【二王子岳】飯豊連峰の展望台とのことだが・・・
シリーズ | 日本二百名山 前 次 | |
山 名 | 二王子岳(にのうじだけ) | |
山行日 | 2006年8月22日(火) | |
同行者 | OAA 5名 | |
歩行時間 | 5時間6分(休憩含む) | |
コース | 二王子神社⇔定高山⇔二王子岳 |
大雪山、斜里岳など北海道の山旅を終えての帰路、小樽港からフェリーに乗り19時間ほどかけて早朝6時頃、新潟港に下船した。そのまま静岡に戻るのはもったいないとのことで、予定通り飯豊連峰の展望台である二王子岳に登ることにする。
登山口の二王子神社駐車場に7時20分頃着いた。トイレや流し場はあるが平日のためか人の気配はない。“登山安全チェック”や“熊出没注意”の看板が立つ登山口から樹林帯の中に分け入る。
登山口駐車スペース(二王子神社)
薄暗い杉林の中、しっかり踏まれた路を細い流れに沿ってゆったりと登る。20分ほどで一合目の道標、多少傾斜はきつくなってくるがしだいに緑豊かな雑木林の路となり気持ちよい。女人禁制の山と知りながら足を踏み入れた二人の女人が石にされたという神子石を過ぎるとすぐに水場のある二合目に着く。
二合目前の緑豊かな登山路
急坂をジグザグに登り切ると平坦となった路の傍らに石の祠が祭られた一王子神社、そのすぐ先に大きな避難小屋が建っている。“水場へ1分”の道標が立つ三合目だ。ここからは潅木帯の中、やや楽な登りが五合目の定高山(独標:997.4m)まで続く。定高山といっても尾根の途中にありとても山頂のイメージはない。
登山路脇の一王子神社
五合目からは、イワブクロ、キバナアキギリ、ヤマアジサイなどの花々が咲き乱れたお花畑の路だ。多少のアップダウンの後、油コボシの岩場になるがそれもわずか、森林限界を超え視界は開けるのだが濃い霧に包まれ何も見えない。
しばらく行くとガスの中にぼんやりとニッコウキスゲの群落が目に入る。続いて、イワイチョウの咲く池塘を過ぎるとほどなく九合目。石積みの台座だけが残された奥の院跡、その近くには蒲鉾形の気象観測小屋も建っている。
五〜六合目間のヤマアジサイ咲く路
九合目から数分で赤い蒲鉾形の避難小屋が目に入るとそのすぐ後が二等三角点の二王子岳山頂。飯豊連峰の展望台だそうだが、視界はせいぜい数十メートル、まったくの灰色の世界だ。山頂に設置された“飯豊連峰展望図”をむなしく見つめる。
山頂避難小屋
二王子岳山頂(青春の鐘)
ちょっと場違いとも思える、山頂に設けられた“青春の鐘”を鳴らすと、高く澄んだ音が濃い霧の中に吸い込まれていく。今にも降り出しそうな空模様にそそくさと昼食を済ませ山頂を後にする。往路を戻る途中、七合目付近で単独行の男性とすれ違っただけの静かな山歩き、花の写真を撮りながらのんびりと下る。
神社脇に足元をコンクリートで均した水垢離場がある。落差は小さいが水量豊かな滝だ。下山後、裸になって、水浴びをする。あまりに強い水勢に、はじめは恐々打たれてみたが、ほてった身体に浴びる水がことのほか気持ちよく、ほてりと共に汗を流して帰路につく。午後1時頃、二王子神社を後にして7時間かけて静岡に戻った。
行 程 | |||
場 所 | 着時刻 | 発時刻 | |
登山口(二王子神社) | 7:35 | 7:35 | |
神子石 | 8:16 | − | |
三合目(避難小屋) | 8:38 | 8:40 | |
五合目(定高山) | 9:12 | − | |
六合目 | 9:42 | − | |
二王子岳山頂 | 10:37 | 10:53 | |
五合目 | 11:44 | − | |
登山口 | 12:41 | 12:58 |
関連情報 | |
1/2.5万地形図 | ▼上赤谷 [北東] |
地名(かな) | ▼二王子岳:にのうじだけ 神子石:みこいし |
登山口付近の渓流(これで水垢離)