掲載日:2014/06/03  

【北岳・間ノ岳】日本第二の高峰は高山植物の花園

シリーズ  日本百名山  前  
山 名  北岳、 間ノ岳
山行日  2011年8月16〜18日
参加者  4人
歩行時間  1日目:2時間40分
 2日目:6時間10分
 3日目:9時間15分
コース 広河原→白根御池小屋(泊)→肩の小屋→北岳→北岳山荘(泊)→間ノ岳→北岳山荘→八本歯のコル→広河原

 日本百名山に憬れ、山歩きをはじめてすぐに白峰三山に登った。百名山のピークハントに夢中で怖いもの知らず、今にして思えば、山歩き初心者が単独で登るのは、なんとも向う見ずな試みだった。幸い3日間とも好天に恵まれ無事、白峰三山の頂を踏むことが出来た。

北沢峠への林道ゲート
  16年ぶり2回目の白峰三山縦走である。前回は、マイカーで広河原まで乗り入れることができたが現在は、一般車は夜叉神峠から先は乗り入れ禁止。甲府駅発9:00のバスに乗り、2時間ほどで広河原着。軽く食事をして11時半頃、北沢峠へのゲートを抜ける。
 北沢峠に向かう林道を少し行き、野呂川に架かるつり橋を渡ると登山路となる。しばらく行くと前回辿った二俣への路を左に分け、樹林帯経由で白根御池小屋に向かうコースを行く。急登2時間余り、傾斜がゆるみ沢を渡るとほどなく今日の宿、白根御池小屋に到着する。
野呂川に架かるつり橋

白根御池小屋
 小屋前に鳳凰三山から高山、白鳳峠の展望が広がる。小屋のすぐ先が白根御池、周辺にはミソガワソウ、ヤマハハコ、クロクモソウなどが咲いている。
 17:00に夕食、20:00消灯、翌日5:00に朝食、5:30小屋を後にする。すぐに草すべりの急登がはじまる。15分ほど歩いては立ち休み、辛い登りだ。路端に咲き乱れる花々の写真を撮る余裕もなく、黙々と登る。前回は広河原からその日のうちに肩の小屋まで登り、空身で北岳を往復した。それに比べれば、今日の行程は楽なものと高を括っていたのだが、嫌というほど体力の衰えを実感する。

 樹林帯を抜けると後方に鳳凰三山が一望できる。しばらくすると富士山の頭も見えるのだが登るに従いガスが濃くなっていく。前回泊まった肩の小屋前で大休止。

間ノ岳山頂、バックは北岳

肩の小屋

北岳山頂
 北岳山頂はガスの中、展望はまったくないが、岩陰にタカネビランジ、ミネウスユキソウ、シコタンソウなどの高山植物が咲いていた。

 山頂を後にしてしばらくすると、風と共に雨が降り出す。雨具を着て北岳山荘に急ぐ。小屋に着いて濡れた衣類や靴の始末をしてしばらくすると雨は止んだ。夢中になって小屋周辺の花を撮る。イワギキョウ、チシマギキョウ、トウヤクリンドウ、ウサギギクなど今が盛りと咲いている。
 翌朝、朝食を弁当にしてもらい、富士山がぼんやりと見える中、間ノ岳を目指す。しばらく登り振り返ると厚い雲の中にちょっぴりと北岳が顔をのぞかせている。中白峰の辺りからガスが濃くなり視界は数十メートル、やがて風と共に雨も降りだす悪天候。

濃い霧の中間ノ岳を目指す

中峰岳中腹よりちょっとだけ頭を見せている北岳を振り返る

間ノ岳山頂
 山荘から1時間半ほどで間ノ岳山頂に着くも雨の中、視界は数十メートル、風も強い。農鳥岳を経て大門沢小屋まで行く予定だったが、撤退を決める。

 北岳山荘に戻る途中、強い雨風をものともしない何組ものパーティーとすれ違う。山荘まで戻り、朝食の弁当を食べる。
 山荘を後に八本歯のコル経由で下山することにする。私にとっては、前回と全く同じコースを辿っての下山となる。

 霧にかすむ北岳の巻路はイブキジャコウソウ、タカネシュロソウ、タイツリオウギなど高山植物の花盛り。八本歯のコル前後は梯子の連続、下るに従いガスは薄れ、前方に鳳凰三山を見ながら大樺沢を下る。絶滅危惧種ミヤマハナシノブの群生が見事だ。広河原から乗合ジャンボタクシーで甲府駅に向かう。

北岳 ・ 八本歯のコル分岐

鳳凰三山を見ながら大樺沢を下る

大樺沢二俣
行 程
場 所 着時刻 発時刻
 広河原 11:30 11:30
 第二ベンチ 12:30 12:40
 白根御池小屋(泊) 14:10 5:30
 肩の小屋 8:20 8:40
 北岳 9:20 10:30
 北岳山荘 11:40 5:05
行 程
場 所 着時刻 発時刻
 中白峰 5:37 - 
 間ノ岳 6:40 7:10
 北岳山荘 8:30
9:00
 八本歯のコル 10:00 - 
 広河原 14:20 - 
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