【大平山】坂東武士ゆかりの史跡を訪ねて低山歩き

シリーズ  埼玉県の山       前  
山 名  大平山(178.7m:おおびらやま)
山行日  2012年1月5日(木)
アクセス  電車(JR,東武東上線、東武越生線)
歩行時間  約4時間(除く昼食休憩)
コース 武蔵嵐山駅→鬼鎮神社→平沢寺→大平山→鎌形八幡神社→蝶の里公園→菅谷館跡→武蔵嵐山駅

 2012年の初歩きは埼玉県比企郡嵐山町の大平山、標高は200mに満たない低山だ。これに鬼鎮神社、鎌形八幡神社、菅谷館など坂東武士ゆかりの史跡を訪ね歩く。

 ニュースがさかんに厳しい寒さになると伝えている。しっかりと防寒対策をして参加する。この時期、JR大宮駅発9時頃なのがありがたい。10時半前、東武東上線 武蔵嵐山駅を出発する。


 歩きはじめると冷たい風が心地よくさえある。駅から20分ほど、鬼が神様として祀られている鬼鎮神社に参拝。お守りは鋳物でできた金棒、携帯電話のストラップにするには重すぎるし、神社のお守りを仏壇のリンに使うわけにもいかず、手に入れた人がちょっと考え込んでいる。


神社正面に掲げられた赤鬼・青鬼の額

                     鬼鎮神社


 ここでは鬼は神の使者であり、参拝者の悪魔を追い払うとされているから、節分では「福は内、鬼は内、悪魔は外」と叫ぶそうだ。


          正面に笠山を見ながら市野川沿いを行く



                  大平山山頂



                    塩沢冠水橋


 嵐山渓谷を経て武門、武将の神として仰がれた鎌形八幡神社へ。平安時代初期の創建で「源頼朝の信仰厚く……」と縁起の中に書かれまた、木曽義仲産湯の清水などが伝わる神社である。


 鬼鎮神社を後にし、冷たい風がちょっと辛い市野川沿いから山の斜面の平沢団地を経て、平安時代の経筒が出土された平沢寺へ。ここから大平山まではひと登り。左に嵐山の街並みを見下ろし彼方に筑波山を望む景勝地点を過ぎると山頂までは数分だ。

                     平沢寺

 山頂付近で昼食をとり下山する。とても低山とは思えないゆるやかで快適な登山路を一直線に下る。下った先に槻川が横たわり、これを塩沢冠水橋で渡る。この橋あたりから上流が嵐山渓谷、日比谷公園の生みの親 本田静六博士が、「京都の嵐山の景観に似ている」と言ったことから武蔵嵐山の名が生まれたそうだ。


                    大平山下山路


                    鍬形八幡神社

                  都幾川の土手を行く

 八幡橋を渡り左に大平山を見ながら都幾川の土手を行く。川越しに見る大平山の眺めがすばらしい。都幾川を渡り返すと蝶の里公園。保護に力を入れている国蝶のオオムラサキやウスバシロチョウ、ジャコウアゲハなど季節になれば数多くの蝶に会えるという。


                   都幾川越の大平山

 最後に、国の指定史跡である菅谷館跡を散策し、武蔵嵐山駅に向かう。街中に入ると、嵐山町の象徴であるオオムラサキが歩道のタイルやマンホールの蓋に描かれている。

        歩道のタイル

         マンホール
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