立ち寄り湯
勘太郎の湯  tel:0460-2-4477  10:00-19:00  \1000  
85度の源泉を持つ日帰り入浴施設。自ら源泉を所有しているため、湧出直後の大量の「新鮮な温泉」が湯船に絶え間なく流れ、溢れている。男女別の露天風呂。
宮城野温泉会館   tel:0460-2-1800  9:00-20:00 \600
宮城野に初めて湧出した温泉を利用した施設。
交通
往路:藤枝駅5:38⇒5:58静岡駅6:00⇒清水駅6:11⇒6:53沼津駅6:55⇒8:10松田駅 8:25=バス⇒8:43大雄山駅
復路:宮城野橋17:45=バス⇒18:37小田原駅18:41⇒静岡
松田駅〜大雄山駅:\330   宮城野橋〜小田原駅:\770
行  程     アクセスカウンター
場 所 着時刻 発時刻
大雄山駅 8:43 8:48
道了尊バス停 9:43 9:48
登山口 9:56 9:59
見晴台 10:54 11:00
神明水 11:25
明神ヶ岳 13:10 14:00
分岐 14:43 14:45
別荘地帯 15:32
勘太郎の湯 16:25 17:30
宮城野橋バス停 17:38 17:45

【明神ヶ岳】大雪翌日のスノーハイク

山 名  明神ヶ岳
山行日  2005年2月27日(日)
同行者  グループ・せせらぎ 13名
歩行時間  6時間47分(除く昼食休憩)
コース 大雄山駅→道了尊→登山口→見晴台→神明水→明神ヶ岳→明星ヶ岳分岐→宮城野橋→勘太郎の湯→宮城野橋

  御殿場線の車窓から見る富士山が真っ白だ。真っ青な空に大きく裾野を広げて聳え立つ姿は、これまで何千回と観た富士山の中でも最も美しい部類に入るだろう。昨日来の大雪で、東名高速道の大井松田〜沼津間が昨夕から通行止めとのこと。御殿場線と平行した国道246号は数珠繋ぎの大渋滞。通行止めが解除されたのは2/27 午後2時だったとのこと。前夜は記録的な大雪でも今は、雲ひとつない青空、絶好のスノウハイク日和だ。一週間前に登る予定だったが、悪天候で延期したのが正解だった。

御殿場線の車窓から

  新松田駅からバスで大雄山駅へ、道了尊行きバスは30分後、歩いても3,40分とのことなので歩くことにする。街中に雪が降ることのほとんどない駿河湾沿いの街に住む身には舗装道路とはいえ、たっぷりと雪を乗せた杉並木の中を歩くのは悪くない。時おり、枝の雪がバサッと頭上に落ちてくるのさえ楽しい。

道了尊への道

 雪で道が滑りやすかったせいか、道了尊まで1時間近くもかかってしまった。天を突くような大杉の中、すっかり雪に覆われた参道を最乗寺境内に向かう。老杉に積もった雪が曹洞宗の古刹をより良い雰囲気を醸し出している。

最乗寺参道

  白い雪景色の中に人間の背丈よりはるかに大きい赤い高下駄が現れる。最乗寺の守護神 天狗の高下駄だ。下駄は左右一対そろって役割をなすところから、夫婦和合の下駄と呼ばれ、奉納者が後を絶たないそうだ。高下駄の直ぐ脇が明神ヶ岳の登山口だ。

高下駄の左奥が登山口

  10cmほどの雪に覆われた明神橋を渡って山路に入る。しばらくは杉の大木の中の緩やかな路、積雪は踝までもない程度だ。しっかりしたトレースもありとても歩き易い。林道を横断して階段を上り、ほどなくして見晴台に着いた。 秦野、松田の街並みの向こうに、半月ほど前に登った大山が姿かたちよく青空の下に聳え、その左には三ノ塔、塔ノ岳など丹沢の山並みと続いている。

杉林の中の登山路

見晴台付近より丹沢山塊、右端が大山

  見晴台で休憩していると、アイゼンやスパッツを付けた30人ほどの集団が下ってくる。
「もお山頂まで行ってきたのですか?」
「途中で下りて来ました。ビール工場見学のついでに登ったのですが、時間がなくなったので・・・・」とのこと。山歩きの後のビール工場見学、飲み放題となれば素晴らしい企画だ。


 見晴台を立ち、15分ほどで樹林帯を抜ける。一面真っ白、広々した防火帯に一本のトーレースが延びている。路を外すと膝までの積雪だ。振り返ると相模湾の手前に小田原市街が一望できる。ほどなくして、水場の神明水。凍ることなくちょろちょろと水が流れ落ちている。ますます深くなる雪、先行者のトレースのおかげでとても歩き易い。アイゼンもまったく必要を感じない、快適なスノウハイクだ。

振り返ると小田原市街の向こうに相模湾

 「ちょっと休ませてください」と、初参加のSさん。右太腿を攣ったようだ。体力に自信があったせいかギリギリまで我慢してしまったようだ。少し休んで歩き出すがどうも思わしくない。みなに先に行って貰うことにする。
 「頂上でお汁粉を作ってますから、出来上がった頃来て下さい」と言い残してみなは先に行く。


  だましだまし、ゆっくりと2人で山頂に向かう。20分ほど遅れて山頂に着いたが、お汁粉はまだ出来ていなかった。Sさんは疲れて食欲もないようだったが、餅入りのお汁粉は「美味しい」といって、お代わりもした。
  富士山は雲に隠れて裾野がちょっぴり見えるだけだが、手前の金時山ははっきりと見え、その左には愛鷹山塊も望める。

明神ヶ岳山頂(背景の右端が金時山)

  記念写真を撮った後アイゼンを装着して14時ちょうどに山頂出発、明星ヶ岳に向かう。しかし、Sさんの調子は戻らないようだ。歩きはじめは特に悪い。山頂直下のちょっとした急斜面で脚が動かない。Sをよく知るKさんと3人で宮城野へ直接下ることにする。本隊は予定通り明星ヶ岳経由で下り、宮城野で合流することにして先に行ってもらう。

 見下ろす本隊の先に、明星ヶ岳へと延びる稜線の路が白い絨毯のようにうねりながら続いている。右前方に神山など箱根連山を見ながらの尾根歩きは、必死の思いのSさんには悪いがまことに気持がよい。

  明星ヶ岳と宮城野への分岐からの路もしっかりトレースがついていて一安心。Sさんはダブルストックであせらず休まず、ゆっくりと下る。いつしか先行のグループに追いつくまでに順調に下る。

  別荘地帯に入り舗装道路が見えるが遠回り、Sさんに確認しそのまま登山路を下る。そこから約25分、ようやく舗装道路に出た。アイゼンを外し、本隊と携帯で連絡をとり<勘太郎の湯>に向かう。15分遅れ程度で、本隊も<勘太郎の湯>に着いた。

明星ヶ岳へ連なる稜線