【東海自然歩道 No.1】高尾山、城山、嵐山コース
関連情報 | |
1/2.5万地形図 | ▼与瀬 [南東] |
ガイドブック | ▼東海自然歩道 日帰りハイキング〈1〉高尾山‐奥三河 武村岳男著 山と渓谷社 1994 |
交通 | ▼相模湖駅〜高尾山口駅 乗り換え含め約20分 ¥310 ▼ピクニックランド前〜相模湖駅 約10分 ¥190 |
立ち寄り湯 | ▼藤野温泉 五感の里 薬師の湯 tel:0426-89-3200 ¥840 |
地名(かな) | 鼠坂:ねんざか 石老山:せきろうさん |
行 程 | |||
場 所 | 着時刻 | 発時刻 | |
高尾山口駅 | 9:33 | 9:35 | |
東海自然歩道起点 | 9:39 | 9:43 | |
金毘羅台 | 10:07 | 10:10 | |
浄心門 | 10:41 | − | |
高尾山山頂 | 11:15 | 11:22 | |
一丁平 | 11:52 | 12:20 | |
城山山頂 | 12:35 | 12:44 | |
城山登山口茶店 | 13:19 | 13:35 | |
弁天橋 | 13:49 | − | |
嵐山登山口 | 14:05 | 14:07 | |
嵐山山頂 | 14:29 | 14:40 | |
鼠坂 | 15:27 | 15:28 | |
ピクニックランド前 | 15:32 | 15:38 |
高尾山は東京都西部の“明治の森高尾国定公園”の中心に位置する標高599.3mの山である。ハイカーが年間250万人、1日平均にすると7000人も訪れる大人気の山だ。
高尾山は古くから薬王院有喜寺を中心とした山岳信仰の場とされ、周辺の森林は社寺林、明治に入ると帝室御料林として保護され豊かな自然が残されている。ここと明治の森箕面国定公園を結んだ全長1343kmが東海自然歩道として30年ほど前に整備された。
焼津駅集合6:10、焼津ICから富士ICまで東名高速、西富士道路を経て道の駅 朝霧高原に7:20 着。ここで清水駅集合のメンバーと合流し、河口湖ICから相模湖ICまで中央高速、JR相模湖駅に9時前に着いた。駅前の駐車場(100円/30分)に車を停め電車で登山口の高尾山口駅に向かう。
ロープウエイ駅と画像の右外れに立つ起点標
高尾山口駅に9時半頃到着。大勢のハイカーや観光客で田舎のお祭りよりも賑わっている。人の流れに沿って5分ほど行くとケーブルカーの山麓駅前に出る。その数十メートル手前右側に東海自然歩道の案内板と起点を示す石標が立っていて、自然歩道が分岐している。この石標前で記念写真、とりあえず静岡、山梨県境の田代峠までの東海自然歩道行脚のスタートを切る。
高尾山には1号路から6号路までの自然研究路が整備されており、1号路が東海自然歩道になっている。薬王院の表参道でもある石畳の路は、先ほどの賑わいが嘘のように静かだ。みな他の路を登るかケーブルカーを利用するのだろう。ゆるやかな石畳の路から階段状のやや急な登山路になると5分ほどで金毘羅台に着く。都心が一望でき高層ビル群見える絶好の休憩ポイントだ。さすがここには数組のハイカーが休んでいた。「都庁が見える」と指差しながら言ってる人がいたが確かとは分からなかった。
金毘羅台を後にすると、原生林風の中のゆるやかでよく整備された路となる。10分ほど行くとリフト山上駅を過ぎケーブルカー高尾山駅、再び麓の賑わいに戻る。茶店・土産物屋・サル園・蛸杉など観光客にまじって歩く。なかなか山歩きの気分に浸れない。
原生林風の中の整備されすぎの路
浄心門をくぐると薬王院境内である。春日灯籠が並ぶ参道を行くと、煩悩を振り払う108段の石段が待ち受ける男坂が左に分岐する。右はなだらかな女坂、わがメンバーは煩悩を捨てきれない数名が男坂へ向かう。
浄心門、ここから薬王寺境内
四天王が守る山門をくぐり、石段を上がると本堂。ちょうどお勤めの時間なのか、僧侶の列が本堂に向かうところだった。さらに奥の院へとすすむ辺りから、ようやく地路になるがすぐに高尾山山頂に着いてしまった。二等三角点の山頂は広々と公園風に大整備され売店・茶店なども多くたいへんな賑わいである。とても山歩きの気分になれず、早々に城山に向かう。
本堂に向かう僧侶
山頂を後に石で固められた階段を下りはじめると前方に目指す城山が見える。高尾山頂周回の5号路まで下ると、山歩きにふさわしいハイキングコースの路となり、観光客は激減する。登り返す辺りから、つぼみは固いが千本桜と呼ばれるヤマザクラの並木が続き、ようやく山歩きの気分が盛り上がる。ゆるやかなアップダウンの快適な路を行き、一丁平の東屋で昼食。
観光客が激減する一丁平に向かう路
三等三角点の城山山頂まではひと登り。ここも茶店のある広々とした山頂だが高尾山に比べると極端に人は少ない。山頂が東京都と神奈川県の境界で、東海自然歩道の神奈川県内64.7kmの起点となっている。
城山山頂より高尾山を望む
高尾山からの稜線は景信山・陣馬山へと続くが、東海自然歩道は相模湖へと下る。城山を後にすると、これまでの遊歩道から本格的登山路に代わる。かなりの急坂だ。しばらく下ると路端に赤頭巾のお地蔵さんが鎮座している。以後、ポツリポツリと見受けるお地蔵さんは、みなそろいの赤頭巾でハイカーを見守る。
赤頭巾のお地蔵さんに見送られ
山頂から20分ほど下ると突然、相模湖の大展望が目の前に広がり目指す嵐山も望める。さらに20分ほど行くと茶店のある城山登山口。茶店付近にはオキナグサがたくさん咲いている。店のご主人が栽培しているとのこと。お断りして写真を撮らせてもらう。
住宅地の中を通り抜け、甲州街道(R20)を横断し弁天橋に向かう。細い路地をクネクネ行くが、こまめに道標が立っているので迷うことはない。住宅地を抜けると、眼下に相模川に架かる弁天橋が見えてくる。見た目の通りどんどん下り歩行者専用の吊橋状のりっぱな弁天橋を渡る。東海自然歩道のためだけに造られた橋だそうだ。
相模川に架かる弁天橋
キャンプ場の横をひと登りすると車道に出る。道標に従いこれをしばらく行くと左に嵐山への登山路が分岐する。標高はわずか406mだがきつい登りだ。先頭のY.Mさん、減量で絶好調なのかいつにも増して快調な足取りだ。考えてみたら、今日の登りは、観光気分でだらだら登った高尾山だけ。本格的登りははじめてなのだ。けっこう辛いがメンバー中最年長のY.Mさんの頑張りに、だれも不満を口には出さない。嵐山登山口の道標に40分と書かれた路を22分で登る。まるでこれまでのちんたら歩きのうっぷんを晴らすようなペースで嵐山山頂に到着。
嵐山山頂三角点を囲んで
山頂から相模湖を見下ろす眺めは「かながわの景勝50選」に選ばれた展望地。目を転ずると、先ほど頂を踏んだ城山から連なる小仏山脈、反対側には次回登る予定の石老山も望める。
山頂を離れ、杉の林をジグザグに下りはじめるとピクニックランドの柵が現れる。ピクニックランドの敷地沿いに山裾を巻きながらゆるやかなアップダウンを繰り返し本日のゴール鼠坂(ネンザカ)に到着。歩道橋を下りて車道を数百メートル行きピクニックランド前からバスで相模湖駅に戻る。車を回収して“藤野温泉 五感の湯”で汗を流して帰路についた。
もうすぐゴールの鼠坂
東海自然歩道起点 1343km歩きのスタート
金毘羅台手前、石畳の路が階段状の地路に