【三ノ沢岳】中ア主縦走路から外れた花の山
山 名 | 三ノ沢岳 | |
山行日 | 2010年7月24日(土) | |
参加者 | 6名 | |
歩行時間 | ゆっくり歩いて往復5時間程度 | |
コース | 千畳敷駅⇔極楽平⇔分岐⇔三ノ沢岳 |
10年前、木曾駒ヶ岳から空木岳、南駒ヶ岳、百越山へと縦走したとき、縦走路から外れて聳える堂々たる山、三ノ沢岳を見た。同行者から「訪れる人が少なく、高山植物の宝庫の山だ」と教えられ、いつかは登りたいと思い続けてきた。
千畳敷駅前から望む千畳敷カールと宝剣岳(中央)
朝5時頃、菅の台駐車場に着く。既にバス停には長蛇の列。バスとロープウエイを乗り継ぎ瞬く間に標高2650mの千畳敷まで運ばれる。早朝7時、記録的猛暑続きの下界を忘れさせてくれる。
千畳敷駅から極楽平への登山路
駅舎を出ると駒ヶ岳神社の背後に聳え立つ宝剣岳の岩峰群がみごとだ。駒ヶ岳神社に軽く頭を垂れて、神社左の極楽平への路を行く。多くのハイカーは、神社右の路を行く。これは、千畳敷カールを通って木曾駒ヶ岳へ向かう登山路だ。
ハイマツ帯のよく整備された岩ゴロの路は左へとトラバースぎみにゆるやかに登っている。路端にはクロユリ、コイワカガミ、チングルマなどの高山植物が今が盛りと咲いている。ひと登りすると千畳敷駅が眼下に一望できる。数日前から夏風邪気味で咳に悩まされていることもありゆっくりと登る。
わずかに残った雪渓を越えるとほどなく主稜線上の極楽平に着く。
残雪が見られる極楽平付近の路
正面左に目指す三ノ沢岳、姿形の良い立派な山だ。右前方に御嶽山、振り返れば甲斐駒から白根三山、塩見、赤石など南アルプスが一望できその上に富士山が頭をちょっと出している。
極楽平を後に宝剣岳方面にに向かう。10分ほどで三ノ沢岳分岐、主稜線を左に折れる。広いハイマツ帯の中を快調に下る。だんだんと急な下りとなり鞍部にたどり着く。ここにザックをデポしほとんど空身で三ノ沢岳に向かう。
ハイマツ帯の路を三ノ沢岳(正面)に向かう
どんどん下る、三ノ沢岳がだんだん大きく迫る
山頂直下
小さなアップダウンを何度も繰り返し山頂下に出る。雪渓下の路を行き岩峰を登り切ると山頂に着く。
予想外に賑わう三ノ沢岳山頂(奥左:空木岳、右南駒ヶ岳)
三ノ沢岳は訪れる人の少ない静かな山と聞いていたが、予想外に多くのハイカーで賑わっていた。
三ノ沢岳山頂
360度の大展望を十分に楽しみ、山頂を後にする。山頂からは雪渓上から登山路に下り立ち往路を下る。
山頂直下の残雪上を下りる(中央やや左奥に宝剣岳)
駒ヶ岳、中岳、宝剣岳を正面に見てののんびり下り
植物教室さながらに、山の花の大家Oさんに路傍に咲く花の解説をしてもらいながらののんびり下山。
千畳敷駅では2時間以上のロープウエイ待ちだたが、千畳敷カール付近を散策したり高山植物を愉しんだりとさほど苦にもならない。
下山後、旧中仙道(国道19号線)藪原宿の民宿“いっぷく食堂”に泊まる。「夕食は済ませ、できれば9時過ぎに来て欲しい」など、なんとも商売っ気のない宿だ。一泊朝食つき\3,500。翌日は、車山に登り、帰路につく。