【小川山】奥秩父にひっそり聳える秘峰

山 名  小川山(おがわやま)
山行日  2003年11月9日(日)
同行者  OAA山の仲間 
歩行時間  5時間30分(休憩含む)
コース  金峰山荘→唐沢ノ滝→分岐→裏瑞牆→小川山→裏瑞牆→分岐→ 金峰山荘

  静岡市役所前を7時に出発して4時間、ようやく登山口の廻り目平オートキャンプ場に着いた。この時期になると広い駐車場も数台の車が停まっているだけ、閑散として人影もない。

  廻り目平から小川山はコースタイムで約6時間。秋の日暮れは早い、あわただしく身支度を整え出発。行く手正面に岩峰群が屹立する。岩峰前に広がる白樺やカラマツの林に足を踏み入れる。カモシカ遊歩道と名付けられている路だ。後方でAさんが「そっちからだと時間がかかるぞ!」と叫んでいるが、委細構わず唐沢ノ滝経由の路を行く。尾根に直接取り付く左からの路は下山に使うようだ。

登山口:廻り目平オートキャンプ場

唐沢ノ滝

カラマツ林を行く

  すっかり葉の落ちた樹林帯の路を心持ちハイペースで歩き、小1時間で唐沢ノ滝に着た。ここで昼食、再び歩き出すと直ぐに、尾根に直接取り付くコースと合流する。

  合流点からほどなく、廻り目平を囲む岩峰が見渡せる展望台下を通過。鬱蒼としたシャクナゲ林が延々と続く路を枝を掻き分けながら進む。途中、展望の開けた岩場で休憩。裏瑞牆辺りだろうか?。南に金峰山が大きく見え、行く手西方向間近に連なる山の向こうに頭を曇に隠しているのが小川山だろうか? まだ、かなり遠い感じがする。頭上の岩の上を覗くと、小川神社が祀られている、登山路からは見えない場所だ。安全を祈願し軽く頭を下げる。

展望台付近から岩峰群を望む

  張り出した枝がうるさくまつわりつくシャクナゲの密生林の路はいつしか苔むしたシラビソやコメツガの原生林に変り、美しく風情のあるトレイルはふわふわの絨毯のように歩き易い。やがて八丁平からの路と合流すると数分でシャクナゲ群落の中に小さく切り開かれた山頂に着いた。樹林に囲まれ展望はなく、山梨百名山の標柱と三角点があるだけの地味な山頂だ。そこはかとない達成感に浸っていたが、既に午後2時を大きく回っている。ゆっくりはしていられない、記念の集合写真を撮って下山開始。

苔むした原生林のトレイル

小川山山頂

巨岩の間を縫うように下るカモシカ遊歩道

  登る時には気にならなかったが、落ち葉の下の木の根が滑りやすく、幾度となくヒヤリとさせられた。ときおり、小さな叫び声も聞こえてくる。

  唐沢ノ滝への分岐を過ぎ、周回コースのカモシカ遊歩道を下る。“これが遊歩道?”と思える岩場の険しい路、腐りかけのハシゴが何箇所もある急下りだ。遊歩道でこれほどスリリングで緊張させられるとは思いもよらなかった。分岐から約30分、なんとか暗くなる前に出発点に戻れた。

行程
廻り目平10:57→11:44唐沢ノ滝12:03→12:08分岐→12:34裏瑞牆12:42→14:08小川山14:25→裏瑞牆→15:45分岐15:50→16:27廻り目平
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