【丸岳、三国山】 富士山、芦ノ湖、駿河湾を眺め箱根外輪山を歩く
山 名 | 丸岳、三国山 | |
山行日 | 2007年2月25日(日) | |
同行者 | グループ・せせらぎ 8名 | |
歩行時間 | 7時間10分(休憩含む) | |
コース | 乙女峠登山口→乙女峠→丸岳→富士見台→長尾峠→湖尻峠→三国山→山伏峠→海平→道の駅登山口→箱根峠 |
関連情報 | |
1/2.5万地形図 | ▼御殿場 [南東] 裾野 [北東] 裾野 [南東] 箱根 [南西] |
ガイドブック | ▼新・分県登山ガイド13 神奈川県の山 山と渓谷社 |
交通 | ▼タクシー料金:御殿場駅⇒乙女峠登山口 小型:¥2,220 中型:¥2,620 ▼バス料金:箱根峠⇒三島駅 ¥920 |
行 程 | |||
場 所 | 着時刻 | 発時刻 | |
乙女峠登山口 | 8:43 | 8:47 | |
乙女峠 | 9:18 | 9:25 | |
丸岳 | 10:00 | 10:06 | |
富士見台 | 10:20 | 10:23 | |
長尾峠 | 10:33 | − | |
湖尻水門分岐 | 11:38 | − | |
湖尻峠 | 12:09 | − | |
三国山 | 13:02 | 13:30 | |
山伏峠 | 14:24 | 14:30 | |
海平 | 15:11 | 15:16 | |
道の駅登山口 | 15:50 | − | |
バス乗車 | 15:57 | − |
三国山は、箱根芦ノ湖の西に連なる箱根外輪山に属している。登山道と平行して芦ノ湖スカイラインが走っているのは興ざめだが、中高年ハイカーにとって安心して真冬の山歩きが楽しめるコースである。
なだらかな起伏の尾根歩き、富士山、芦ノ湖、箱根の山々、駿河湾から伊豆の山並の大展望に加え、次々と現れるブナの大木など深山の雰囲気も味わえる。
静岡駅発6:41、沼津駅で御殿場線に乗り換え、御殿場駅着8:16、箱根乙女口に降りたがタクシーが見当たらない、反対側の富士山口に向かうとこちらは十台以上のタクシーが待機している。乙女峠登山口までタクシーに乗る(小型車:\2,220、中型車\2,620)。登山口から見る、御殿場市街の背後に聳える真っ白に雪化粧した富士山がみごとだ。
乙女峠登山口から見る富士山
乙女トンネル入口左側に登山口がある。大人気の金時山の登山路でもあり、多くのハイカーに踏み込まれた路は大きく抉れ、根が剥きだしになっている。斜面が霜で白くなっている路をジグザグを切りながらゆったりと登る。30分ほどで乙女茶屋のある乙女峠に着く。
大きく抉れた乙女峠への登山路
峠の案内板によると乙女峠とは、父親の病気祈願を果たし雪に埋もれて死んだ娘にちなんだそうだが、物の本によると東海道の裏道を取り締まるために旅人を止めたことから“御留め”峠が転じたものとある。“御殿場市観光12選”の乙女峠は、多くのハイカーで賑わい、撮影ポイントの展望台は富士山バックに記念写真を撮る登山者があとを絶たない。
乙女峠
乙女茶屋の横を、金時山とは反対側の丸岳に向かう。葉を落とした林の中、膝上ほどのクマザサに覆われた尾根路をゆったりと登る。左には、大涌谷の噴煙がまっすぐ上に立ち上っている。右は樹木越しに真っ白な富士山、正面に大きな電波塔が見え出すと頂上は近い。
丸岳へ向かう
広々した山頂の一角に休憩用のベンチとテーブルが設置されている。眼下の仙石原の向こうに神山(箱根山)、芦ノ湖の右にはこれから辿る三国山から箱根峠へと続く稜線が一望できる。反対側は、クマザサ越しに真っ白な富士山が青い空に映えている。
丸岳山頂
丸岳を後に長尾峠に向かう。
引き続き県境尾根を南に向かう。標柱がなければ峠とはとても思えない長尾峠を経るとすぐに仙石原への路が左に分岐する。しばらく下ると路は箱根スカイラインと接する。以後、箱根峠まで登山路と平行してスカイラインが走る。
左に芦ノ湖、正面に沼津アルプスと駿河湾を見ながら静岡県・神奈川県境の気持ちの良い稜線の路を長尾峠へ向かう。15分ほどで富士見台に着く。展望台に“富士山と芦ノ湖が見えるのはここだけ”と書かれている。
スカイラインと接してからは、雰囲気の良い落葉樹林帯の路となる。幸い車道は見えず車の音もない。路は平坦、落ち葉の積もった靴底にやさしい路だ。20分ほどで再び展望が開け、三国山の斜面にスカイラインが延びている。
スカイラインを見ながら湖尻峠に向かう。右に富士山、左に神山、駒ヶ岳、振り返れば金時山から乙女峠、辿り越し丸岳からの稜線がはっきりと見渡せる。背丈の倍ほどもあるハコネダケの群生地に切り開かれた幅広の路を正面の芦ノ湖目指して下っていく。
落葉樹林帯の路が続く
登山路に接するスカイライン
しばらく行くと遮るもののない草原の尾根路となり、いくら見ても見飽きることのない大パノラマの中を爽快な気分で湖尻峠に向かう。すでに昼食時間帯だが、食事をしてからの登りは辛いということで、湖尻峠少し手前の見晴らしの良いところで休憩、少々口にして三国山に向かう。
左に神山(箱根山)、駒ヶ岳を見ながら湖尻峠へ
湖尻峠からは、展望はないが気持ちの良い樹林帯の路だ。傾斜はゆるやか、しばらくするとブナの大木が目に付きだす。樹林越しに芦ノ湖も見下ろせ、反対側には富士山も顔を出す。湖尻峠から1時間足らずで三国山の山頂に着いた。
三国山山頂は、樹林に囲まれ展望は期待できないが広々して落ち着いた雰囲気の頂だ。昼食後、山伏峠に向かう。登りにもまして次から次へと現れるブナの大木、自然が生み出すその造形美に感動する。
三国山の下りでも目立つブナの木
芦ノ湖側の東面から稜線に出ると樹木も疎らな笹原の路となる。しばらく行くと左によく踏まれた巻き路のある山伏峠への登りとなる。振り返ると稜線に沿って芦ノ湖スカイラインが延びている。その向こうには富士山も見える。巻き路を行くのはもったいない眺めだ。
稜線に沿うスカイライン、中央に富士山だが…
ピークに立つとこれまでにも増してパノラマが楽しめる。富士山、箱根の山々はもちろん、沼津市街、沼津アルプス、駿河湾も間近に見える。
気持ちよい芝生の斜面を下りレストハウスの裏手を抜け海平へ向かう。密生するハコネダケの藪を切り開いた路を行き、ゆるやかな起伏の樹林帯を抜けると平らな山頂に着く。小さな標識に“海平”とある。
山伏峠のレストハウスに向かって下る
海平まで来ればゴールの箱根峠はすぐだと思ったが、峠への分岐を見落としてしまったようだ。杉や雑木の林を登り詰め少し下ると国道1号線に出た。“道の駅 箱根峠”の登山口だ。しかし、道の駅にバス停はなく、箱根峠のバス停まで1kmほど国道を戻りバスに乗り三島駅に向かった。
海平頂上直下
三国山山頂