バス しずてつジャストライン安倍線 tel:054-252-0505
土日祝:静岡駅6:37→草木8:09→8:21梅ヶ島
     梅ヶ島発:13:12、 15:28、 18:00
平日  :静岡駅6:37→草木8:06→8:19梅ヶ島

     梅ヶ島発:13:30、 15:41、 18:00
宿 露天風呂の大野木荘
tel:054-269-2224
安倍川の奥座敷、温泉と野趣に富む料理、心ぬくもる山里の宿。山伏、八紘嶺、十枚山、大光山など安倍奥の山に登るに最適の宿。





梅ケ島温泉 黄金の湯  
tel:054-269-2615 9:30-17:00 \500  
山伏岳や大谷嶺に抱かれた格好で、H11年4月にオープンした公設民営の日帰り温泉浴場。一般風呂のほか、ぬる湯、足湯、うたせ湯、露天風呂がある。内湯/露天とも消毒臭がちょっと気になる。200名収容の休憩室は食べ物の持ち込み可。隣接して食事処の「黄金の里」も営業している。

二重山稜の谷間、涸れたヌタ場か

行  程       アクセスカウンター
場 所 着時刻 発時刻
梅ヶ島温泉BS 8:21 8:30
登山口 8:37
車道出合 9:35 9:43
安倍峠入口 9:55 10:01
安倍峠 10:30 10:35
バラの段 11:15 11:28
ワサビ沢の頭 12:04 12:08
大笹の頭 *13:56 13:59
三河内分岐 14:26 14:33
大光山 15:04 15:08
水場の小屋 15:42 15:45
東峰分岐 15:54
大光山登山口 16:40
草木BS 17:02 17:06
 * 路迷いで1時間以上のロス

【大光山】エッ? 正反対の北に向かってる

山 名  バラの段、大笹の頭、大光山
山行日  2005年6月25日(土)
同行者  単独行
歩行時間  8時間32分(休憩時間含む)
コース  梅ヶ島温泉→林道出合→安倍峠→バラの段→大笹の頭→大光山→草木バス停

  草木バス停の駐車場に車を停めて梅ヶ島行きのバスを待つ。ほどなく、時刻表通り8時9分にバスが来た。10分少々で終点の梅ケ島温泉、乗客は私一人。今日も静かな山歩きとなりそうだ。ゆっくりと身支度を整えて出発。

  車道を10分ほど登ると左に八紘嶺・安部峠の登山口がある。植林帯の中のジグザグの登山路、よく踏まれた歩き易い路だ。さまざまなセミの鳴き声、全山に響き渡るほどの合唱だ。登山口から1時間ほどで安倍峠から身延へと続く先の車道に出る。

  一息入れて、八紘嶺への登山路と分かれ、車道を行く。天気予報によると今日は、今年一番の暑さになるらしい。照り付けられての車道歩きは辛いが、10分ほどで安倍峠入口。「危険 クマ出没注意」の大きな看板。単独行であり、他の入山者もいないようなので、クマよけ鈴をザックにぶら下げる。これまで他の人の鈴の音を耳障りに感じていたので、クマよけ鈴を使うのははじめてだ。さらに、捻挫などに備え常時ザックに括りつけているストックも手に持つことにする。

安倍峠入口 「クマ出没注意」の看板

よく踏まれた登山路

  車道歩きから開放され、自然林の中の沢を縫いながら遡る。30分ほどで安倍峠、左上を見るとガードレールがすぐそこに見える。


  安倍峠からはいきなりの急登。ピークをひとつ越え、再度の急登をフィックスロープと木の根や幹に助けられながら登りきるとバラの段に出た。痩せ尾根のピークで三角点がある。

緑に囲まれた安倍峠

ワサビ沢の頭

  バラの段を後にし、行く手(南)右に見える山が奥大光山だろう。まだかなり遠い。進行左、山梨県側に大きく落ち込んだ痩せ尾根の小さな登り下りを繰り返す。左側が絶壁となった鞍部から再度、ロープの張られた急登。必死の登りで余裕をなくしたためか、倒木に頭をぶつけてしまった。さらに登り続けると、下ってくる人とすれ違う。今日、初めて出会う人だ。朝8時頃、関の沢から登り、十枚山、大光山を経て来たそうだ。ものすごいスピード。聞くところによると、富士登山マラソンの訓練だそうだ。

  ほどなくワサビ沢の頭。ここからは尾根上の平坦な路で、笹も刈られた実に気持のよい稜線歩き。しばらくするとまた、単独行の男性とすれ違う。関の沢を朝6時頃出て、やはり十枚山を越えてきたそうだ。先の人には大光山で追い越されたとのこと。それにしてもお2人とも健脚だ。
  あまりに気持ちよい路が続き、緊張感をなくしたためか、これから大失態をやらかすことになる。

  登山路を塞ぐ大きく太い倒木を右に巻きながら越え、そのまま直進したのだが、それまでの路に比べると多少ヤブっぽい路となる。しかし、踏み跡はしっかりついているし、何の疑いも持たずそのまま直進。そのうち、笹原の中に路はしっかりついているとはいえだんだん入り組むようになってきた。稜線上の路ではあるが、しばらくテープやペンキの目印を見ていないことに気付き、念のため磁石を出し(本日初めて)進行方向を確認してビックリ。なんと、正反対の北に向かって歩いてる。確認するのが遅すぎた。

笹に覆われた路

 来た路を 戻るのが鉄則だが、場合によっては安倍峠へ引き返すつもりで、見通しが利くところまでそのまま進む。振り返ると、真後ろ(南)にピークが見える。とりあえず、そのピークを目指すことにする。これまで、来た路よりさらにしっかりした路を辿ると、ヌタ場のようなところに出た。しっかりした路は獣道なのだろう。

  再度状況確認、南に向かって左右両方に稜線が見える。二重山稜のようだ。どうやら知らぬうちに右の尾根に迷い込んでしまったようだ。ヌタ場から直進する路はかなりしっかりしているものの、おそらく獣道。とりあえず、左に見える稜線に向うことにする。登り切ると予想通り、正規の登山路に出た。
  しばらく行くと、見覚えのある所を通過、さらにしばらくして件の倒木のところに出た。右に巻きながら倒木に上り直ぐに、その木の上を左に戻れば良かったのだ。逆コースでは間違いようはないが、上りでは倒木を越えた後、直進する路がしっかり付いているのでうっかりすると迷い込みそうだ。

大笹の頭

  倒木を越えると直ぐに大笹の頭、1時間ほどロスしたことになる。行く手にガスが出てきた。路はゆったりとした長い下り、これを登り返すのかと思うとウンザリする。登りになるととたんに脚が重くなる。ここ数ヶ月4時間以上歩いたことが無いためか、太腿がつりそうな感じもする。
  ようやく、三河内への分岐に着きひと安心。2年前、ここから草木までは逆コースで歩いた路だ。直ぐ先の奥大光山山頂で一休みして先に進む。小さなピークを越え、心地よい風に当たりながら霧立ち込める緑の路を行く。狭くなった尾根を登り切ると三角点のある大光山に着いた。

  山頂を後にすると直ぐに十枚山への路を左に分ける。登り加減に直進すると展望の良い広々したピーク。山頂標識などは無いが三角点のところより明らかにこちらの方が高い。
  しばらく下ると登ってくる人と出会う。今日、3人目。既に3時半、「どちらまで行くのですか?」と聞いてみた。「適当なところでテント泊です」とのこと、今日出会った人はみな相当のベテランばかりのようだ。

大光山山頂

奥大光山山頂

  こまめなつづら折れの急斜面の下りが延々と続く。沢の音が聞こえ出すとまもなく水場の小屋、パイプから水が出ている。念のため、残り少なくなった水を補給する。
 相変わらずの急斜面をどんどん下る。ところどころ相当に荒れていて緊張を強いられる。大きな倒木を慎重に越えると直ぐに東峰の分岐。ガレ気味の路をさらに下り、沢を2つ横切り、やがてタチ沢河原に出る。堰堤を越えるとほどなく舗装道路。草木集落を経て、15分ほどで車を停めた草木バス停の駐車場に着いた。

水場の小屋

笹の刈られた気持のよい登山路