【九鬼山】駅から駅の展望ハイク

シリーズ  山梨百名山     前  
山 名  九鬼山、馬立山、御前山、神楽山
山行日  2007年4月14日(土)
同行者  グループ・せせらぎ 4名
歩行時間  5時間45分(休憩含む)
コース 落合橋→弥生峠→九鬼山→札金峠→馬立山→御前山→神楽山→猿橋駅=JR・富士急⇒禾生駅→落合橋
関連情報              アクセスカウンター
1/2.5万地形図 都留 [北東]  大月 [南東]
交通 ▼JR:猿橋駅⇒大月駅 ¥140
  富士急行:大月駅⇒禾生駅 ¥290
よみ ▼札金峠:さつかねとうげ   禾生駅:かせいえき
立ち寄り湯 芭蕉 月待ちの湯
  tel:0554-46-1126 10:00-21:00 ¥700
推薦HP ▼2003/05/04
  〔Let's take our time! ふたりで山歩き〕 九鬼山
行 程
場 所 着時刻 発時刻
 落合橋 9:05 9:15
 弥生峠 10:14 10:20
 富士見平 10:40 10:48
 九鬼山 10:52 11:03
 札金峠 11:49
 馬立山 12:23 12:58
 御前山 13:39 13:49
 神楽山 14:06 14:16
 猿橋駅 15:00 16:09

  九鬼山は山梨百名山及び、大月市秀麗富嶽十二景に選定された山である上、駅から駅の山歩きが楽しめるので首都圏のハイカーに人気が高い。しかし、静岡から行くとなると車を使わざるを得ないのだが、登山口の禾生駅も下山口の猿橋駅にも適当な駐車場がないのが唯一の難点。

  今回の山旅は、3/24 に実施する予定だったが、降水確率50%、富士山の展望は期待できないということで延期した山行だ。

 興津駅集合6:50、メンバーの一人が、電車に乗り遅れたとかでキャンセル。4人で出発する。富士宮からR139、河口湖ICで中央自動車道に乗り大月ICで下りる。R20から再びR139に出て、落合橋手前を左折した細い道のとば口脇の小スペースに、前のお宅に断わって駐車させてもらう。身支度を整え9:15出発。

赤い落合橋の袂の小駐車スペース

  レトロな雰囲気のレンガ造りの用水橋をくぐるとすぐに愛宕神社コースと、杉山新道の分岐に出る。その少し手前に用水路を渡る橋が架けられている。渡ってみると思ったより水量は多く、転落防止用なのか一面に金網がかぶせてある。

レンガ造りの水路橋をくぐったところ

沢を渡る

 分岐を右に曲がり傾斜のゆるやかな杉山新道を行くことにする。すぐに深く抉れた登山路になる。前夜半の大雨の割にぬかるみもほとんどなくてさほどの歩きにくさはない。愛宕神社コースとの分岐から10分ほどで小さな沢を渡る。

緩やかな傾斜の杉山新道1号路

  ほどなく2号路(みゆき尾根)が右に分岐する。多少草に覆われていて余り歩かれていないようだ。われわれは、そのまま直進する2号路(山腹道)を行くことにする。キビヒトリシズカ、イカリソウ、ハルリンドウなどが咲く路は、とても新道とは思えないほどよく踏み込まれ、傾斜も緩くとても歩きやすい路だ。

 昨夜の大雨で大気の黄砂が洗い流されたのだろう、樹間越に見る真っ白な富士山が青空に映える。“ハチのテラス”を経て芽吹きはじめた木々の明るい路をしばらく行くとベンチのある弥生峠につく。リニア見晴台の案内板が立っているが、樹木越に見る展望はさほどのことはない。

青空に映える真っ白な富士山

高川山を貫くリニア実験線(右上は滝子山か?)

 弥生峠でひと休み、引き続き明るい雑木林の路を行く。左に高川山を貫くリニア実験線が見下ろせる。ハチのテラスから久美山(鈴懸峠分岐)を経てほどなく、愛宕神社コースと合流する富士見平に着く。杓子山を前景にした富士山が美しい。

富士見平から杓子岳前景の富士山

 富士見平から九鬼山頂まではほんの数分。二等三角点のある小広い山頂からは北西方面の展望が大きく開け、真北に雲取山、その左に飛龍山、三角形の雁ヶ腹摺山等々のびやかな山並みが連なる。

九鬼山山頂より北方を望む

  山頂を後にすると杉山新道とは大違いの急下りとなる。ところどころロープも張られている。急坂が終わると次は、ちょっと緊張するザレ場の長いトラバースを経てのどかな雰囲気の“紺屋の休場”に着く。

長いザレ場のトラバース

紺屋の休場

 田野倉駅への下山路を左に分け、5分ほどで植林帯の薄暗い札金峠に出る。ここから馬立山への急登となる。やっとの思いでたどり着いた頂は704mピーク、馬立山はまだ先だ。一旦下って再び急登、も一度ピークを越えてようやく馬立山の山頂に立った。疎林に囲まれ展望は今一だが、ここで昼食とする。

札金峠

馬立山への急登、振り返ると九鬼山が大きい

 何度かのアップダウンが続き、沢井沢ノ頭を越えると左側の展望が大きく開け、雁ヶ腹摺山や岩殿山が一望できる。しばらく行くと岩峰群を右に巻くようになる。この路を巻く路が右に分岐しているがそのまま進む。

左側が開け、岩殿山などが見渡せる

 巻き路と合流するとすぐに大月駅への下山路が左に分岐し、ほどなく御前山の露岩山頂に立つ。素晴らしい展望だ、これまで辿ってきた九鬼山と馬立山の間に白い富士山、その前景に杓子山が青空の下に広がっている。目を転ずるとスパッと切れ落ちた岩縁から見下ろすとすごい高度感をおぼえる。

御前山から九鬼山と馬立山の間に富士山、右端は三ツ峠山

 御前山を後にして疎林帯の笹路を神楽山へ向かう。左に猿橋駅への路を分ける分岐を過ぎるとすぐに神楽山の山頂だ。本日最後のピーク、三角点設置の頂だ。そこそこの展望は得られるものの、貧弱なアンテナが山頂を占拠していているのが興醒めだ。

猿橋駅、神楽山分岐

猿橋駅に向かって尾根路を下る

  せっかくだからと、猿橋駅から歩いて20分ほどの猿橋を見物し、JRと富士急を乗り継ぎ、禾生駅まで戻る。登山口の車を回収し“芭蕉 月待ちの湯”で汗を流し帰路につく。

  分岐まで戻り、猿橋駅に向かう。芽吹きはじめで明るく快適な尾根路をどんどん下る。路を塞ぐ倒木が何本もあるが、さほど苦もなく順調に麓に下り立つ。駅に向かう車道から百蔵山と扇山が並んで一望できる。