【谷川岳】天神尾根から西黒尾根

シリーズ  日本百名山     前  
 関東百名山      前  
山 名  谷川岳
山行日  2008年9月9日(火)
参加者  単独行
歩行時間  5時間47分(除く昼食休憩等)
コース 土合駅→土合口駅=ロープウェイ⇒天神平駅→熊沢穴避難小屋→肩の小屋→谷川岳→ザンゲ岩→ラクダの背→土合口駅→土合駅
関連情報                          アクセスカウンター
地形図
20万/5万/2.5万
▼高田/越後湯沢/茂倉岳
交通 ▼往路(\2,520:今回は青春切符使用)
大宮駅5:39→6:55高崎駅7:10→8:13水上駅8:19→8:28土合駅
▼復路
土合駅15:32→15:44水上駅15:47→16:50高崎駅17:13→18:33大宮駅
▼交通費:JR \2300(青春18切符)
       ロープウエイ\1200(片道)
推薦HP ▼2004/07/02-谷川岳(西黒尾根) 04-7-2
▼1998/05/23-谷川岳・家族山行
行 程
場 所 着時刻 発時刻
 土合駅地下ホーム - 8:40
 土合口駅 9:05 9:10
 天神平駅 9:20 9:30
 熊穴沢避難小屋 10:04 10:10
 天狗の留まり場 10:40 10:43
 肩の小屋 11:22 11:25
 トマの耳 11:30 11:35
オキの耳 11:40 12:10
 巌剛新道分岐 13:25
 ラクダの背 13:32 13:37
 登山口(R291) 14:58 15:02
 土合駅 15:22 15:32

 今年の8月は大気不安定で連日のように雷雨予報が出されていて、とても山に行く気になれずどこにも登らず終いだった。7月に4回まで使い楽に消化できると思っていた“青春18きっぷ”が1回分残ってしまった。週明けから久しぶりに日本全国高気圧に覆われ絶好の登山日和となりそうなので急遽、今年2回目になる谷川岳に行くことにした。

 大宮駅から鈍行で約3時間、10分近く遅れ8時半過ぎに土合駅に到着する。新清水トンネル内の地下駅ホームから462段もの階段を上り改札口へ、さらに駅舎前の車道を1kmほど行くとロープウェイの土合口駅に着く。標高差573mの天神平駅まで10分ほどで運んでくれる。天神平駅の標高は1319m、谷川岳(オキの耳)までの標高差は658mだ。

ロープウエイ天神平駅

  天神平駅舎を出て右のリフト乗場を迂回し、天神尾根の東側を捲くようにゆるやかに登りはじめる。木道や階段などでよく整備された路だ。田尻尾根コースを右に分け少し行くと天神峠からの路を合わせ、天神尾根に出る。しばらくすると左側の展望が開け富士山が見える。

木道を行く

  あまり必要とも思えないクサリの張られた岩場をトラバースし5分ほど行くと熊穴沢避難小屋に着く。登山路の反対側に出入り口があり、小奇麗な屋内には数人のハイカーが休んでいた。

熊沢穴避難小屋

 傾斜はしだいにきつくなり、クサリの設けられた岩場の急登が続くがクサリに頼らなくても登れる程度で危険はない。やがて森林限界を越えどんどんと展望が開けてくる。

岩場の急登

 避難小屋から30分、天狗の留まり場に着く。登山路脇の岩塊上に登ると360度の展望、休憩にもってこいの場所だ。10人ほどのハイカーが休んでいた。行く手にはクマザサに覆われた尾根路が山頂へと続いている。

天狗の留まり場より山頂方面を望む

  谷川岳山頂の西に連なるそそり立った爼ーの稜線を左に、右には西黒尾根を間近に見ながらの快適な稜線漫歩。振り返ると天神平駅からたどって来た路が一望でき、その彼方には赤城山や皇海山などの山並みが連なっている。

辿って来た天神尾根を振り返る

肩の小屋手前のガレた広い尾根

  尾根が広くなり、ガレ場のようなスロープをひと登りすると避難小屋の建つ肩の広場に出る。ここで一息入れ、5分ほど登るとトマの耳に着く。

トマの耳よりオキの耳、左に一ノ倉岳、茂倉岳

 トマの耳から少し下り登り返せばオキの耳、谷川岳はこの双耳峰から成っている。どちらも狭い山頂に多くのハイカーが休んでいる。

オキの耳よりトマの耳を望む

  山頂からの展望は申し分ない。谷川岳には10回近く登頂したが今回が最も展望に恵まれた。湯桧曽川を挟み対岸に朝日岳、白毛門が聳えその右には燧ヶ岳、至仏山など尾瀬の山々がはっきりと見える。

白毛門・朝日岳、右奥に燧ヶ岳・至仏山

爼ー稜線の先に万太郎山、右奥に苗場山・妙高山

  振り返れば富士山もしっかりと見え、その手前に榛名山の山並みが連なっている。山頂から西に延びる爼ーの稜線の先には万太郎山、その右彼方には苗場山、妙高・火打などの山々が確認できる。

  山頂を後にして右下に肩の小屋の赤い屋根を見て左の西黒尾根に向かう。道標の警告板に“初心者 下山不向き 中級者以上(健脚者向き)”と書かれている。自分は昨夏、ここを下っているのでひとりでも不安はない。

右下に肩の小屋を見て左の西黒尾根を下る

 しばらくは天神尾根コースと比べややガレてはいるがさしたることはない。ザンゲ岩を過ぎてすばらくすると“氷河の跡”と呼ばれる大岩など岩場の下りが続く。登りであればたいしたことないのだろうが下りは少々怖い。

“氷河の跡”と呼ばれる大岩

こんなクサリ場が続く

西黒尾根

  続いて連続したクサリ場、垂直に近い岩場の下り。天神尾根コースのクサリ場とは比較にならない難所だ。ここまで来ると“初心者 下山不向き”がよく分かる。山頂に向かうハイカーと時おりすれ違う。女性も含めみな単独行者ばかりだ。

 下山開始から約1時間、巌剛新道を左に分け直進する。右前方にロープウエイの天神平駅が見えるがこちらの方がまだ高いのにがっかりする。

ラクダの背より下ってきた西黒尾根を振り返る

巌剛新道分岐、右下方に天神平駅

 分岐からしばらく行くと“ラクダの背”に出る。振り返ると下ってきた尾根路が一望できる。ザンゲ岩が小さく見て取れる。尾根右のマチガ沢上流には残雪が見られる。

連続するクサリ場、右の岩場を下ると樹林帯に入る

  これまで以上に厳しい岩場の下りが連続する。長く吊り下げられた鎖を頼りに慎重に下る。クサリ場が終わると直ぐに樹林帯に入るが湿った岩ゴロの路ではなはだ歩き難い。

 “土合1時間、谷川岳山頂3時間”の道標が立っている。土合駅発15:32の列車まであと65分、乗り遅れると次の列車まで3時間近く待たねばならないが、どうやら間に合いそうなのでホッする。しかし、相変わらず急傾斜の岩ゴロの路は疲れた脚に堪える。
  鉄塔下を抜け、コップが備えられた水場で一息入れ道標から30分で国道291号線に出た。土合まで1.2kmの道標、のんびりと土合駅に向かう。

西黒尾根登山口(国道291号線)