【大霧山】外秩父の名山、南北の秩父往還2峠を結ぶ

シリーズ  関東百名山      前  
山 名  大霧山
山行日  2011年1月20日(木)
アクセス  電車(JR,、東武鉄道)、バス
歩行時間  3時間43分(除く昼食休憩)
コース 橋場BS→粥新田峠→大霧山→旧定峰峠→定峰峠→白石車庫BS
関連情報                   アクセスカウンター
地形図
▼宇都宮 (20万)/寄居(5)/安戸(2.5)
交通 ▼大宮駅7:04⇒7:30川越駅7:35⇒8:16小川町駅
  小川町駅8:25⇒8:50橋場BS

▼費用:JR \320x2 東武 \450x2 バス ¥450+\600
参考HP ▼2009/02/15-大霧山- ポレポレ隊が行く! 
▼2004/05/22-旧定峰峠と大霧山
行 程
場 所 着時刻 発時刻
 橋場BS 8:50 8:55
 粥新田峠 10:00 10:10
 大霧山 10:40 11:40
 旧定峰峠 12:05 12:15
701m峰 12:36 12:48
 定峰峠 13:02 13:05
 白石車庫BS 13:38 14:04

 大霧山は、関東平野と秩父盆地の中間に位置し、笠山・堂平山とともに比企三山と呼ばれている。山頂一帯には放牧場が広がり、牧歌的風景が醸しだされている。山稜の南北山麓に定峰峠と粥新田峠があり、かつては江戸と秩父を結ぶ要路として多くの旅人が行き交ったそうだ。コースの大部分は《関東ふれあいの道》として整備されていて、中高年ハイカーでも安心して歩ける路である。

  東武東上線 小川町駅発 8:25のバスに乗り登山口の橋場バス停で降りる。皆谷地蔵堂とトイレのあるバス停前の粥仁田橋を渡りしばらく車道を行く。

地蔵堂とトイレのある橋場バス停

 10分ほどで登山路が右に分岐する。杉林から茶畑を10分ほど行くと左前方に大霧山が望め、ほどなくして先ほどの車道に戻る。

山路分岐:車道をショートカット

 埼玉県唯一の村、東秩父村の栗和田集落、庚申塔が立ちロウバイやサザンカが咲くのどかな山村を抜け再び山路、車道と渡り歩きバス停から1時間ほどで粥新田峠に着く。

栗和田集落に立つ庚申塔:寛政三年(1791)

巡礼ならぬ山ガールが行く粥新田峠

 粥新田峠を越えた先に、秩父霊場巡り一番札所の四萬部寺があり、かつては札所を訪ねる人たちが引きも切らなかったそうだ。車道が通じた現在では、右土手上の地蔵尊に往時の面影をかすかに認める程度だ。

 峠に建つあずま屋の脇から山路に入る。雑木林のなか尾根通しの歩き易い路を登って行く。右に両神山・榛名山、左に筑波山が葉を落とした樹間越に見え隠れする。

山頂目指し雑木林の路を登る

大霧山山頂より、秩父盆地と武甲山(左)の右に雲取山・甲武信岳など奥秩父の山並み

大霧山山頂より、秩父盆地と両神山(左)から赤久縄山、東・西御荷鉾山、雨降山などの山並み

 大霧山山頂からは、秩父盆地側の西面が開けていて武甲山から両神山、二子山さらには遠く赤城山まで見渡せる。少し早いが、ここでゆっくりと昼食とする。

 山頂を後に有刺鉄線の牧柵沿いに急坂を下り、小さなアップダウンを数回繰り返す。桧平のピークをひとしきり下ると旧定峰峠。桧・杉の林に囲まれた峠の傍らに祀られた小さな石の祠が、秩父往還路当時をかすかに偲ばせる。

旧定峰峠

旧定峰峠に立つ《ダイダラボッチ伝説》解説板

 峠に立つ、あらずもがなの《ダイダラボッチの伝説》の馬鹿でかい解説板は、大霧山や粥新田峠などの地名由来を伝説として紹介しているものの、体の良い自然破壊と思えてならない。環境庁・埼玉県とのみ記されているが、決済者の氏名も表記して欲しいものだ。

行く手に大きく立ちふさがる701m峰

 峠を後に、尾根通しに雰囲気の良い雑木林の中、小さなアップダウンを繰り返す。獅子岩と命名された岩の辺りからは、左に笠山・堂平山を見、前方に立ちはだかる大きな山(701m峰)にちょっとたじろぐ。

定峰峠:右正面の階段は白石峠への路

 けっこうな急坂をひと登り、振り返り見ると大霧山が大きく見える。701m峰を越え、ゆるやかに下って行くと車道の通る定峰峠、冬の平日でもあり閑散としているが、峠の茶店は開いていた。車道を縫うように数回横断しながら白石車庫バス停に向かう。