立ち寄り湯
伊豆長岡温泉湯屋光林        
tel:0559-48-5550 10:00-21:30 \900
湯屋光林は源氏山の南側、長岡温泉街の端にある。元は温泉旅館だったが、現在は日帰り温泉として営業している。
韮山温泉 めおと湯の館       
tel:055-949-3737 10:00-19:30 \500
伊豆長岡の駅から歩いて10分ほどの住宅地の中にある町営の日帰り温泉。

日守山(大嵐山)登山口

夕暮れ迫る大嵐山

大平山山頂

富士山の前に愛鷹山塊その前に香貫山

鷲頭山山頂

コース中もっとも海岸に近い志下坂峠付近

志下山を越え、鷲頭山に向かう

千金岩

横山への登山路

潅木に囲まれた横山山頂

徳倉山山頂、富士山は愛鷹山塊上の雲の中

愛鷹山塊と沼津市街(展望台より)

行  程         アクセスカウンター
場 所 着時刻 発時刻
 黒瀬登山口 8:35 8:40
 香貫山 9:14 9:15
 横山 10:00 10:06
 徳倉山 10:41 10:53
 志下山 11:33 11:35
 中将岩 11:51 11:56
 鷲頭山 12:20 13:22
 大平山 14:04 14:14
 新城口分岐 14:53
 大嵐山 15:40 15:45
 大嵐山登山口 16:00
 原木駅 16:30

【沼津アルプス】6山7峠と奥沼津アルプスをつないで歩く

山 名  香貫山、横山、徳倉山、志下山
 鷲頭山、大平山、大嵐山
山行日  2005年01月10日(月)
同行者  グループ・せせらぎ 8名
歩行時間  6時間51分(除く昼食休憩)
コース  黒瀬口→香貫山→横山→徳倉山→志下山→鷲頭山→大平山→大嵐山→原木駅

  最近、沼津アルプスが新・日本百名山に選ばれたそうだ。中高年ハイカーのアイドル、岩崎元郎氏の選定によるものだ。6山7峠、全行程10km。縦走路中の最高峰、鷲頭山でも標高は400m足らず。中高年登山者を強く意識した百名山なのだろう。

  香貫山から大平山までの沼津アルプスと、数年前に一般登山路として整備された大平山から先の奥沼津アルプスをつないで、全コースを歩くことにした。

  沼津駅からタクシーで700円、運転手さんによるとそこが沼津アルプスの起点、黒瀬口だそうだ。老人憩いの家の玄関前が登山口とのことだが、案内標識は何もない。タクシーだと香貫山中腹の香陵台まで行き、そこから歩きはじめる人がほとんどで、麓から登る人は少ないのかもしれない。

黒瀬登山口(老人憩いの家前)

 まずは標高193mの香貫山。よく整備された登山路を登りはじめるとすぐに注連縄のかかった巌窟がある。霊山寺敷地内の路なのだろう。左上方に香陵台の五重塔が見える。振り返ると沼津の街並みが朝日に輝いている。行く手は背よりも高い笹薮を切り開いた路、街中から登りはじめてわずか5分、瞬く間にハイキング気分に浸れる。

 低山とはいえ一気の直登、慣れない身体には辛い急階段が続く。20分ほどで舗装道路を鍵形に横断し、さらに10分ほどで朝の散歩の方々で賑わう展望台に着いた。愛鷹山の上にだけある雲に隠れて富士山は見えないが、正面の愛鷹山塊と眼下の狩野川との間に広がる沼津の街並みがすばらしい。

香貫山への階段路

  展望台の直ぐ先が香貫山の山頂だが、電波塔に占領され風情もなければ展望もない。早々に山頂を後にし、正面に目指す徳倉山、鷲頭山を見ながら椿咲く路を行く。路の両側にたくさん椿の苗木が植えられている。いずれ椿並木の遊歩道となるだろう。

  ゴルフ練習場を半周し、しばらく行ったところから左に折れ、近道の歩行者用路を下り、車の往来が多い車道にでる。これを横断して左折、100mほど歩くと沼津アルプスの道標が目に入る。その隣に「イノシシに注意」の看板が立っている。車が行き交う道から見るその看板に、とても実感はわかなかったが一歩山路に入ると、いかにもそれらしい雰囲気に一変する。潅木の中の尾根の急登。要所にロープも張られ、階段がないぶん歩きやすいが、路は荒れている感じがする。

  中だるみから見る横山山頂は苦もなく行けるだろうと思えたが、引き続きロープが張られた急登にあえぎながらようやく横山山頂に着いた。雑木に囲まれ展望はない。

  山頂を後にして10数分で横山峠、クロスする山路をクランク状に横断すると「徳倉山(南行)クサリ場」の道標。

  再び潅木の中の急登、一段4・50cmもある階段やクサリ場が連続する。半端じゃない急登だ。かなりの風があるのだが、振り返り見下ろすと、駿河湾沿いの煙突の煙はまっすぐに立ち上っている。

  徳倉山山頂は草原状で見晴らしが良いのだが、好天にもかかわらず、愛鷹山の上に浮かぶ雲が相変わらず富士山を覆い隠している。反対の南側はこれから辿る鷲頭山と大平山が良く見える。ここから大平山までは4回目の縦走、なじみのコースだ。

 徳倉山を後にし、急斜面を5分ほど下った鞍部で香貫台への路を右に分け先に進む。しばらく展望の少ない尾根路を行くと突然、樹林が切れ前方が開ける。千金岩と名づけられた大石がある展望所、足元からスパッとと切れ落ちた眼下に広がる大海原はまさに絶景。何度見ても感激する。正面には鷲頭山が大きく聳えている。とても標高400m足らずの山には見えない堂々とした山容だ。

  鷲頭山に向かってロープを頼りに急坂を志下坂峠まで下る。登り返すと展望の良い草原、西伊豆の美しい海岸線が広がる。起伏はなだらかで、コース中もっともルンルン気分で歩ける。小ピークの志下山を越え鷲頭山に向かって下りきると志下峠。

 縦走路から左に分かれ中将宮へ寄ることにする。平清盛の五男 中将重衝が隠れ住んだ巨岩の洞窟だ。4年前に来た時は、分岐まで引き返して鷲頭山へ向かったが、ありがたいことにそのまま直進してコースに合流する路ができていた。ありがとうございます。

 縦走路に戻るとコース中いちばんの急登がはじまる。えんえんと張られたロープだけではなく樹木や岩角なども手助けにまさに一歩一歩よじ登る。小鷲頭山で一息入れ、もおひと登りで鷲頭山山頂に着いた。20人ほどのハイカーが休んでいた。

 さっそく餅入り汁粉を作り、昼食休憩とする。待つ間ももどかしく食べた、そのお汁粉の美味しかったこと。みな持参の昼食はほとんど手付かずだった。昼食後、Iさんが煎れてくれたコーヒーも絶品でした。

 鷲頭山から眼下に見える大平山に向けて出発。多くのハイカーとすれ違いながら多比峠まで下る。峠の三叉路を右に登るとすぐにウバメガシの茂る尾根路となる。くねくねと密生するウバメガシの間を縫い、岩混じりの痩せ尾根を行く。

 左手が開け、今朝登った香貫山の向こうに待望の富士山が姿を現す。左に沼津アルプスの山並み、右は沼津から三島の街並みが一望できる。愛鷹山塊を従え青空に浮かぶ富士山はより大きく、美しく見える。

 いったん下って登り返すと多比口峠、ここから大平山を往復して多比バス停に下るハイカーがほとんどだ。大平山まではほんのひと登りで樹木に囲まれた山頂に着く。樹木に囲まれ展望は期待できない。

 比較的順調に大平山まで来たので、予定通り奥沼津アルプスを辿り大嵐山を経て原木(バラキ)駅へ下ることにする。リーダーのSさんが一度歩いているので心強い。

  山頂から、いきなりの急下りが延々と続く。鷲頭山の登りよりもきつい傾斜のように思える。大平山までと違い、出会うひとはないがロープも張られ路はしっかりしている。急下りの後はハシゴ場が続く。しばらく行くと「岩登(ベテラン)コース」の表示板がある。リーダーの後に続いただけだが、だれもが「われわれはベテランか?」と異口同音につぶやく。リーダーは承知でこのコースをとったようだ。左下に一般コースが見える。

 一般路と合流してしばらくすると大岩にぶち当たり右斜面にロープの張られた路がある。先頭を行くリーダーは少し迷ったようだがとりあえずロープの張られた路を下る。岩の左に比較的はっきりした踏跡があるので、サブリーダーのGさんが探索に行くとすぐに「原木駅方面の道標があるぞ!」と叫ぶ。本日のコース中、唯一注意を要するところだろう。

ハシゴを使って大岩を登る

大平山までとは比較にならない険しい路

 迷ったところから数分で日守山(大嵐山)経由原木駅と新城バス停の分岐に出る。さらにハシゴ場は続き、烏帽子岩を過ぎてしばらくすると展望が開ける。その後も相変わらずの岩場、ロープ場もあるが緊張を強いられるほどではない。ひと登りすると牧柵に囲まれた日守山公園に出る。入口はない。柵を乗り越えて公園に入る。柵に沿ってしばらく行くと柵の外に登山路が続いている。既に午後3時半を回っている。少しでも路に迷えば暗くなる恐れもあるので遊歩道を下ることにする。

 大嵐山山頂からは富士山、箱根の山々玄岳、伊豆の山々の大展望が広がる。遊歩道を15分ほど下り狩野川沿いの下山口(日守山公園入口)に着いた。狩野川左岸の土手道を行き石堂橋を渡ると原木駅までは10分ほどだ。正味7時間の歩行、ハードなハイキングでした。