【伊豆ヶ岳】眺望と伝説 奥武蔵の人気コース

シリーズ  関東百名山   前  
山 名  伊豆ヶ岳
山行日  2008年6月10日(火)
参加者  単独行
歩行時間  5時間14分(除く昼食休憩)
コース 正丸駅→馬頭尊→伊豆ヶ岳→大畑山→子ノ権現→吾野駅
関連情報                アクセスカウンター
1/20万
1/2.5万図
▼東京:正丸峠、原市場
よみがな 古御岳:こみたけ   天目指峠:あまめざすとうげ
交通 ▼往路:大宮駅08:08⇒10:08正丸駅 
      JR:\650  西武鉄道 \260

▼復路:吾野駅16:0617:42大宮駅
      西武鉄道 \390  JR \380
行 程
場 所 着時刻 発時刻
 正丸駅 10:08 10:10
 馬頭尊(登山口) 10:35 10:37
 五輪山 11:26 11:28
 伊豆ヶ岳 11:40 12:06
 古御山 12:27 12:30
 高畑山 12:54 13:00
 中ノ沢の頭 13:17 13:20
 天目指峠 13:38 13:45
 西川材解説板 14:06
 子ノ権現 14:38 14:47
 浅見茶屋 15:07
 東郷公園 15:33
 吾野駅 15:50 16:06

  朝目覚めると梅雨のさなかとは思えないすばらしい天気に「山へ行こう」と瞬時に思う。どこへ行くか考えながら急いで山支度をする。ひと月ほど前、ユガテ・越上山へ行ったとき駅に置いてあった、西武グループ発行の“奥武蔵ハイキングマップ 伊豆ヶ岳”のパンフレットがあったのでここに決める。ネットで交通手段を確認し8時前に家を出る。1年ぶりの単独行にもかかわらず、いつもの山行きに比べ2時間近くも遅い。

  大宮駅からちょうど2時間、起点の正丸駅に10:08到着。コース案内板前の階段を下り、西武線のガードをくぐる。点在する集落の中、沢沿いの狭い舗装道路をゆるやかに上って行く。一本道なので迷う不安はまったくない。安産地蔵尊を過ぎる辺りからやや急坂となるがちょうどよいウォーミングアップになりそうだ。

沢沿いの道をゆるやかに上って行く

 大きな案内板が立つ馬頭尊前で正丸峠への舗装路と分かれ左の山路に入る。樹林帯の中、渓流沿いをゆるやかに登って行く。朽ちかけた丸木橋や濡れて滑りやすい岩を踏んで何回か沢を渡る。

馬頭尊(登山口)

  沢を離れ急登となるとほどなく杉・檜林から緑鮮やかな自然林となり、鳥のさえずりも盛となる。傾斜はますますきつくなり、湿って滑りやすくなった粘土質の路を垂らされたロープや木の根を頼りに登る。

緑鮮やかな自然林の路

五輪山

  上方から子どもの歓声が聞こえてくるとほどなく五輪山の小広場に出た。十数人の子どもたちが休んでいる、小学校の集団登山で正丸峠経由で登ってきたようだ。

 ひと休みして出発すると直ぐに岩場コースの男坂と女坂に分かれる。男坂は落石など危険らしく通行止めでもあるようだ。単独行のときは安全第一、迷うことなく右の女坂を行く。当然、子どもたちも女坂一緒になって登っていくと、ほどなく伊豆ヶ岳山頂に出た。狭い山頂は数十人の小学生たちに占拠されさらに続々と子どもたちが登ってくる。

子どもたちに占拠された伊豆ヶ岳山頂

静かになった伊豆ヶ岳山頂

  少し早いが山頂下の広場で昼食をとっていると、しばらくして山頂から子どもたちが下りてきてたちまち広場を埋め尽くす。入間市の藤沢南小学校の5年生だそうだ。入れ替わるようにだれもいなくなった山頂に行く。

武川山の右に頭を出す武甲山

  武川岳の右に武甲山が頭を出している。左は小持山から大持山へと連なる稜線だろう。セルフタイマーで記念写真を撮り山頂を後にする。

  いきなりの急降下、深い緑の谷に吸い込まれるようだ。ロープを頼りに慎重に下ること10分ほど、西吾野駅への路を左に分けるあたりで平坦な路となりホッとする。

いきなりの急降下

  新緑の中のゆるやかな上り坂、難所を下ってきただけにすれ違うハイカーに何となく安堵する。朽ちかけた丸太階段の路をひと登りすると古御山山頂、東屋やベンチはあるが樹木に囲まれ展望はない。

古御山山頂

  再びロープ頼りの急下り、木の根が剥き出るなど相当に荒れた登山路だ。ここでも10分ほど下ると名郷への路を右に分けゆるやかな路となる。

  3組ほどのパーティーを追い越しアセビが群生する小さなコブを越えしばらくすると高畑山に着く。ここも杉木立に囲まれ展望はない。

木の根が剥き出た荒れた急下りの路

高畑山山頂

  高畑山からは、これまでと異なり杉林の中のゆるやかな下り路、のんびり歩けるのがありがたい。中の沢の頭を巻く路を左に分けると数分で三角点が設置された狭い中の沢の頭山頂 に着く。

杉木立のゆるやかな下り路

  中の沢の頭から一直線に下るとすぐに巻き路と合流する。コアジサイが咲く尾根路、吹きぬける風も心地よくなだらかで歩きやすい路を行く。右下方に舗装道路が見えるとほどなく天目指峠に着く。

天目指峠

  県道を横断して子ノ権現に向かう。路の両側はコアジサイの花盛り、足元はタツナミソウが群生している。傾斜も次第にきつくなりようやくベンチのあるピークに着くがちょっと下ってまた登り、しばらくすると江戸城の建築材にも使われた西川材(スギ・ヒノキ)の解説板が立っている。

西川材の解説板が立つ小ピーク

  この先もアップダウンが繰り返される。それもけっこうな急登にうんざりする。小さな祠の傍らに立つ馬鹿でかいコース案内板に“関東ふれあいの道 コース案内図”とある。その少し先に鳥居があり子ノ権現と竹寺への分岐となっている。

コース案内図の傍らに小さな祠

  分岐から少し行くと狭い未舗装林道に10台ほどの車が停まっている。その先に“足腰守護の神仏 子ノ権現”の大きな看板、裏門のようだ。千年以上もの歴史があり、足腰の神様として多くの信者を集め、鉄のわらじは、その信仰的シンボルとされているそうだ。

子ノ権現手前の未舗装路

  子ノ権現を後にして舗装道路を少し下ると右に山道が分岐する。吾野駅まで5km、よく踏まれた路を20分ほど下ると浅見茶屋、さらに舗装道路をどんどん下り高麗川に突き当たる。川を渡らず右折、人家が途絶えるとまた山路、左下に線路が見下ろせるようになると吾野駅は近い。

西武秩父線を見下ろす