かな 稲畑汀子 卯の花 724
1280 卯の花の曇りさまさん松の色 各務支考 卯の花 724
1281 夕月に卯の花白く浮びけり 西正子 花うつぎ 724
1282 山裾に添うて日の照る花卯木 桂信子 花うつぎ 724
2064 卯の花の匂ふ山路の雨意の風 廣瀬凡石 卯の花 724
2065 卯の花の匂ひ知りたし山の里 村瀬八千代 卯の花 724
2066 卯の花の山路も通ひ馴れしもの 稲畑汀子 卯の花 724
2067 卯の花や水琴窟のかすかなる 森津三郎 卯の花 724
2068 卯の花の我が家に咲けば雨も良し 森田尚宏 卯の花 724
2069 山帰りリュックに卯の花覗かせて 濱田ヒチヱ 卯の花 724
8482 夏山路独り歩きに谷空木 不詳 谷空木 724
2096 桐咲くや奇岩の山の彫り深し 小口泰與 桐咲く 725
2739 曇天やほたほたと落つ桐の花 青柳志解樹 桐の花 725
2140 古里は鍵など掛けぬ桐の花 渕野陽鳥 桐の花 725
8587 近づけば見失ひけり桐の花 三木智子 桐の花 725
8588 桐の花目指すは天守目指すこと 西尾澄子 桐の花 725
8590 蒼穹に風すこしあり桐の花 加藤あや 桐の花 725
8604 青屋門遠目親しや桐の花 中野美栄子 桐の花 725
2727 山畑の名残り一と本桐の花 青柳志解樹 桐の花 725
7241 応援歌泰山木は咲かむとす 草深昌子 泰山木咲く 730
8716 話す間も泰山木の花錆ぶる 小玉ヒロ子 泰山木の花 730
3237 曇天の空にとびつく朴の花 一條友子 731
2074 駅降りてすぐに蜜柑の花の中 加倉井秋を 738
2075 ふるさとはみかんのはなのにほふとき  種田山頭火 738
2076 手に持ちて木よりも匂ふ花蜜柑 山口波津女 738
1306 紫蘭咲いていささか岩もあわれなり 北原白秋 紫蘭 755
1307 風の中紫蘭の内緒話かな 高澤良一 紫蘭 755
1308 雨の日は雨の紫蘭を玻璃越しに 高澤良一 紫蘭 755
1309 西行の歌碑に紫蘭の影伸びる 伊吹嶺 紫蘭 755
1920 うつむけど想い一途に紫蘭かな 善句太郎 紫蘭 755
1976 忘れえぬ恋語らずや花紫蘭 徒然庵 紫蘭 755
8735 人住まぬ庭に紫蘭の咲満つる 清水恵山 紫蘭 755
1304 司書の眼をときどきあげて紫蘭咲く 富安風生 紫蘭 755
1303 ゆふかぜのしヾにしらんの一トむしろ 久保田万太郎 しらん 755
1305 大かたは打伏す梅雨の紫蘭かな 中道政子 紫蘭 755
1302 紫蘭咲き満つ毎年の今日のこと   高浜虚子 紫蘭 755
897 鈴蘭の鈴振る風を友として 椎橋清翠 鈴蘭 756
891 鈴蘭の鈴振る風を友として 椎橋清翠 鈴蘭 756
892 鈴蘭の香を愛でぬ地にひざまづき 徳田八重子 鈴蘭 756
893 鈴蘭や径白馬へひとすぢに 武石佐海 鈴蘭 756
894 鈴蘭の卓や大きな皿に菓子 高浜虚子 鈴蘭 756
896 鈴蘭はコップが似合ふ束ね挿す 鈴木榮子 鈴蘭 756
1076 すずらんのリリリリリリと風に在り 日野草城 すずらん 756
1313 鈴蘭の広野や吾を小さく置き 徳永山冬子 鈴蘭 756
2100 鈴蘭や轆轤まはりて風さやか 小口泰與 鈴蘭 756
2135 すずらんの鈴の一つが落ちにけり 牧一男 すずらん 756
2417 鈴蘭の香り微かに山の朝 須賀敏子 鈴蘭 756
2450 鈴蘭の花を振り出す小風なる 中村草田男 鈴蘭 756
2659 鈴蘭に生まれて空を仰がれず 布川直幸 鈴蘭 756
2676 いちめんに鈴蘭の葉の立ちならび 高野素十 鈴蘭 756
4624 鈴蘭の葉の向き合ふて花了る 佐藤多太子 鈴蘭 756
6442 鈴蘭とわかる蕾に育ちたる 稲畑汀子 鈴蘭 756
7683 鈴蘭の葉の大きくて花つまし 大橋敦子 鈴蘭 756
8151 風の日の鈴蘭の花鳴るごとし 畠山譲二 鈴蘭 756
895 鈴蘭の葉をぬけて来し花あはれ 高野素十 鈴蘭 756
767 山芍薬時代は巡りて未通女哉 陽溜 山芍薬 777
768 貞節を守りて散るか山芍薬 陽溜 山芍薬 777
772 そろひ咲く山芍薬の映ゆる森 陽溜 山芍薬 777
1295 芍薬の蕾をゆする雨と風 前田普羅 芍薬 777
1296 芍薬の 一ト夜のつぼみ ほぐれけり 久保田万太郎 777
1297 芍薬や つくゑの上の 紅楼夢 永井荷風 777
1298 芍薬に 紙魚(しみ)うち払ふ 窓の前 与謝蕪村 芍薬 777
1909 芍薬の芽のほぐれたる明るさよ 星野立子 777
2184 芍薬のゆさゆさと夜が生きてをり 鍵和田?子 芍薬 777
6280 山芍薬霧より白き珠を解く 木下ふみ子 山芍薬 777
6282 芍薬の蕾のどれも明日ひらく 海野良子 芍薬 777
6283 白一重山芍薬の一花咲く 右城暮石 山芍薬 777
7167 芍薬や暮色に入りて妖気めく 信之 芍薬 777
8481 芍薬の蕾息づく小雨かな 不詳 芍薬 777
7843 庭の木陰の白き一輪貌佳草 古城わかば 貌佳草 777
255 しなやかに風を揺らしぬ芥子の花 中村誠記 芥子の花 778
2171 はなびらをうちふるはせて風の罌粟 釘宮のぶ 罌粟の花 778
926 常の日のつねのかなしみ姫女苑 鍵和田柚子 姫女苑 789
927 若者立ち尻形残すひめじょおん 小室善弘 姫女苑 789
928 姫女苑しろじろ暮れて道とほき  伊東月草 789
929 濁流の州に残りたる姫女苑 福田甲子雄 姫女苑 789
930 姫女苑雪崩れて山の風青し 阿部みどり女 姫女苑 789
931 放たれて犬は走獣姫紫苑 岡田海市 姫女苑 789
1943 じゃじゃ馬に怖いものなし姫女苑 稲森如風 姫女苑 789
2148 どこまでも堤のつづく姫女苑 渕野陽鳥 姫女苑 789
2247 小叢なす荒れ地の華や姫女苑 徒然庵 姫女苑 789
6830 林道に廃バス錆び色に紫陽花 村上健志 紫陽花 789
2850 おほばこの花に日暮の母の声 大嶽青児 おほばこの花 793
1004 話しつゝおほばこの葉をふんでゆく 星野立子 おほばこ 793
757 車前草の花人や虫にも踏まれけり 陽溜 車前草の花 793
2842 踏まれつつ車前草花を了りけり 勝又一透 車前草花 793
2604 紫に色ふ蕊の黄庭石菖 徒然庵 796
2434 濃き日ざし庭石菖を咲き殖やす 上村占魚 796
563 一瞬を大きく咲かす庭石菖 いずみ 庭石菖 796
596 庭石菖河原吹き抜く風と舞ふ kemm 庭石菖 796
2142 身を焦がす庭石菖のむらさきに 渕野陽鳥 庭石菖 796
2435 庭石菖尚咲き露を輝かせ 高橋金窗 庭石菖 796
2625 庭石菖契らば果つる一日花 徒然庵 庭石菖 796
1088 岩ヶ根の立浪草に雨あらく 林紫楊桐 立浪草 798
1089 女らの足の危ふし立浪草 小坂順子 立浪草 798
1092 立浪草風出て深き海のいろ 蒲幾美 立浪草 798
1090 暮れぎはの立浪草の浪立ちぬ 福山理正 立浪草 798
414 浦島草夜目にも竿を延したる 草間時彦 浦島草 803
415 浦島草城は石組のみ遺し 青柳志解樹 浦島草 803
416 浦島草日向を人の歩きをり 岸田稚魚 浦島草 803
417 浦島草に覗かれ俺のあばら透く 新井哲囚 浦島草 803
418 どうしてもその人の貌浦島草 鈴木晶子 浦島草 803
419 幾つ咲いても浦島草は暗き花 山田みづえ 浦島草 803
2157 浦島草夢追ふ竿のたわみかな 渕野陽鳥 浦島草 803
4795 夕風に糸垂らしゐる浦島草 朝妻力 浦島草 803
4796 黙深し思案のさまの浦島草 楠木君子 浦島草 803
4799 浦島草芽吹きし竿に糸からむ 松崎鉄之介 浦島草 803
4801 木洩日の波へ浦島草の糸 島谷征良 浦島草 803
4802 釣糸のいまだ短し浦島草 大内恵 浦島草 803
4806 浦島草糸のなき子を従へて 菊地英雄 浦島草 803
4803 浦島草湖へみじかき竿伸ばす 風間史子 浦島草 803
4805 気が付けば家族増やして浦島草 菊地英雄 浦島草 803
8393 土壁にもたれて重き夏みかん 大岩龍門 夏みかん 825
2706 もみぢ苺原生林を鏤(チリバ)めし 辻恵美子 もみぢ苺 828
485 死火山の膚つめたくて草いちご 飯田蛇忽 828
486 草いちごほのぼのと地に跼みをり 春日井一壺 草いちご 828
487 忍び来て摘むは誰が子ぞ紅苺 杉田久女 828
490 やまぶきの雫にみのるいちごかな 高岡斜嶺 828
491 おもひ出すなみだや露にちるいちご 服部土芳 828
492 旅人の 岨(ソバ)ひあがる いちご哉 正岡子規 828
493 あさあさと麦藁かけよ草いちご 芥川龍之介 828
855 草苺朝の赤さや歌の中 加藤知世子 828
2705 野苺にかしぐ石みな遍路の墓 品川鈴子 野苺 828
2707 野苺の藪となりたり古戦場   佐野和子 828
1116 蛇苺 朝夕は日も 濡れにけり 福永耕二 829
474 蛇いちご 半弓堤て 夫婦づれ 服部嵐雪 829
475 春ふかい草をふみわけ蛇いちご 種田山頭火 829
476 蛇苺田川濁りてあふれをり 秋元草日居 829
477 流水に真紅うつらず蛇苺 山口誓子 829
478 石蹴りの石の失せどの 佐野俊夫 829
501 ふるさとの沼のにほひや蛇苺 水原秋桜子 蛇苺 829
502 すいすいと草そよぎをり蛇苺 阿部みどり女 829
503 蛇苺遠く旅ゆくもののあり 富沢赤黄男 829
2759 草刈つてあらはとなりし蛇苺 青柳志解樹 蛇苺 829
1114 目に白き 道あはれなり 蛇苺 石田波郷 829
1115 蛇いちご 跨ぐ一歩も 流人の地 持田石映 829
506 さからひて淋し木苺甘けれど 水守水母 木苺 830
1011 木苺は 熟れたか 遠い父の山 長野清子 木苺 830
1012 木苺の黄色に偲ぶおさな恋 林露杖 木苺 830
1013 木いちごの落ちさうに熟れ下校どき 大屋達治 木いちご 830
1014 木苺の種舌に旅はるかなり 千代田葛彦 木苺 830
1015 木苺や 乙女の日焼 血の色に 中島斌雄 木苺 830
1016 裾重く 聖尼ばかりの 木苺摘み 草間時彦 木苺 830
2725 木苺の頬撫でてゆく山の風 青柳志解樹 830
1079 木苺に 滝なす瀬あり 峡の奥 水原秋桜子 木苺 830
1081 木苺の 崖の下径 札所みち 石塚友二 830
504 山路行くや木苺取って食ひながら 村上鬼城 木苺 830
1083 木苺の さびしさ浪子碑 波の上 河野南畦 830
505 木苺の蒸れしあはれをまのあたり 後藤夜半 木苺 830
3649 すひかづらもろとも藪を機械刈 佐藤鬼房 すひかづら 863
3651 忍冬のだらだら咲きのはじまりぬ 星野麥丘人 忍冬 863
3659 忍冬二花づつのよき香り 高野素十 忍冬 863
2678 やぶさめや山路なほ咲くすひかづら 水原秋櫻子 すひかづら 863
3638 もつれしは舌か思いか吸葛 池田澄子 吸葛 863
2740 忍冬の花のくちびる褪せてきし 青柳志解樹 忍冬の花 863
763 金銀花老後の備え気にかかり 陽溜 金銀花 863
2077 忍冬一連風に漂へる 今井つる女 忍冬 863
2078 忍冬の花折りもちてほの暗し 後藤夜半 忍冬の花 863
2079 忍冬の花のこぼせる言葉かな 後藤比奈夫 忍冬の花 863
2134 すひかづら採りきてわれに嗅げといふ 上田五千石 すひかづら 863
2143 丸髷の母の面影すいかづら 渕野陽鳥 すいかづら 863
2406 呼べばすぐふりむくひとやすひかづら 桂信子 すひかづら 863
2407 忍冬乙女ら森を恋ひ来り 堀口星眠 忍冬 863
2408 すひかづら今来し蝶も垂れ下り 東中式子 すひかづら 863
2409 蚊の声す忍冬の花の散ルたびに 与謝蕪村 忍冬の花 863
2410 忍冬の花うちからむくまで哉 加舎白雄 忍冬の花 863
2521 山になずむ春や日かげの忍冬 芥川龍之介 忍冬 863
3348 ウインドに希臘の壺と吸葛 星野麥丘人 吸葛 863
2299 ひそひそと語らふ風の一薬草 石村華子 一薬草 1068
2300 一薬草からまつを風わたりゆく 内山俊子 一薬草 1068
2170 おほでまり弾んで宙に留まりぬ 渕野陽鳥 おほでまり 1247
7444 白といふ重さもありぬ手毬花 仲井晃峯 手毬花 1247
2679 山の辺の石とて仏著莪の花 酒井智代 著莪の花 1338
375 筍に括り添えたり しゃがの花 几薫 しゃがの花 1338
376 音もなき雨にぬれゐる著莪の花 茂葉 著莪の花 1338
377 シャガの花日陰に在りてにおう花 ケイスケ 著莪の花 1338
378 岩室に並ぶほとけや著莪の花 新井伊佐 著莪の花 1338
564 日陰には日陰の誇り著莪の花 いずみ 著莪の花 1338
858 千年の樹下明るくて著莪の花 室伏文恵 著莪の花 1338
859 参道の日の斑の暗き著莪の花 鷹羽狩行 著莪の花 1338
1220 著莪の花大樹の下のおらが国 照れまん 著莪の花 1338
1292 音もなき雨にぬれゐる著莪の花 堀内茂葉 著莪の花 1338
1293 藪の中季節移りて著莪の花 木村宏一 著莪の花 1338
372 著莪剪りてわが不遇時の花と挿す 能村登四郎 著莪の花 1338
2138 光背は著莪の花かよ野の仏 高中遊子 著莪の花 1338
371 著莪叢のとどく木洩れ日濡れてをり 稲畑汀子 著莪 1338
2680 一隅を照らすに余り著莪明り 後藤比奈夫 著莪 1338
4655 かそけしや雨降り止まず著莪の花 寒桜子 著莪の花 1338
8494 木漏日の檜山杉山著莪の花 六馬入船 著莪の花 1338
1609 想ひ出は雨の中なる著莪の花 寒桜子 著莪の花 1338
373 かたまつて雨が降るなり著莪の花 清崎敏郎 著莪の花 1338
271 くらがりに来てこまやかに著莪の雨 山上樹実雄 著莪 1338
421 崖見よや狐の提灯咲きにける 水原秋櫻子 1354
422 狐の提灯古みち失せて咲きにけり 水原秋櫻子 狐の提灯 1354
423 群れて低き宝鐸草の花覗く   山田みづえ 1354
765 花探し諦めるなと宝鐸草 陽溜 1354
1219 山役人となり宝鐸の花を知る 鳥羽山人 1354
2136 ひかへ目に宝鐸草が花揺らす 青柳志解樹 1354
601 九輪草忌明けの雨のいたりけり 恩賀とみ子 1355
557 牛去りし泉に赤し九輪草 相馬遷子 1355
602 九輪草朝の微風に塔きづく 関根貴山 九輪草 1355
600 九輪草径きれぎれに沼あふれ 原柯城 1355
603 山の陽のやはらかなりし九輪草   関根善美 1355
604 木道を沈めて九輪草群るる 平沢郁子 1355
605 水音に紅せり上げて九輪草   渡辺節子 1355
606 山の湯に雲の往来九輪草 桜木如酔 九輪草 1355
607 深渓の雲遊ばせて九輪草 白澤よし子 九輪草 1355
608 沼尻の築山小さし九輪草 伊久良緑雨 1355
1173 親子馬ともに栗毛や九輪草 安田晃子 九輪草 1355
1284 片隅にあやめ咲きたる門田かな 正岡子規 あやめ 1356
668 花と花の間さびしき花あやめ 大井雅人 花あやめ 1356
669 死後のことそれとなく言ふ花あやめ 岡本差知子 花あやめ 1356
670 あやめ咲く野のかたむきに八ヶ嶽 木村蕪城 あやめ 1356
671 なつかしきあやめの水の行方かな 高浜虚子 あやめ 1356
1283 野あやめの離れては濃く群れて淡し 水原秋桜子 野あやめ 1356
1285 寝る妹に衣うちかけぬ花あやめ 富田木歩 花あやめ 1356
1286 針仕舞ふ女のうしろあやめ咲く 福田甲子雄 あやめ 1356
1580 草に咲くあやめかなしく旅遠し 富安風生 あやめ 1356
2104 あやめ草足に結ばん草鞋の緒 松尾芭蕉 あやめ草 1356
2180 一人立ち一人かゞ めるあやめかな 野村泊月 あやめ 1356
8465 野あやめの離れては濃く群れて淡し 水原秋桜子 野あやめ 1356
672 きのふ見し妹が垣根の花あやめ 暁台 花あやめ 1356
2749 からみ合ふことのうれしき浜豌豆 青柳志解樹 浜豌豆 1978
1533 遠山に日の当りたる枯野かな 高浜虚子 枯野 1978
2137 浜豌豆陽にも風にも砂丘動き 野澤節子 1978
2173 浜豌豆花群がりて波をうつ 渕野陽鳥 浜豌豆 1978
1318 桷の花あさきねむりに朝の雨 森田峠 1979
2619 遠目にも紛れなき白桷の花 山口敏博 1979
2620 花桷の昏れて瀬音のたかまりぬ 中村千代子 1979
2621 小梨咲き富士稜線をあらはにす 三枝備乃 小梨咲き 1979
2622 小梨咲く木洩れ日の坂ほの白し 沢中範子 1979
1317 たちよれば深山ぐもりに桷の花 飯田蛇忽 1979
1315 枝に置く 巣箱あたらし 桷の花 山田みづゑ 1979
1314 桷の花みどりさすより山雨来る 小松崎爽青 1979
555 舞鶴草釧路の空に響く声 三武竜牙 舞鶴草 1984
1672 雨よけて樹林帯入る舞鶴草 彷徨人 1984
2034 舞鶴草舞ふ朝風に小瑠璃鳴く 千賀子 1984
2035 山風に舞鶴草は穂を白く 山崎久美子 1984
4695 鐘響く夕べの寺やまひづる草 mu まひづる草 1984
611 下野草挿頭(カザ)して少女羞(ハジ)らへり 富山広志 1985
610 むれ咲いて下野草は雨を恋ふ 船迫たか 1985
612 下野草花錆び霧に攻めらるる 小平裕子 1985
1957 しもつけ草東照宮のつくばひに 西本一都 しもつけ草 1985
1960 下野草雲のごとくに咲いており 飴田 實 下野草 1985
8585 緑なす谷を彩るシモツケソウ koyaban シモツケソウ 1985
2479 錦木の花や籬(マガキ)にもたれ見る 高浜虚子 錦木の花 2033
2480 錦木の花こぼれつぐ山の駅 青柳志解樹 錦木の花 2033
2481 錦木のいつしかに散る花ならん 川瀬カヨ子 錦木の花 2033
4412 丁字草久しく会はぬ母のこと 不詳 丁字草 2073
6611 丁字草心通はすひととゐて 819maker 丁字草 2073
588 丁字草久しく会はぬ母のこと 819maker 丁字草 2073
646 丁字草苦言短く父の文 川上良子 丁字草 2073
769 丁字草こころ温もる気立てかな 陽溜 丁字草 2073
4411 丁字草花甘さうに咲きにけり 正岡子規 丁字草 2073
6612 丁字草池のベンチに腰下ろし 819maker 丁字草 2073
7324 夏柳ちょっとバテぎみ疲れぎみ 遊雀 夏柳 2095
7325 幽霊も今は昔の夏柳 遊雀 夏柳 2095
7321 風を待つ遊び足りない夏柳 不詳 夏柳 2095
7319 夏柳奥に気っ風(ぷ)のいい主人 林家たい平 夏柳 2095
7318 重き雨どうどう降れり夏柳 星野立子 夏柳 2095
7317 池の面に垂れて映らず夏柳 島谷征良 夏柳 2095
7316 ゆく水を静かに送る夏柳 三田村弘子 夏柳 2095
5935 人力車にレトロの街の夏柳 桂信子 夏柳 2095
4929 歩く日も駆ける日もあり樟若葉 吉原伯明 樟若葉 2105
2187 雨の日はたそがれ早し都草 松下義幸 都草 2132
2433 石菖や二人くらしの小商 永井荷風 石菖 2133
2374 石菖や口あけて鱈焼かれゆく 角川源義 石菖 2133
2373 石菖や窓から見える柳ばし 永井荷風 石菖 2133
2371 石菖の鑓ひとすぢや侘住居 籾山梓月 石菖 2133
629 半夏生 咲かせ 半信半疑かな  山田みづえ 2232
788 芝居小屋 ありしところに 三白草 森玲子 三白草 2232