【高草山】家族向き周回の三輪コース

山 名  高草山
山行日  2005年10月23日(日)
同行者  単独行
歩行時間  2時間15分
コース 駐車場→時石→潮見平→富士見峠→高草山→池の平→一本杉→時石→駐車場

交通

バス:しずてつジャストライン 焼津営業所 tel:054-628-5135
焼津駅発時刻表(2005/10/17改正) 焼津駅〜三輪 約12分
土日祝:7:30、8:35、9:45、10:40、11:40
平日 :6:55、7:33、8:00、8:40、9:01、10:02、11:02
アクセスカウンター

 一昨日(10/21)、Sさんの日本百名山完登祝いのパーティーで7ヶ月ぶりに山の仲間と再会した。久しぶりに、あれこれ山の話をしているうちにまた山歩きがしたくなったが、山はこの2ヵ月半すっかりご無沙汰している。還暦を過ぎれば体力を維持するだけでも相当な努力がいる。何もしなければまたたくまに脚力は落ち、山へ行く気力も失せる。この気力を呼び起こすのがなかなかやっかいである。

 本日(10/23)は、この秋一番の冷え込みで朝から快晴の絶好のハイキング日和。“どこかに登ろう”という気はあるのだが行動が伴わない。ぐずぐずしているうちに10時を回ってしまった。本来ならとっくに歩きだしている時間帯。結局、ホームグランド高草山のファミリーハイク向き三輪コースを登ることにした。


 三輪公民館角の十字路の信号を山側に入り、沢沿いに数百メートルほど行くと道路沿いに沢との間に2・3台分の駐車スペースがある。ここに車を停め、身支度を整えて出発。

 そのまま舗装道路を数分行き、栞橋を渡ると大滝延命地蔵の傍らに“高草山ハイキングコース”の大きな案内板が建っている。さらに100mほど先の彩香(サイカ)橋を渡った右の袂が登山口だ。“時石へ267m”の道標が立っている。駐車スペースからはほんの5分ほどだ。


 沢沿いの登山路はよく踏まれているし、道標もこまめにある。袂に“時石へ96m”の道標が立つ丸木橋を渡り、薄暗い竹林の岩がちの路を登ると時石に出る。案内板によると、この石の頂に日光が差しはじめると正午になるということで、時を知る石ということだそうだ。この直ぐ先で二俣に分かれ周回コースの基点となる。

 分岐から数分で“大正時代の石標”脇を通り、数回のジグザグ登りをすると最初の林道に出る。これを横断しまっすぐに登っていくと10分足らずで再び林道。20mほど行き、右に分岐する登山路に入る。


 背丈ほどの笹薮の中の急登を抜け傾斜が緩み振り返ると視界が開け、大井川流域の八高山から粟ヶ岳の山並みが遠望できる。再び、薄暗い樹林帯の急登をこなすと三度目の林道に出る。これを右に折れ50mほど行くと潮見平。三輪地区から登ると最初に海が見える平な所ということだそうだ。

最初の林道横断

登山口

  潮見平の前から登山路が分岐する。後方の展望が開け、ゆるい傾斜で幅広の気持よい登山路が稜線に向かってまっすぐに延びている。しばらく登ると、右上方に高草山山頂の電波塔が青い空に浮かんでいる。振り返ると眼下に焼津港、街並みの屋根とその先の大海原がキラキラと輝いている。相変わらず路はまっすぐゆるやかな登り、見捨てられた茶畑に茶の花と実が見られる。正面に見える木を右に巻くと4度目の林道は直ぐだ。

中腹より焼津港を見下ろす

  大展望が開け、立派な駐車場もある林道。弁当を広げている家族連れなど数台の車が停まっている。道標に従い茶畑の中、正面の稜線を目指す。途中、右に分岐する路があり、少し先に小さ道標も立っている。今回はまっすぐ行ったが、右に曲がる方が近道だ。稜線に出て右に曲がり、しばらくすると富士見峠。満観峰越に頭をちょっぴり白くした富士山が青空に映える。

富士見峠より満観峰越の富士山

  富士見峠から20mほど行くと、先に分岐した路が合流する。高草山に向かう尾根路は、植林帯のため展望はほとんどないが、ひと登りで三等三角点と慰霊碑のある山頂に着く。碑誌によると、慰霊碑正面の大海原の彼方がソロモン群島で、多くの戦友の遺骨が眠っているとのこと。戦後60年、喧しい小泉首相の靖国参拝のことが頭を過ぎる。

稜線より大井川流域の山々を望む

  ちょっと下って登り返したところが電波塔の建つ山頂。多くのベンチが置かれ、てんでんに数組のハイカーが休んでいる。南東側に少し下ると、富士山が美しい。右には駿河湾越しの愛鷹連峰、右手前に日本平とその奥の箱根の山々、伊豆半島は先端まで全貌が見渡せる。花沢山の真後ろが達磨山だろう。

高草山より富士山を望む

  富士見峠まで往路を下り、そのまま尾根路を行く。少し登っては大きく下る植林帯の路、これを何度か繰り返すと左直下に林道が見え、その直ぐ先で稜線と分かれる。左に下ると直ぐに茶畑に水が湧くという池の平。“大杉へ600m”の道標に従い林道を下る。萬葉集の案内板が取り付けられた、えごの木のところから右に再び、登山路を下る。

 展望のよい茶畑の路をくねくねと下りまた林道に出る。これを右に行くと直ぐに登山路、植林帯の路を少し下ると一本杉だ。これを過ぎると再び目の前の展望が大きく開ける。またの林道を20mほど行き、“時石まで324m”の道標で右へ下る。しばらくして林道を横切り、鬱蒼とした谷に向かって下る。古びた丸木橋を渡ると直ぐに時石に着く。ここからは往路を車を停めたところまで戻るだけだ。

一本杉

茶畑に囲まれた池の平

大滝渓谷沿いの駐車スペース