【尉ヶ峰、富幕山】浜名湖展望の散策路

シリーズ  静岡百山     前  
山 名  尉ヶ峰(じょうがみね)
 富幕山(とんまくやま)
山行日  2006年3月5日(日)
同行者  単独行
歩行時間  4時間(休憩含む)
コース 登山口→親子岩→尉ヶ峰→風越峠→富幕山→奥山高原登山口
関連情報                          アクセスカウンター
1/2.5万地形図 ▼富幕山→三河富岡 [南東]    ▼尉ヶ峰→三ヶ日 [北東]
ガイドブック  ▼静岡県登山・ハイキングコース120選  静岡県山岳連盟編集  黒船出版  2000
交通 ▼天竜浜名湖鉄道 気賀駅、 奥山(遠州鉄道バス)金指駅
行 程
場 所 着時刻 発時刻
 登山口 10:00
 尉ヶ峰 11:12 11:17
 風越峠 12:03 12:06
 富幕山 13:10 13:25
 奥山高原駐車場 14:00  

  富幕山は静岡と愛知の県境に連なる山並みのひとつのピーク。静岡百山ではあるが、山頂に車道が通じ、無線中継塔やコンクリート製の休憩舎があるなど、あまり魅力を感じない山だ。しかし、静岡百山の3/4以上登っている身としては気にはなる山でもある。

  昨日に続いて、風のない穏やかな晴天。山支度をしながら、どこへ行くか思案する。時間は8時を大きく回っているのであまり遠出はできない。気になっていた富幕山に決める。コースは尉ヶ峰直下、奥浜名湖スカイラインの駐車場から富幕山を往復するつもりで8時半過ぎに家を出る。


  細江公園から尉ヶ峰直下の駐車場に向かう奥浜名湖スカイラインは途中で通行止め。やむなく引き返し、車道の三叉路とハイキング路の交点に路駐する。他にも6,7台停まっている。尉ヶ峰まで3.8km、富幕山まで9.5km、反対方向は細江公園まで1.3kmとの立派な道標が立っている。

登山口

  尉ヶ峰の東に派生する尾根を行く登山路は、スカイラインと平行している。路はよく整備され道標もしっかりしている。登りはじめるとすぐに富士山が見えるという親子岩だが今日は春霞のせいか姿はない。続いて細江八景の夕陽台。りっぱな案内板が立っている。

親子岩

  ゆるやかな起伏の遊歩道、雑木林の中ときおり開ける展望もよく、まさにファミリー向けのコースだ。南アルプスも展望でき、聖岳(案内板による)ともうひとつ真っ白なピークがしっかりと見て取れる。

よく整備された登山路

  仏像や塔など何やら宗教的匂いがす造作物が多数置かれた私有地みたいな中を通り抜け、小さなピークを何回か巻いて行くと、奥山への路が右に分岐する。右手に富幕山が大きく見えはじめ、ほどなくして三角点のある423mピーク。これを通過すると、わずか5分ほどで尉ヶ峰山頂に到着する。

私有地?

奥山分岐付近より富幕山

尉ヶ峰山頂

  東屋のある山頂のベンチに数組、10人ほどのハイカーが休んでいる。浜名湖が一望できるなど抜群の展望が広がり、美しく複雑な湖岸線が見下ろせる。アクトタワーもはっきり見える。

  尉ヶ峰から稜線の路を西に向かう。10分ほどで大谷地区への路を左に分け、ひと登りするとパーッと視界が開ける。パラグライダーの基地だそうだ。浜名湖の展望は明かに尉ヶ峰より優れている。

パラグライダー基地より浜名湖

風越峠駐車場

  4等三角点の417mピークを越え、何度も何度も小さな上り下りを繰り返す。路はよく踏まれ、木の間越しに浜名湖を見ながらの快適な歩みを続ける。風越峠まで500mの辺りで進路を西から北へ変え、薄暗い檜林の路をどんどん下り舗装車道の風越峠にでる。10台ほどの駐車スペースがある。

 風越峠の標高は261m、富幕山までの標高差は約300m、道標は3.0kmと記されている。一息入れて先に進む。しばらく登ると平らなトラバース路となる。しばらくすると右後方(東南東)に尉ヶ峰が見える辺りから再び登りはじめる。そこそこの急登をこなし前方に富幕山が見えると一旦下る。


 未舗装林道を横断すると登山路周辺の木が伐採され明るく気持のよい路となる。ジグザグを切りながらゆったりと登る。振り返ると浜名湖も見える。目の前に電波塔2基が見えると林道を2度横断し富幕山山頂に着いた。

富幕山山頂

  広々した晴天下の山頂、展望は先の尉ヶ峰やパラグライダー基地に譲るが、さすが一等三角点(本点)の山、20人以上のハイカーで賑わっている。コンクリート製の休憩舎に置かれた花の写真を見ていると、ハイカーが「花には少し早すぎたようですね」と、話しかけてきた。山頂一帯から奥山高原への路は山野草の宝庫だそうだ。来た路を戻る気にもなれず、奥山高原から方広寺へ下り、バスと電車で車を回収することにし、話しかけてきたハイカーと一緒に下ることにする。

風越峠から富幕山への整備された登山路

  山頂から奥山高原に向かう路は、ゆるい下りで広々としている。所々、路の両側にロープが張られている。山野草の群生地で、4月中旬から初秋にかけてさまざまな花が咲くそうだ。展望に優れた広々した下山路は防火帯も兼ねているのだろう。平行して電柱が立ち電線が張られているのが残念だ。

奥山高原への広々した下山路

奥山高原登山口の無料駐車場

  一緒に下ったハイカーが、私の車の所まで送ると言う。登山口の駐車場まで車で来ているとのこと。遠慮したが「地元なので気にしなくて良い」と熱心に勧めてくれる。ありがたくご好意に甘えることにする。

  レジャーランドの観覧車の近くを過ぎると登山口の駐車場は直ぐだ。「この駐車場は有料なので下の無料駐車場に停めてある」とのことで、舗装道路をしばらく下る。駐車場から奥浜名オレンジロードを行くと国民宿舎奥浜名湖は近かった。おかげで、楽々車を回収でき、大感謝。

更新:2013/03/14