【京丸山】秘境の山、辺境の集落

山 名  京丸山
山行日  2005年11月16日(水)
同行者  H.K
歩行時間  6時間11分(昼食休憩除く)
コース  林道ゲート→登山口→林道出合→林道終点→1305→京丸山→林道終点→登山路分岐→藤原家→登山路分岐→林道ゲート
行 程      アクセスカウンター
場 所 着時刻 発時刻
 林道ゲート 8:00 8:08
 登山路分岐 8:30
 林道出合 9:16
 林道終点 10:09
 1305mピーク 10:42 10:50
 京丸山 11:17 12:01
 林道終点 12:44
 藤原家 13:38 13:49
 登山路分岐 14:39
 林道ゲート 15:03 15:10

  国道1号線 藤枝バイパスの谷稲葉ICを6時10分頃出て、大井川左岸沿いに北上。中川根から国道362線を走り石切経由で林道ゲートに8時頃着いた。2股に分かれた林道ゲート前の路肩に車数台は停められる。

林道ゲート前(ゲート側より撮影)

 ゲート前に“10.0km”の表示板が立っている。右の林道のゲート脇をすり抜け、洞木沢までゆるやかに下る。2つ目の橋、正木橋を渡るとすぐに“11.5km”の表示がある。この表示板から2・30m先の左に登山路が分岐する。


 登山路は尾根通しの急登だが路ははっきりしている。どんぐりの実がたくさん落ちている自然林の路。林道歩きを大幅にショートカットできるのだが、展望のない急登が連続する。

登山路分岐

  索道のロープをくぐるとすぐに林道に出る。林道を少し行くと尾根を西側に回り込むところの右上方に山の神の祠がある。林道としてはかなりの急坂だが、紅葉を楽しみながらのんびり歩く。前方に山肌を紅葉に包まれた1305ピーク、その左に京丸山の頭が見え、なだらかな稜線がホンジ山へと連なっている。風はなく空は真っ青、山奥の深まる秋の林道歩きも捨てたものではない。

1305mピーク

  左に1305ピークの山が大きく見えるとほどなく左に林道が分岐する。登山口はこれを左に行くが、直進するとすぐ先で林道は大きく広がり右にVカーブしている。この広場の正面には高恷Rから竜馬ヶ岳、岩岳山の大展望が広がる。

竜馬ヶ岳から岩岳山に連なる稜線

  広場から左の林道に戻り1305mピーク方向に進む。尾根上の登山路と平行してすぐ左側に林道の延長工事が今も進められている。途中、登山路と交わりながら林道終点まで進む。林道終点からわれわれは真っ直ぐ進んだが、右側の登山路を行く方を薦める。

登山路と並行する林道

紅葉の山を歩く

  林道終点を直進し登山路に入る。しばらくすると頭の赤い境界杭がある。前を見上げると急斜面の上に同じような境界杭が見える。直進できなくはなさそうだが、より踏み跡がしっかりした大きく曲がる左の路を行く。あまり歩かれている路とは思えないがそのまま進むと今度は右に大きくカーブしすぐに正規の登山路に出た(林道終点の右側の路)。紅葉が美しい。

  左にトラバースして急登をこなすと1305mピーク。一休みしてピークを下りはじめるとすぐに痩せ尾根で両側が切り立っている。ごく短い上、ロープも張られているのでまったく心配はいらない。そこから数分登った先に再び岩稜状の切り立った鞍部があるが樹林帯の中なので怖くはない。頂上直下の急登ををこなすと広々とした山頂に着く。

ロープが張られた痩せ尾根

  三等三角点の山頂は樹木に囲まれたいした展望は望めないが、この季節は樹間越しに周囲の山を見ることはできる。気温は6℃だが、陽射しがあり暖かだ。ゆっくりと昼食をすませる。


  山頂を後に往路を戻る。林道終点の側面に出て、さらに往路を山の神の少し先の登山路分岐まで下る。藤原家を見たいこともありそのまま林道を行くことにする。

京丸山山頂

  雑木林から植林帯の道となり分岐から20分ほどで舗装道路となると左に立派な墓石が見える。その直ぐ先に京丸藤原家が建っている。まことに立派な家で今でも手入れされている様子がうかがえる。昔、20世帯もの人たちが生活していたそうだが想像を超えた山奥、かつての権力闘争は敗残側の皆殺しを伴い勝者の執拗な探索を逃れるためにこのような辺境の地を求めたのであろう。

よく手入れされた藤原家

  藤原家を後にし舗装林道を少し下ると前方に橋が見え、林道に突き当たる。これをV字に折れしばらくすると“14.5km”の表示板が立っている。“14.0km”付近には小さな滝がある。林道をたんたんと下りやや上り加減の道となると往路に使った登山路が分岐する。さらにだらだらとした登りで20分余り、車に戻った。終日、誰にも会わない静かな山歩きを満喫できた。

前方に見える橋の手前でV字に曲がる

参考資料

静岡県の山 新・分県登山ガイド 21 2005/06 山と渓谷社
マイカー登山【東名高速道】 1998/04 山と渓谷社

立ち寄り湯

 川根温泉
ふれあいの泉
tel:0547-53-4330  9:00-21:00  ¥500
「道の駅」川根温泉は露天風呂から大井川鉄道の鉄橋が目の前にあり、迫力満点のSLを見ることがでる。地下1148mより、こんこんと吹き出している源泉は、沸かす事もなく、水を加えて冷ます事のないちょうどよい温度。お湯を循環させる事なく、使用した湯は捨てている。
 岩岳温泉
やしおの湯
tel:0539-84-0056・0239 ¥800 要予約
標高600mの高台にログの展望風呂、お湯は、肌がスベスベになる鉱泉。