【雲取山】東京都最高峰の山

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山 名  白岩山、雲取山、七ツ石山
山行日  2008年5月22−23日(木・金)
参加者  7名
歩行時間  5/22:5時間30分(除昼食)、5/23:5時間15分
コース 三峰神社→霧藻ヶ峰→白岩山→大ダワ→雲取山荘(泊)→雲取山→七ツ石山→鴨沢
関連情報         アクセスカウンター
1/20万
1/2.5万
▼甲府:三峰、雲取山、丹波
交通 ▼JR:大宮⇒熊谷 \570
▼秩父鉄道:熊谷⇒御花畑 \840
▼バス:西武秩父⇒三峰神社 \900
▼バス:鴨沢⇒奥多摩 \610
▼JR:奥多摩⇒大宮 \1210
関連HP 雲取山荘
行 程
場 所 着時刻 発時刻
 三峰神社バス停 10:25 10:50
 炭焼平 11:42
 霧藻ヶ峰休憩舎 12:29 12:55
 前白岩山 14:20 14:27
 白岩山 15:11 15:21
 大ダワ 16:18 16:26
 雲取山荘(泊) 16:46 5:55
 雲取山 6:25 6:50
 奥多摩小屋 7:47
 七ツ石山分岐 8:09 8:16
 七ツ石山山頂 8:26 8:30
 巻き路合流 8:47
 堂所 9:30
 鴨沢 11:10 11:32

  今日のメンバー7名が西武秩父駅発 9:10 三峰神社行きのバスに間に合うように集合。10時半頃、大きな駐車場の一角にある三峰神社バス停に到着する。

  駐車場東側にある雲取山登山口案内に従って石段を上る。こまめに立てられた道標に導かれ杉並木の参道を行くと10分ほどで石の鳥居をくぐる。

杉並木の参道を行く

杉林から緑豊かな路へ

  妙法ヶ岳への路を左に分け、炭焼き平を過ぎしばらくすると標高1400mの表示板が立っている。登山口から300mほど登ったことになる。

  杉木立の路はやがて若葉の鮮やかな雑木林の路へと変わり、散策路のようなゆるやかな登りの路にみな口も足取りも軽く快調に歩みをすすめる。

地蔵峠

  徐々に傾斜が増しいつしかジグザグ登りとなるとやがて、お地蔵さんが安置された小さな祠のある地蔵峠に着く。霧藻ヶ峰はそのすぐ先にあり大きく視界が開ける。鋸歯状の両神山や大きな山容の独立峰 和名倉山などが一望できる。

霧藻ヶ峰休憩舎

 霧藻ヶ峰から少し下るとトイレがありその直ぐ先に閉鎖されている休憩舎がある。和名倉山や両神山を眺めながら昼食とする。

息が切れる急登が続く

  休憩舎から一旦大きく下るとお清平、広々した鞍部でベンチとテーブルが置かれている。お清平からはいよいよ本格的な登りがはじまり、痩せ尾根の露岩帯の急登を岩角や木の根を掴んでよじ登る。前白岩山の肩、前白岩山と息が切れる苦しい登りが続く。

 前白岩山から少し下ると白岩小屋、広場には案内板が立ち並び、ブナ林やコメツガ・シラビソ原生林、石灰岩植物など自然研究路である三峰から雲取山までの注目点などが解説されている。

白岩小屋

 ようやくたどり着いた白岩山の山頂にも、人懐こしそうな眼差しの鹿が待ち構えている。わずか数メートルの距離、こちらも立ち止まって目一杯やさしそうな眼差しをして見詰め合う。これまでの疲れを忘れさせてくれる一瞬だ。

 小屋からも容赦ない急登が続く。苦しさにこの山行に参加したのをちょっと後悔しはじめたころ、目の前に鹿が現れる。われわれを恐れるでもなくこちらを窺いながら徘徊している。

鹿が出迎える白岩山山頂

  今日の行程の最高点 白岩山山頂は樹林に囲まれ展望はない。備えられたベンチでひと休みして出発。苔むした深い原生林をゆるゆる下ると、芋ノ木ドッケの標識のある鞍部に出る。

“芋ノ木ドッケ” の標識がある鞍部

芋ノ木ドッケを右に巻く

  ドッケとは「突起」がなまった言葉で、実際の芋ノ木ドッケはこの先の1946mピークのこと。地形図には芋木ノドッケとなっている。このピークを右に巻いて山腹をトラバースする。芽吹き前の木々の間からときおり雲取山の頭部や山荘の赤い屋根が見え隠れする。

  長沢背稜への路を左に分けると、鶯の鳴き声やキツツキのドラミングが聞こえてくる。まさに深山の鳥の楽園なのだろう。山稜の左を緩く巻く路をしばらく行くと大ダワに到着。タワとは、尾根の低くなったところ、すなわち鞍部のことである。ここから雲取山荘までは、尾根伝いに行く男坂と左の巻き路をゆるやかに登る女坂の二手に分かれている。以心伝心、迷うことなく巻き路を選択する。

大ダワ

男坂(左)、女坂合流

 その名の通り、ゆるやかな登りの女坂を行くと15分ほどで男坂と合流、ほどなく山荘が間近に見えたとたん「ヒュー」と甲高い鹿の鳴き声に驚かされる。

雲取山荘が見えてきた

  山荘では、平日ゆえか7人で8畳2部屋を使わせて頂き、夕食後は豆炭アンカの炬燵を囲み全員で四方山話に花を咲かせる。8時半就寝、翌朝4時半起床。5時に朝食、6時に山荘を出発する。


5/23

  樹林帯の中を登って行くと、下ってくる山仲間のTさんと遭遇。単独行で昨夜は、頂上の避難小屋に泊まったそうだ。エールを交わし見送るとほどなく一等三角点の山頂に着く。薄っすらとではあるが、雪を被った富士山や北岳、間ノ岳、その手前に飛龍山が大きく見える。

雲取山山頂

  山頂から少し下るとりっぱできれいな避難小屋が建っている。近くにトイレもある。小屋の前からは、広々した下山路が俯瞰できる。このよく整備され、眺めのよい快適な路をルンルン気分で下る。

山頂避難小屋

  小雲取山を越えて下る路は、上ったり下ったり、平坦だったり急だったり、大きく展望が開けたりカラマツ林を抜けたりと変化に富んでいて実に楽しい。小雲取山からは、これから辿る七ツ石山へと連なる石尾根が左カーブに一望できる。奥多摩小屋の赤い屋根の向こうにはヘリポートも見える。

小雲取山より七ツ石山に連なる石尾根一望

  奥多摩小屋を過ぎるとその先はしばらくゆるやかな防火帯の路、右斜面一帯には、鹿も食べないらしいマルバダケブキが栽培地のように群生している。

マルバダケブキ群生地

七ツ石山山頂より雲取山と辿ってきた石尾根

  ほどなく七ツ石・鴨沢分岐。ひと休みした後、巻き路組と七ツ石山登頂組に分かれる。一気の登頂、振り返ると雲取山山頂から下ってきた稜線の路が全貌できる。

 山頂から少し下ると七ツ石神社、平将門伝説で知られた神社だそうだが、なんとも荒れ果てていてみすぼらしい。暗示するかのように鴨沢への下山路も倒木や斜面の崩壊などやや荒れ気味だ。七ツ石小屋を経て巻き路との合流点に着くと、先に分かれたメンバーとグッドタイミングで出会う。

七ツ石神社

  合流点辺りから、新緑と鮮やかなピンクのミツバツツジが目立ちだす。予定のバスに十分な余裕を間に合いそうなこともあり、のんびりと鴨沢を目指す。

ミツバツツジのトンネル