【東海自然歩道No.11】藁科路コース

　 今回の東海自然歩道歩きは、半月ほど前、雨のため延期した藁科路コース。富士山や南アルプスなど展望に恵まれた標高986ｍの大山を越えていくのだが、山頂に電波塔が建ち、その舗装された作業道を10kmも下らねばならいためあまり人気のないコースだ。

　 前回のゴール足久保川に架かる相沢橋まではほんの数分、写真を撮ろうとザックを開けたがカメラがない。バスの中でセータを脱ぎザックにしまい込む際カメラをバスの座席に置き忘れてしまったのだ。バス会社に電話すると、折り返し「カメラはありました」と電話が入る。

　 静岡駅 7:06発 奥長島行きのバスに乗る。途中からM.H.さん他１名が乗り込み今日のメンバー11名がそろう。８時前に着いた栗島バス停で降りる間際、M.H.さんが「携帯がない」と言う。バスに待ってもらい座席の周りを探しても見当たらない。となると、M.H.さんが乗ったバス停で落とした可能性が高い。自宅に電話し、娘さんにバス停まで見に行ってもらうよう頼む。

　 いつものようにM.T.さんに相沢橋でスタートの集合写真を撮ってもらって出発する。ひとつ先のバス停 谷沢で折り返しのバスを10分ほど待ってカメラを受け取る。その際、バスの中で呼び出し音が鳴ればとM.H.さんの携帯に電話してみると思いもかけず電話がつながった。娘さんだ。やはり乗り込んだバス亭で落としたのだ。携帯もカメラも見つかり、ちょっと重苦しかった空気が一気にゆるみ、明るい雰囲気になる。

　 谷沢バス停から少し戻り、バス通りから分岐する舗装された細い里道を行く。分岐に“大山 5.2km 190分”の道標が立っている。直ぐに牛ヶ峰(高山）への路を左に分け、のどかな里道を渓流沿いに2kmほど行くと左に大山への山路が分岐する。山中のぼり口だ。角に“大山 3.1km 130分”の道標、のんびり歩いてきたが道標表示の半分の時間しかかからない。

　 登山口で一休みして標高差800ｍほどの大山に向かう。植林帯の路を10分ほど登ると、山頂にパラボナアンテナの立つ大山が右手に大きく見える。植林帯の路だがよく手入され明るく気持ちの良い登山路だ。のぼり口から20分ほどで水見色峠。

　 峠を発つとすぐに両側が切り立った痩せ尾根となるが、植林帯なので不安はない。急登の連続、30分ほどで奥長島からの路と合流する。相変わらず植林帯の急登が続く。路はよく踏まれ道標もしっかりしている。山梨県に比べ静岡県の東海自然歩道はよく整備されている。

　 電波塔の建つ大山山頂からは、ちょっとかすんだ富士山、真っ白な南アルプスが見渡せる。少し早いが、日当たりのよいベンチでゆっくりと昼食をとる。山頂標識がないので、電波塔をバックに集合写真を撮って山頂を後にする。

　電波塔への舗装された作業道を５分ほど行くと突先山への道が右に分岐する。延々と続く蛇行した作業道路、展望の割りに人気のないコースなのがよく分かる。しかし、伐採地帯からの展望はすばらしいし、道端には時ならぬリンドウが鮮やかに咲いている。おしゃべりしながら下ってもまったく危険のない道をのんびりと歩く。

　 作業道のゲート脇を抜け、30分ほど下ると集落に出る。寺島まで1.7km 25分の道標。標示通りだと予定のバスに数分間に合わない。次のバスは４時間近く後だが２キロ足らずの舗道下り、これまでの道標の時間表示から推測し、充分間に合うと判断し同じペースで歩く。寺島バス停に午後１時半前に着く。次の継歩地、久能尾まで充分足を延ばせる時間だが後の行程を考慮し、本日はここまでとする。数分後に来たバスで静岡駅に向かう。

更新日：2013/09/02