【宝登山】蝋梅咲く陽だまりの楽園

山 名  宝登山(ほどさん)
山行日  2009年12月17日(木)
参加者  12名
歩行時間 コースタイム 約3時間30分
コース 野上駅→万福寺→天狗山往復→野上峠→宝登山→長瀞駅
関連情報                        アクセスカウンター
地形図
▼ 宇都宮(1/20万)/寄居/鬼石(1/25000)
交通 ▼大宮駅7:34⇒8:18熊谷駅8:34⇒9:18野上駅(秩父鉄道)
▼交通費:2,570円

  宝登山は、岩畳で有名な長瀞の西に位置し、山頂一帯に植えられた蝋梅で知られる外秩父の名山である。また、宝登山から北に延びる尾根筋の野上峠から登山口の万福寺までの山並みは、長瀞アルプスと呼ばれ、冬場の格好のハイキングコースとなっている。

宮沢賢治句碑の建つ野上駅

  秩父鉄道 野上駅着、駅前に宮沢賢治の句碑がある。賢治20歳のとき訪れて詠んだ『盆地にも今日は別れの本野上 駅にひかれるたうきびの穂よ』と刻まれている。

万福寺角を左に折れるとほどなく登山口

 この冬一番の寒さだそうだが青空の下、蝋梅咲く町中を抜け登山口に向かう。万福寺角を曲がるとすぐに山路となる。

  ひと登りで尾根に出る。すっかり葉を落とし、やわらかな陽差しが降り注ぐ明るい雑木林、落葉の絨毯を踏んでの歩みは、この時期ならではの味わいだ。登山口から30分ほどで天狗山分岐に着く。

落葉の絨毯踏みしめて

  分岐を左に折れ天狗山に向かう。冬枯れの中に1本だけ赤い花をつけたツツジは、なにか痛ましくさえ感じられる。御嶽大神の小社を経由して分岐から15分足らずで天狗山。木造の社が建つ山頂は、疎林に囲まれたいした展望もなく早々に参拝をして分岐まで往路を戻る。

枯木の中に花咲くツツジ

天狗山山頂

  ゆるやかな起伏の落葉の路、正面に宝登山も見える。氷池への路を左に分けるとほどなく野上峠。登山口からこの辺りまでを“長瀞アルプス”と呼ぶそうだ。地元山岳会によって整備された路は、歩きやすくそのご苦労に感謝はするが、アルプスと言うのは明らかに名前負けの感は否めない(長瀞丘陵くらいの方が親しめるのでは……)。

正面に宝登山、長瀞アルプスを行く

  野上峠でひと休みして先に進むと今度は、なんとも可愛い名の小鳥峠、これを通過するとすぐに車道に出る。

小鳥峠を過ぎるとほどなく車道へ

宝登山登山口

冬桜

宝登山山頂から武甲山、両神山方面を望む

 広々した山頂からは、武甲山、両神山などの山々が見渡せる。ゆっくりと昼食をとったが、蝋梅にはまだ少し早いようで、ほとんど人影は見られない。

 500mほど車道を行くと左に宝登山登山口、階段状に整備された路が山頂へと延びている。200段ほどの階段が続く。 まもなく山頂という辺りに数本の冬桜が咲いている。

  山頂付近には2000本の蝋梅が植えられており、その内数本の木には見事な蝋梅の花が咲いている。数人の公園管理者の方々が蝋梅の葉を落としている。これら葉を落とした木から順次花を咲かせ開花時期を調整、より長い間蝋梅の花を楽しむことができるそうだ。

蝋梅(同行のT氏撮影)

のたうつ大蛇(山頂にて)

長瀞駅(関東の駅百選認定駅)

岩畳

 蛇行する車道をショートカットしながら下山、車道をまたぐ大鳥居を経て長瀞駅に着く。30分以上ある電車を待つ間、国指定の天然記念物・長瀞の岩畳を見に行くことにする。