行  程      アクセスカウンター
場 所 着時刻 発時刻
 坂本バス停 8:54 8:57
 のろし台分岐 10:11 − 
 のろし台(陣馬山) 10:23 10:27
 のろし台分岐 10:37 − 
 浜石岳 11:15 12:11
 但沼分岐 12:40 − 
 西山寺分岐 13:04 − 
 承元寺分岐 13:46 − 
 薩捶峠 14:50 14:55
 興津駅 15:37 − 

【浜石岳】芝生広場の山頂から富士山と駿河湾の大展望

山 名  浜石岳(はまいしだけ)
山行日  2004年3月21日(日)
同行者  グループ・せせらぎ 4名
歩行時間  5時間44分(除く昼食休憩)
コース  坂本バス停→分岐→陣馬山→分岐→浜石岳→薩捶峠→興津駅

 清水駅 8:04発のバスに乗る。但沼で乗り継ぎ登山口の坂本バス停に9時前に着いた。バス停直ぐ先の“浜石岳登山口 坂本コース”の道標に従い国道52号線を右に入る。道標には頂上まで3950m、徒歩70分と記されている。川沿いの舗装道路を200mほど行くと登山口となり、“東海・静清庵自然歩道”の新しく立派な道標が立っている。

 手入れの行き届いた植林帯、程よい傾斜のジグザグ登りでとても歩きやすい。路端には“頂上まで2971m”“頂上まで2222m”など、メートル単位まで記された道標がこまめに立っている。“信玄休憩所跡”の表示を目にしたが、峠道というより、単に作戦上使用した路だと思われる。


 植林された檜の幹一面に青苔が張り付いている木が目立つ。昨日の雨のせいもあるのだろうが、北斜面なので湿った感じの路が続く。

国道52号 坂本バス停付近の道標

青苔に覆われた檜林

 登山口の表示で、浜石岳山頂までの時間とされる70分で、ようやくのろし台分岐に着いた。持参の地図で確認すると、まだ山頂までの行程の半分くらい、ちょっと躊躇したがせっかくだからと、のろし台跡まで往復することにする。倒木などこれまでよりも荒れた感じがする平坦な路を10分余りで、立派な石碑の立つのろし台跡(陣馬山)に到着した。


 石碑の記によると、戦国時代 駿河の情報は、久能山、陣馬山、身延山と順次のろしで伝えられ、数刻で武田の本陣に届いたという。 

 往時に思いを馳せるも、樹林に囲まれのろし場の面影はない。南面が伐採されていて浜石岳がよく見えるのが慰めだ。
 木の幹に取り付けられた山頂表示板には“陳場山”と手書きされているが、石碑の説明文には“陣馬山”と書かれている。

陣馬山(のろし台跡)

 分岐まで戻り一旦大きく下り、上り返すと林道に出る。これを右折し5分ほど行くと浜石岳への路が分岐する。山頂まで800mの道標が立っている。植林帯のやや急斜面の尾根路となり15分ほどあえぐと、目の前に電波塔が現れる。左下直ぐの林道越に見る駿河湾の海岸線が美しい。

浜石岳山頂への尾根路の急登

 再び林道に出る。広々したスペースがあり、相当数の車が停められるだろう。山頂はすぐそこ、ほんの2,3分の登りだ。2年ぶり3度目の山頂。お目当ての富士山は真っ白な頭を覗かせるだけで裾野は霞んでいるが、反対側の清水港、三保半島はしっかりと鳥瞰できる。


 芝生広場の山頂で昼食、わが会いつもの餅入りお汁粉も作り、のんびりと小一時間を過ごす。

浜石岳山頂

 下山は西山寺から由比駅コースの予定だったが、これまでのゆっくりペースが幸いしたか、みなすこぶる元気。もっとも長い薩捶峠から興津駅へ下るコースを歩くことにする。

芝生広場の山頂から清水港を見渡す

 山頂直下は松林の中のなだらかな尾根路。ときおり、鶯の鳴き声も聞こえる。親鳥が子に教えているのか、長々と続くとても上手な鳴き声だ。

 ロープの張られた急坂を下りきり、檜林に入るとやがて但沼の路が右に分岐する。頂上へ40分、但沼へ110分の道標が立っている。直ぐに送電線の下を通り、15分ほど下ると当初予定の西山寺への下山路が左に分かれる。

山頂直下、松林の路

  山頂から1時間以上も歩き続けた。ゆっくり下ったせいかみな少しも疲れていないと言うが、右側の展望が大きく開け所で休憩する。竜爪山、真富士山など安部川流域の山並みが広々と見渡せる。

銃走路の右に見る竜爪山、真富士山の山並み

  再び檜林の路を下り、承元寺への路を右に分けしばらくすると今度は左側の展望が一気に開ける。前回、その美しさに息を呑んだ所だ。駿河湾に優美な曲線を描く海岸線の彼方の愛鷹山塊、多少霞んではいるがよく見える。その左に両裾を大きく広げた富士山が聳えているのだが、今日はすっかり姿を隠しているのが残念だ。

植林帯の路に突然開ける絶景(2002/2/9 撮影)

  再びロープが張られた檜林の急下り、次いで鬱蒼とした竹林、さらにみかん畑と続き舗装農道の下山口に着く。これを右折し、夏みかんがたわわに実る農道を薩捶峠に向かう。


  下山口から15分ほどで薩捶峠駐車場に着く。ここからは観光客の世界、登山スタイルは似合わない。左に駿河湾の景色を眺めながらのんびりと山腹の旧東海道をたどる。Mさんは道端ののびる摘みに余念がない。

舗装農道への下山口

  やたらと解説板が目立つ薩捶峠を過ぎ、ひと下りするとここにも駐車場が有る。墓地の中だが、立派なトイレもあるので観光用だろう。さらにひと下りして海岸寺の先で東海道本線の踏切を渡る。すぐ国道1号線に出て30分ほどで興津駅に着く。

薩捶峠より東海道本線、東名、国1を見下ろす

注:薩捶峠→さったとうげ(捶は正しくは “つちへん”)

更新:2013/03/14