【突先山】古の峠路、ティーロードを行く
シリーズ | 静岡百山 前 次 | |
山 名 | 突先山(とっさきやま)、中村山 | |
山行日 | 2006年1月17日(火) | |
同行者 | 単独行 | |
歩行時間 | 2時間58分(昼食休憩除く) | |
コース | 栃沢登山口→釜石峠→突先山→釜石峠→中村山→釜石峠→栃沢登山口 |
行 程 | |||
場 所 | 着時刻 | 発時刻 | |
栃沢登山口 | 11:08 | 11:17 | |
釜石峠 | 12:03 | 12:07 | |
突先山 | 12:37 | 13:06 | |
釜石峠 | 13:26 | − | |
中村山 | 13:53 | 13:59 | |
釜石峠 | 14:14 | − | |
栃沢登山口 | 14:38 | − |
突先山は安部川の支流 足久保川の源流部に位置する。その北にある釜石峠は、古くから安倍川方面と藁科川方面の住民が行き交う山間交通要衝の峠として歩かれてきた。山頂は狭く植林で覆われているが北の方向だけは切り開かれており、真富士山の上の富士山や聖岳、赤石岳、荒川三山など南アルプス南部の山々が大きく見える。
はっきりしない天気になかなか出かける気になれず、ぐずぐずしていたらアッと言う間に10時をまわってしまった。自宅から1時間ほどで登山口まで行ける突先山に6年ぶりに登ることにする。
南アルプス公園線を北上し、立石バス停手前から栃沢集落に向かう。集落を抜けしばらくすると林道の分岐に“突先山ハイキングコースのご案内”と、大きな看板が立っている。数台の車を停めるスペースもある。分岐する林道の間の登山路を行くと直ぐに右に分岐した林道に接し、そこに“突先山登山口”の道標が立っている。
青苔の生えた3本組の丸木橋を渡り釜石峠に向かう。この時期としては水量の多い沢沿いにしっかり踏まれた路を行く。沢の音と共に鳥の鳴き声がよく聞こえる。古からの峠路らしくゆったりした登り路だ。道標の中には“Tea Road”と、横文字のものもある。栃沢は、わが国に茶を伝えた聖一国師の生地であり、地元の方々が“Tea Road”として整備したようだ。
栃沢登山口、正面にハイキング案内板
英字の道標
3度ほど沢を渡り、痩せ尾根を過ぎると手入れされた植林帯となる。ほどなくして中村山への路を左に分ける釜石峠。峠には大木の間に石仏が安置されている。峠の石仏としては珍しい如意輪観音であり、右膝を立て頬に指を当てた姿が歯痛に耐えている仏様と見られ、虫歯の神様として信仰を集めているそうだ。
釜石峠の石仏(如意輪観音)
石仏から20mほど行くと、突先山への路が右に分岐し、数多くの道標が目につく。峠までの路と比べ急坂となった尾根路を行く。何ヶ所かトラロープも張られている。ちょっと下っては急登を2度繰り返し30分ほどで突先山山頂に着いた。
山頂は富士山側のみ伐採されているのだが、厚い雲に阻まれまったく姿が見えない。日溜まりでゆっくりと昼食をとり往路を釜石峠まで下り中村山に向かう。突先山への路に比べると笹っぽかったり岩がちの急登があったりでやや踏み跡も薄く、歩きにくい路だが往復50分足らずで釜石峠に戻った。二等三角点の中村山山頂は雑木林に囲まれ展望はない。釜石峠から往路を登山口まで戻った。帰路、樅の木 岩風呂温泉で汗を流し帰宅した。
突先山山頂
中村山山頂