矢立石登山口でUターンするマイクロバス

行  程      アクセスカウンター
場 所 着時刻 発時刻
 矢立石登山口 11:04 11:11
 日向山 12:31 12:36
 雁ヶ原 12:41 13:11
 錦滝 14:00 14:06
 矢立石登山口 14:34 14:38

【日向山】白砂と奇岩の向こうに甲斐駒ヶ岳、八ヶ岳

山 名  日向山(ひなたやま)
山行日  2004年3月14日(日)
天 候  晴れ
同行者  OAA 山の仲間 16名
歩行時間  2時間54分(除く昼食休憩)
コース  矢立石登山口→日向山→雁ヶ原→錦滝→矢立石登山口

  静岡を発って3時間余り、矢立岩登山口に着いた。すでに標高は1130m、山頂までの標高差は530m、ゆっくり登っても1時間半、のんびりできそうだ。


  歩きはじめて5分ほどすると、石組みの炭焼窯跡がある。大正初期のもので窯口の上に“炭焼釜”と書かれた木札がぶら下がっている。人気のコースなので観光用のつもりなのだろう。

  自然林の中、よく踏まれたゆるいつづら折れの路が続く。人気のコースにありがちな階段もなく歩き易い。小鳥のさえずり、冬枯れの明るい路、大きな甲斐駒を木の間越しに見ながらのゆっくりペース、これが何よりもありがたい。
  メンバーの多くはいつも口々に「ゆっくり歩きたいネ」とは云うものの習い性となった早歩き、のんびり歩きはできないのかと思っていた。

よく踏まれた登山路

  傾斜が緩やかとなり笹が目立ちはじめる。登山路には名残りの雪がちらほら、まっすぐ伸びたカラマツ林の根元を覆う笹が、少々強めの風にサラサラと心地よい音を奏でている。樹間から甲斐駒も見えている。

 ちょっとしたピークを越え少し下った鞍部に自動雨量測定器(アメダス)が設置されている。ここからひと登りで日向山山頂、登山路からちょっと外れた樹林に囲まれた小広場で、中央に三角点はあるが展望はない。登頂記念の写真を撮って早々にお目当ての雁ヶ原へ向かう。

日向山山頂

カラマツと笹の路

  遊歩道のような自然林の路を5分ほど行くと、白砂に埋もれた立ち枯れの木が目立ち、その直ぐ先は明るい白砂と奇岩の風景、突然視界が開け遮るもののない八ケ岳連峰が一望、振り返れば、甲斐駒がどーんと大きく聳えている。

  この景色を見ながら昼食としたいところだが強風に砂粒が飛んでくるし、寒くもある。少し戻って風のない林の中で食事をとる。もう一度、素晴らしい景色をまぶたに納め後、下山にかかる。

全貌を見渡せる八ヶ岳

雁ヶ原からの甲斐駒ヶ岳

 蟻地獄の上淵を横切り、白砂の転げ落ちそうな急斜面をザクザクと急降下、鞍掛山とのコルから風化した花崗岩が造りだす怪奇な小岩頭群の向こう間近に雨乞岳が見える。

小岩頭群越の雨乞岳

白砂の急斜面下り

 コルからさらに砂地を下ると沢沿いの樹林帯になる。遊歩道的登りの路と異なり、木の根が剥き出しになった急降下の路だ。梯子や鎖場もある。ときおり“ハイキングコース”と書かれた樹脂の板を見かけるが、とてもハイキングコースとはいえない。眼下に林道が見えるとまもなく凍りついた錦滝に着いた。

錦滝

木の根剥き出しの急下り

参考ガイドブック

【山梨県の山】 山村正光 1993 山と渓谷社
【富士を眺める山歩き】 山村正光 2001 毎日新聞社

  錦滝からは、長大な黒戸尾根の甲斐駒や地蔵岳を見ながらの林道歩きだ。おしゃべりしながら30分ほどで登山口に戻った。

更新:2013/03/14