【東海自然歩道 No.24】岩屋堂、定光寺コース

シリーズ  東海自然歩道      
山 名  元岩巣、山星山
山行日  2007年11月4日(日)
同行者  グループ・せせらぎ 14名
歩行時間  7時間48分(休憩含む)
コース 雲興寺→岩屋堂→元岩巣→白岩の里→稚児橋→宮苅峠→山星山→大洞峠→高根山→定光寺
関連情報                          アクセスカウンター
1/2.5万地形図 ▼猿投山 [北西]  多治見 [南西]  高蔵寺 [南東]
ガイドブック  ふれあいウォーク東海自然歩道
   宇佐美イワオ著 風媒社 1999
東海自然歩道日帰りハイキング(2)奥三河−鈴鹿峠
  武村岳男著 山と渓谷社 1996
交通 ▼タクシー:常光寺→雲興寺 \4300/台
行 程
場 所 着時刻 発時刻
 雲興寺 8:08 8:17
 キャンプサイト 8:34
 岩屋堂 9:40 9:44
 岩巣山展望台 10:00 10:06
 元岩巣 10:38 10:47
 白岩の里 11:22 11:28
 蛇ヶ洞川畔(昼食) 11:56 12:16
 中平橋 12:34
 R248陸橋 12:54
 稚児橋 13:10 13:17
 宮苅峠 14:01
 山星山 14:21 14:28
 大洞峠 14:45
 高根山 15:05 16:09
 常光寺公園 15:32 15:35
 定光寺 15:44 16:05

  今回の東海自然歩道は中京圏で人気の高いハイキングコース2つを結ぶ歩行時間7時間30分の長丁場である。秋も深まり日没も早く、多少の不安もあるが、途中タクシーを呼べそうな適当な中断箇所も数箇所あるのが幸いだ。いつものように焼津駅 6時15分集合、3台の車に14名のメンバーが分乗する。

  焼津ICで東名に乗り、豊田JCTを経て東海環状道に入り、せと赤津ICで下りる。10分足らずで継歩地点の雲興寺に着いた。広々した駐車場に車を停めさせて頂き、身支度を整えた後、スタート地点でいつものように集合写真を撮って出発。

雲興寺山門前

雲興寺参道

  雲興寺は幕府の庇護を受けてきた古刹で、盗難よけの霊験があるそうだ。敷石の参道で本堂まで行く。今日の山旅の無事を祈願し、本堂の左側から東海自然歩道に入る。“岩屋堂まで3.3km、1:55”の道標が立っている。

  雑木林の中のよく整備された登山路で寺の裏山を越えると、にぎやかな子どもの声が聞こえる。下りきると、すぎのこテントサイトの表示があり、キャンプをしている子どもたちが目に入る。

すぎのこテントサイト

やや荒れ気味の岩屋堂への路

  テント場を抜けてしばらく行くと再び山路に分け入る。谷川を遡行し、緩やかなアップダウンをを繰り返す。倒木もあり、路はやや荒れ気味だが迷う不安はまったくない。“岩屋堂2km”の道標から数百mほど行くと“この先雲興寺方面は通行止”とあり迂回路案内図が描かれた大きな看板が立っている。われわれは逆コースだったので、車道歩きの迂回路に回されず幸運だった。

  迂回路板を後に雑木林の中、緩やかな登降を繰り返し、蛇行しながら山稜の路を行く。マウンテンバイクの若者がわれわれを追い越していく。瀬音が聞こえると舗装道路に出る。左に曲がるとすぐに鳥原川に架かる橋だが自然歩道はこれを渡らず、V字に鳥原川左岸を行く。

岩屋堂内の石仏

鳥原川左岸を行く、先方の赤い橋を渡る

  愛知高原国定公園の岩屋堂公園をしばらく行き、赤い橋(紅橋)で鳥原川を渡り旅館街に出る。観光客もちらほらと目につく。民家の間の坂を上がると巨大な花崗岩の石室広場に出る。岩屋堂だ。50uほどの石室には数体の石仏が祀られている。その中に、1200余年前に行基が彫った薬師如来もある。

巨岩群を抜けると展望地

  岩屋堂から東海自然歩道は岩巣山ハイキングコースと同一なる。石室の右、立ち並ぶ赤い鳥居をくぐり登っていく。シダの群生する雑木林の中、巨岩奇岩を縫って高度を上げる。ひときわ大きな巨岩群を抜けると展望地に着く。

岩巣山道標だが、実際の岩巣山はこの先

  木組みの展望台は腐りかけているため使用禁止、近くの大岩の上が格好の展望所で、瀬戸市街や前回頂を踏んだ猿投山が望める。近くに岩巣山のりっぱな道標が立っているが、実際の岩巣山はこの先、自然歩道の左に大きくそれている。

元岩巣山頂

  展望所を後にすると自然林の中、笹路の緩やかな登りが続く。やや傾斜がきつくなると砂礫の路となり、左側の岩肌が白く見える。ほんのひと登りすると360度の展望が得られる本日の最高峰、元岩巣に着いた。

白岩の里に向かう渓流沿いの路

  元岩巣から5分ほど下り、直進する岩巣山への路を右に折れ北の谷の渓流に沿ってひたすら下る。舗装林道をカギ形に横切り、再び山路をしばらく下ると、のどかな山間の白岩の里に入る。

  11月だというのに、舗装道路からの照り返しがきつい。明るく照らされた集落だが人の気配は感じない。モダンなデザインの町民会館を過ぎR363を横切り集落を抜ける。R363を少し行き、神社の横から山越えの路に分け入る。

白岩の里に入る

  ひと山越え蛇ヶ洞川を渡ると舗装道路にぶつかり、上半田川町に入る。栂洞橋付近の蛇ヶ洞川畔で昼食とする。地元の方が、かやの実を配ってくれたが、お世辞にも美味しいとは言えない。

蛇ヶ洞川畔で昼食

  昼食を済ませ、15分ほど町中の舗装道路を行くと立派な常夜灯があり、ここも秋葉道であることを知る。ほどなくして蛇ヶ洞川に架かる中平橋の袂に出る。自然歩道は、橋を渡らず右岸を行く。刈り入れを終えた田の脇路を進み、蛇ヶ洞川を渡るとほどなくR248の陸橋。道端の木々がかすかに紅葉しはじめている。旧国道を横断し稚児橋を渡った少し先で一休みする。

田の脇路を行く

  雑木林の中のよく整備された路を蛇行しながら高度を上げる。ベンチのある休憩所でひと息入れ、しばらく行って少し下るとトイレのある宮苅峠。再び、丸太階段に整備されたややきつい登りが続く、林道を横断するとほどなくベンチが置かれた山星山に着く。三角点のある山頂だが樹木に囲まれ展望は開けない。

  雑木林の中、緩い起伏が続く稜線の路を行き、山頂から15分ほどで県道を陸橋で渡る地点が大洞峠。峠から登り返してコブを越え下っていくと大きな建物の前に出た。中小企業大学校瀬戸校とある。定光寺自然休養林の中、近代的な建物の前を通り抜けると5分足らずで高根山に登りつく。

  高根山は標高253mの低山だが、尾張藩の“お狩り場”として保護されてきたそうで、濃密な樹林が残されている。豊富な種類の樹木の中、よく整備された路を正伝池に向かう。

  正伝池の湖岸に着くと“定光寺公園”と書かれた大きな標柱が立っている。大勢の遊山客が目に付く。池の周りを半周して常光寺に向かう。

  駐車場を通り抜け常光寺の石段の下に着く。ここでスタート地点の雲興寺に戻るためのタクシーを呼び、待ち時間を利用して常光寺に参拝する。国の重要文化財の本堂を参り先に進むと展望台、薄っすらと染まる夕焼けに名古屋市街の高層ビルがはっきりと見える。

定光寺参道

正伝池畔を定光寺へ向かう

高根山山頂

大洞峠に架かる陸橋

宮苅峠付近の長い階段状の路

  雲興寺に戻り車を回収、藤岡温泉湯楽園で汗を流し帰路につく。焼津駅に19:40帰り着いた。

renew:2013/08/30