参考資料

身延線沿線トレッキングガイド(三石山コース)
行  程        アクセスカウンター
場 所 着時刻 発時刻
 バス降車 9:30 9:36
 大崩上集落登山口 9:48 9:52
 三石峠展望台 10:57 11:03
 三石山山頂(昼食) 11:42 12:05
 大崩下集落 14:09

【三石山】尾根を登り、路なき谷を下る周回コース

山 名  三石山(みついしやま)
山行日  2004年4月4日(日)
天 候  曇りのち小雨
同行者  OAA山の仲間 18名
歩行時間  4時間10分(除昼食休憩)
コース  大崩上集落→三石峠展望台→三石山→大崩下集落

  静岡市役所発7:30、 9時過ぎには大崩集落に向かい身延橋を渡る。桑柄川沿いの道は軽自動車でもためらいたくなるほど狭い道。

  マイクロバスの左側の窓ギリギリに荒削りの崖が迫り、右側は深い谷。ガードレールのないカーブではダブル車輪の一方は道からはみ出ているのではないかと思えるほどだ。突っ込んだからにはUターンできるまで引き返すこともできない。

  [歩こう!」という声に、「ここでひとりにされても困るよ」と、運転手さんの落ち着いた余裕ある声音に笑いが起きる。舗装が比較的新しくなると、道幅も広がりまもなく下山予定地の大崩下集落についた。地元の方の忠告に従い、大崩上集落の途中でUターン可能なところでマイクロバスを降りる。歩き出す前から、ガレ場・鎖場の難所を通過したような疲れを感じる。


  闘病1年余り、山の仲間のAさんが定年直前の先月、亡くなられた。1年半前、3泊4日の東北の山旅でご一緒したのが最後になってしまった。みなで冥福を祈り黙祷、それぞれAさんの想い出を語りながら10分ほどで上集落の登山口に着いた。数台分の駐車スペースと水場がある。いつ降り出しても不思議ではない空模様に、ザックカバーなど再度身支度を整え登りはじめる。

大崩上集落登山口

  小さな茶畑から深く抉れた笹の路を登ると直ぐに稜線に出る。心地よい春風を感じながら、木々のまばらで明るく平坦な路を行く。左前方に見える大きい山は毛無山だろう。左に路を分け薄暗い植林帯に入る。山登りとは思えない緩やかなよく踏まれた路がずーと続いている。

なだらかな稜線の路

  いつの間にかガスに巻かれ視界は100メートルほど、霧に覆われた自然林の中、まばらな笹の路に頭を赤く塗られた三角点が目立っている。その直ぐ先が三石峠展望台、今日は真っ白で何も見えない。

三石峠三角点付近

  展望台からはこまめな上り下りを繰り返し、鎖の張られた岩場の急登をこなすと“山頂まで600m”の道標。苔の生えたブナの天然林、小鳥の大合唱にバイケイソウの新芽などなかなかの風情だ。


  霧の中に小さな神社が現れる。山名の由来となった巨大な岩を前にして建つ三石神社だ。軒先で4人のハイカーが食事をしている。

  神社裏手の樹林の中に“山梨百名山”の標柱が立っているが、先頭はこれを素通りして少々ヤブっぽい路をさらに突き進む。地形図によると1173mの頂上は少し先にあるようだ。少しも楽しくない路の上、それらしき山頂も見当たらない、適当にして引き返し“山梨百名山”の標柱付近で昼食休憩とする。傘を差しての昼食後、山頂西の鞍部から沢沿いに大崩下集落へ出る周回コースを下ることにする。地形図に載っている路だがほとんど使われていないようだ。

ブナの天然林を行く

三石山山頂

  三石神社前の鳥居をくぐり、まったく手入れのされていない暗い植林帯を下る。腐葉土が分厚く積もりフワフワと感じのよい斜面だ。尾根筋には路もしっかりとついているが道標はおろか赤テープなど一つも見当たらない。鞍部から沢を目指して路なき路を一気に下る。苔むした石が点在する付近一帯に芽吹きはじめたわさびの群生が目に付く。やがて沢には水が流れ、右岸左岸と渡りながら下る。いつしかしっかり踏まれた路となり手入れされた植林帯を抜け、わさび田の脇を通過すると10分ほどでバスが待つ、大崩下集落についた。

沢沿いの路を下る

renew:2013/09/02