【栗駒山】草紅葉と雨氷の稜線
シリーズ | 日本二百名山 前 次 | |
山 名 | 栗駒山 | |
山行日 | 2011年10月18日(火) | |
アクセス | レンタカー | |
歩行時間 | ゆっくり歩いて一周約4時間半 | |
コース | 須川温泉→名残ヶ原→昭和湖→天狗平→栗駒山→産沼→苔花台→須川温泉 | |
地 図 | 栗駒山(2.5万)、 新庄(20万) | |
概 要 | 奥羽山脈のほぼ中央、宮城 ・岩手 ・秋田の県境にそびえるコニーデ型の休火山で 岩手県側では須川岳、秋田県側では大日岳ともいわれる。 |
須川高原温泉 |
前夜、須川高原温泉に泊まる。栗駒山北面8合目、1125mの地点にある大きな一軒宿だ。温泉の歴史は古く、平安初期の歴史書《日本三代実録(873年)》にその名が記されており、その頃の開湯といわれている。 夜半の風雨に不安がつのったが明け方には治まりホッとするも、気温は一気に下がったようだ。ゆっくりと朝食をとり8時過ぎ、しっかりと防寒対策をして宿を出る。 |
立ち上る湯気を縫って登りはじめる |
草紅葉の名残ヶ原 |
賽の碩分岐、右上は剣岳 |
防寒着を皮肉る様に、源泉から流れ落ちる湯からモウモウと立ち上がる湯気を縫って登りはじめる。少し登ると草紅葉真っ盛りの名残ヶ原、黄金に波打つ草原に真っ直ぐ敷かれた木道をしばらく行くと《賽の碩》分岐、正面に剣岳が大きく見える。 名残ヶ原を抜け干上がったゼッタ沢に沿ってゆるやかに登って行くと、昭和19年の爆発でできた小さな火口湖に着く。底が浅いため湖面が七色に変化するともいわれている昭和湖を経て、傾斜を増した灌木帯の路を登る。 |
名残ヶ原を後にして |
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ゼッタ沢沿いの登りを振り返る |
昭和湖 |
陽の当たる山頂を見上げると、花をたわわにつけたような樹木が山肌一面に白く輝いている。近づいて見ると樹木や道標が氷に覆われている。雨が樹木や道標などに降りかかると同時に凍りついたもので《雨氷》というのだそうだ。過冷却の水滴が、樹木や人工物などに触れた衝撃で瞬時に凍結して氷の結晶となる現象だそうだ。 | 昭和湖を見下ろす |
見上げる斜面に雨氷の灌木帯 |
天狗平目指して |
雨氷につつまれた灌木帯を登り詰めると岩手・宮城県境の稜線に出る。氷化粧された《天狗平》の道標が立っていて、栗駒山頂まで800mとある。雨氷に飾られた灌木帯に緩やかな登り路が山頂まで続いている。 | 天狗平道標 |
氷化粧の山頂への山肌、中央付近に天狗岩(天狗平付近より) |
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栗駒山頂目指して |
北面(左)は雨氷の灌木帯、南面(右)はガレ場 |
栗駒山山頂 |
自然観察路を下る |
大きな標柱の立つ山頂で、この夏に縦走した焼石岳などを山座同定、のんびりと景色を楽しむ。下山は、周回コースとなるよう自然観察路コースとする。 |
眼下に須川温泉を俯瞰する |
しばらく下ると眼下に須川温泉が俯瞰できる。たおやかな山並みを見ながら灌木帯の笹原につけられた路を30分ほど下り産沼の辺を通過。 | 産沼 |
正面に焼石連峰を見ながら急坂の階段路をどんどん下り、沼から45分ほどで三途の川を渡る。対岸に渡り高層湿原帯をしばらく行き再び沢を越え登って行くと《苔花台》往路に辿った須川コースとの合流点だ。 | 正面に焼石連峰を見ながら下る |
三途の川を渡る |