【北海道駒ヶ岳】初恋の山

シリーズ  日本二百名山    
山 名  北海道駒ヶ岳(渡島駒ヶ岳)
山行日  2010年06月26日
参加者  単独行
歩行時間  ゆっくり歩いて2時間以内
コース  六合目登山口⇔馬ノ背
関連情報
地形図
▼室蘭 (20万)/駒ヶ岳(5)/駒ヶ岳(2.5)
関連情報 駒ケ岳登山に関するお知らせ
参考HP ▼1998/07/16-北海道駒ヶ岳(二百名山)

 北海道駒ヶ岳は、大沼国定公園の北側に聳える活火山である。渡島駒ヶ岳とも呼ばれ渡島半島のランドマークとなっている。1996年から2000年頃まで小噴火が続き入山禁止となっていたが、2007年度から地元の駒ヶ岳火山防災会議協議会事務局が試行的に日程や人数を限定した中で、「火山勉強会」の形式を採りながら集団登山を実施してきたようだ。2010年は、さらに規制が緩和され06/19〜10/31(9:00〜15:00)事前届けすることで入山が許可されるようになった。

 学生時代、キスリングを担ぎ3週間ほど北海道をほっつき歩いたとき、大沼湖越に見る駒ヶ岳の美しさにすっかり魅了された。しかし当時は、山登りにはほとんど関心はなく登ることなど露ほども思わなかったが、山歩きをはじめてからは、二十歳のころ心惹かれた駒ヶ岳にいつかは登りたいと願うようになっていた。

 前日泊まった恵山山麓のホテル恵風を8時半頃出る。内浦湾(噴火湾)沿いの国道278号線を行く。近づくにつれ車窓から見る駒ヶ岳の優美な姿に半世紀近くも前の若き日にはじめて駒ヶ岳を見たときの感動が蘇る。

  登山口ゲートの係員に、事前にFaxで送った登山届けを見せ名前を告げると、名簿をチェックし中に入れてくれた。六合目の広々とした駐車場に10時頃に到着する。

 カメラと水だけ持ち、広々した一直線に登る砂礫の路を行く。通行止めとなっている銚子口登山路と合流する辺りが八合目、振り返ると大沼湖・小沼湖が一望できる。

 八合目辺りから傾斜はきつくなり一本銚子の登りがちょっと辛くなる。九合目の標識から15分ほどで多くのハイカーが休んでいる馬ノ背に着く。広々した台地をぐるりと広く通行止めのロープが張られ、ここから先はどの方面も立ち入り禁止となっている。

六合目駐車場

八合目付近より振り返り見る大沼湖 ・小沼湖

馬ノ背と駒ヶ岳

馬ノ背より望む砂原山

 下山後、小沼湖とじゅんさい沼の間に聳える日暮山山頂(303m)から、今、登ってきた駒ヶ岳を一望する。麓から馬ノ背にかけ回復しつつある緑を切り裂く登山路がちょっと痛々しい。

日暮山山頂より駒ヶ岳

 大沼湖畔の遊歩道から、大小の島々が浮かぶ大沼湖越の優美に横たわる駒ヶ岳を見る。さきほどまであの頂上付近にいたのだと思うと嬉しさがこみ上げてくる。湖面越に駒ヶ岳を見ながらの遊歩道巡りはまさに至福のひと時だった。

大沼湖畔より駒ヶ岳

六合目より駒ヶ岳を望む

 間近に見る荒々しい駒ヶ岳、眼下に見る湖岸線が複雑に入り組んだ大沼・小沼などのすばらしい景色を目に焼き付けて馬ノ背を後にする。

 もう少し先まで開放してくれればと思うが、携帯電話所持を登山者に義務付け、入山・下山をすべてチェックしなければならない係員の方々のご苦労を思えば贅沢は言えない。

函館出発2時間前、函館山より名残の駒ヶ岳