行  程
場 所 着時刻 発時刻
 美濃戸駐車場 8:35 9:00
 行者小屋 11:20 11:48
 阿弥陀岳稜線 13:20 13:23
 赤岳 13:56 14:10
 赤岳頂上小屋(泊) 14:12 6:00
 赤岳展望荘 6:21
 横岳 7:30 7:33
 硫黄岳山荘 8:13 8:26
 硫黄岳 8:43 8:56
 赤岩ノ頭 9:08 9:14
 赤岳鉱泉 10:14 10:30
 美濃戸駐車場 12:18 12:25
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【八ヶ岳】文三郎尾根から周回コース

山 名  八ヶ岳(赤岳、横岳、硫黄岳)
山行日  2005年7月19−20日
同行者  単独行
コース 美濃戸→行者小屋→文三郎尾根→赤岳→山頂小屋(泊)→横岳→硫黄岳→赤岳鉱泉→美濃戸
一浴温泉情報
広原温泉・鹿の湯
tel:0266-66-2131  10:00-21:00  \500
八ヶ岳の西の裾野、富士見高原の公営宿泊施設八峯苑内にあり日帰り入浴も可能。豊富な効能を持つ薬湯・日本庭園を眺める露天風呂、ジェットバス、サウナも併設。

  ここ1ヶ月、不安定な梅雨空に根が生えたように家にじっとしていた。これではいかんと思いながらもさっぱり行動が伴わない。なまじ晴れ間が広がると心穏やかではないといった日が続いていた。

沢沿いの路を行く

  人気のコースなのに人の気配はまったくない。岩ゴロのやや歩き難い路を黙々と歩む。1ヶ月近く家でじっとしていた報いか、さっぱり調子が出ない。この歳になると体力の衰えはアッという間なのだろう。

  広い涸沢に出ると正面に、赤岳から硫黄岳に連なる稜線がはっきりと見える。再び、樹林帯の路に戻りしばらくして行者小屋が建つ広場についた。八ヶ岳主脈が一望できる小屋前のベンチで10人ほどの人が休んでいた。

行者小屋

  大休止して昼食をとり文三郎尾根に向かって出発。行者小屋から右に樹林帯の路を登る。ひと登りすると、金網で作られた階段となる。一段が30センチほどありけっこう辛い。6年前はちょっときついかなと思った程度だったのに……。5・6段登っては一呼吸、鈍った脚に延々と続く金網階段が恨めしい。右に大きく見える阿弥陀岳、振り返れば行者小屋がどんどん小さくなるのが慰めだ。

延々と続く金網階段途中から行者小屋を見下ろす

  長い金網階段が終ると多少傾斜が緩み、赤岳から阿弥陀岳の稜線が近くに見える。近くに見えてももなかなかたどり着けない。5,6歩登っては一休み。歩いているより止まっている時間の方が長いのだからそれも当然。松田浩(23)氏の墓標(S33/6/9)から10分ほどでようやく稜線に着いた。

松田浩氏墓標から稜線を望む

  石ゴロの路からクサリの張られた岩場を登り、権現岳からの稜線にでるとひと登りで赤岳山頂に着いた。残念ながら展望はほとんどない。前回と同じく、翌日に期待して頂上山荘に泊まることにする。

  前回は8月初旬の土曜日、予約をして泊まったのだがかなり窮屈な思いをした。雨降りで客が少なく、他の部屋が空いているにも関わらずすべての登山客を一部屋に押し込めたためだった。今回は梅雨明け直後の平日、泊り客はわずか20人ほど、ゆったりと寝ることができた。

赤岳への岩場

  日の出は4時40分頃、赤岳山頂で迎える。富士山は山頂付近と裾野を雲に隠したへそ出しルック。南アルプスや奥秩父の山並みはよく見える。横岳、硫黄岳から蓼科山の稜線も一望できる。

赤岳山頂から日出を望む、左に頂上小屋

赤岳山頂より横岳、硫黄岳、蓼科山を望む

  朝食を済ませ6時出発。赤ザレの急斜面を一気に下り、展望荘前を通過。地蔵尾根コースを左に分け、横岳に取り付く。次から次へのハシゴ場・クサリ場、岩場のアップダウンが連続する。こんな厳しい環境の中、岩にへばりつくように咲いているチシマギキョウ、オヤマノエンドウ、イワベンケイなどの高山植物に感動する。

  横岳山頂標識を過ぎるとなだらかな高原状の山が広がる。岩場から解放されのんびり歩けるのがうれしい。左右は一面のお花畑。コマクサの大群生地、シャクナゲやキバナノコマノツメなどの花々が今が盛りと咲いている。

  硫黄岳山荘前のお花畑を少し散策し、軽食をとって硫黄岳に向かう。横岳から見た硫黄岳はなだらかそうに見えたが、登ってみるとけっこうきつい。広々した山頂から北東面に見る爆裂火口壁は圧巻だ。たどり来た赤岳からの稜線が一望でき、南の蓼科山も間近に見える。

横岳より赤岳を振り返る

硫黄岳の爆裂火口壁

  硫黄岳を後にすると、次々と登ってくる人とすれ違う。15分ほどザレ場を下り、オーレン小屋への路が分岐する赤岩ノ頭に着く。多くのハイカーが休んでいる。名残の赤岳、硫黄岳を眺め出発。樹林帯の路をどんどん下る。1時間ほどで赤岳鉱泉、ここにも多くの登山者が休んでいた。

  腹ごしらえをして出発。北沢コースを下る。ここでも和田中学校の生徒30名など多くの人とすれ違う。花の写真を撮りながらのんびりと下る。林道に出て30分ほどで往路の南沢コースの分岐で出発点に戻った。

赤岩の頭より硫黄岳を振り返る

アクセス
藤枝市 5:10⇒ 清水IC 5:45⇒R52⇒南アルプスIC 7:35⇒小淵沢IC 8:00⇒8:35 美濃戸

自宅 34km 清水IC 83km 南アルプスIC 39km 小淵沢IC 19km 美濃戸

  3連休最終日の18日午後、関東以西の梅雨明けが宣言された。これをきっかけにとにかく山に行こうと決めた。沈みがちな心に抗しての山歩き、ひとりでも心配のない八ヶ岳がいい。6年ぶり5回目の赤岳、前回と同じ美濃戸からの周回コースとした。6年前、メンバー4人で登ったのだが、2日とも雨に降られまったく展望がなかったコース、梅雨明け10日の好天を期待してのリベンジ登山だ。

  自宅からマイカーで3時間半、登山口の美濃戸に着いた。2日分の駐車料金2000円を支払って9時出発。林道を少し行くと美濃戸山荘、ここから行者小屋への南沢コースの登山路が右に分岐する。小さな丸木橋を何度か渡りながら沢沿いの原生林の路を登っていく。水量の多い沢の音は耳に心地よく、ひんやりした空気は身体にやさしい。