宿
中山道遊山旅


2012/10/04(木)




宿
八幡宿 32丁=3.5Km 望月宿




八幡宿街並み
八幡宿
 塩名田宿から八幡宿間は27丁余りと、中山道宿場間距離で最短である。これは、塩名田宿〜望月宿間に中山道唯一の大河 千曲川の川越がありまた、この間の道路が名うての悪路だったため旅人の安全を考え後に新たにできた宿場だからだそうだ。旅籠3軒の宿場でありながら、本陣1軒、脇本陣は4軒もあった。ここを休憩地とした大名が多かったのだろう。

 宿場名の由来となった《八幡神社》の辺りが宿場の入口である。神社を後に宿場の中心部に向かうが、小ぎれいな街には、人影も車も見当たらない。
本陣跡
 宿場の中心部に皇女和宮も宿泊したという小松家の本陣門が当時のまま残されており、門前に“中山道 八幡宿本陣跡”と刻まれた石柱が立っている。

八幡宿本陣跡

百沢集落入口付近
 本陣を後にすると八幡宿中心部には、4軒あったという脇本陣を含めこれといった遺構は見当たらないまま八幡宿入口バス停付近の宿外れとなる。

百沢集落
  本陣跡から20分ほど行き百沢橋で布施川を渡ると百沢集落に入る。当時の雰囲気が漂う道を行くと、八幡宿には見当たらなかった街道筋に似つかわしい古民家が立ち並んでいる。

百沢集落の古民家

百沢集落の古民家
祝言道祖神
 百沢集落の出口付近に道祖神が祀られている。宮廷貴族の装いをした男女が酒を酌み交わす華麗な祝言像の《双体道祖神》であり、地元では《祝言道祖神》と呼ばれているそうだ。

祝言道祖神

瓜生坂一里塚跡
瓜生坂一里塚跡
 《祝言道祖神》から急坂が続く、昔の旅人の苦労を偲ばせる。15分ほど上って行くと《瓜生坂一里塚跡》に出る。江戸から45番目の一里塚である。広重が望月宿として浮世絵に描いた瓜生坂はこの辺りと云われている。
瓜生坂
 一里塚の少し先に《百万遍念仏塔》が安置されている。当時ここは眼下に望月宿が見下ろせる景色のよい場所として知られていたそうだ。念仏塔の隣りに“中山道 瓜生坂”の立派な石柱が立っている。

百万遍念仏塔

正面に望月宿が見下ろせる
長坂の石碑群
 中山道は瓜生坂碑から下りとなる。曲がりくねった坂道をどんどん下る。10分ほど下ると正面に望月宿が見渡せる。さらに下ると《長坂の石碑群》に出合う。《道祖神》《百万遍念仏塔》《馬頭観音》など多くの石碑がまとめられている。

長坂の石碑群

百万遍塔、道祖神
 長坂の集落を下り、長坂橋で鹿曲川を渡りさらに曲がりくねった細い道を下ると望月宿に入る。


     《望月宿〜芦田宿》 へ続く

長坂集落
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