行  程       アクセスカウンター
場 所 着時刻 発時刻
 明神峠 8:38 8:41
 県境 9:13 9:16
 三国山 9:55 10:18
 大洞山 11:28 12:14
 アザミ平 13:00 − 
 籠坂峠 13:37 13:50

【三国山、大洞山】趣深い自然林と展望楽しむ尾根路散歩

山 名  三国山、大洞山
山行日  2003年9月23日(火)
天 候  晴れ
同行者  グループ・S 5名
歩行時間  4時間10分(除く昼食休憩)
コース  明神峠→県境→三国山→大洞山→アザミ平→籠坂峠

 御殿場駅発 8:05 明神峠行きのバスに乗る。一日一便、土日祝日のみ運行だ。われわれの他に乗客は1名。明神峠着 8:40 頃、身支度を整えて直ぐに歩き出す。

  登山口に三国山まで 50分の道標が立ち、車道と並行して登山路がついている。ゆったりした傾斜の歩き易い自然林の路、鮮やかな紫色のトリカブトがそこかしこに目につく。

  20分ほど歩くと南側の視界が開け、愛鷹山塊、駿河湾、沼津アルプス、箱根の山々が一望できる。少し下って車道を横切る。静岡・神奈川の県境である。道標に三国山まで1.3km、40分と記されている。

明神峠登山口からの路

県境で車道を横断、三国山へ

  三国山への路はブナの大木やカエデ・ミズナラの自然林豊かな気持ちよい登山路だ。見上げると、光を透した緑の葉が青空と彩なす美しさに異口同音に「いいね」と、声が出る。右手にどっしりとした御正体山など道志の山々や山中湖が見えるとしばらくして三国山山頂。展望はないが樹林の中の静かで広々した山頂だ。三国とは駿河・甲斐・相模の国境、今の静岡・山梨・神奈川の県境から付けられた名前だそうだ。同じように名づけられた三国(山・岳)の名は日本全国で30以上という。

  山頂を発って15分、標識の立つづな坂峠に着いた。その昔、加古(籠)坂峠と並び駿河と甲斐を結ぶ交通路だったが今は荒れ果て廃道状態だそうだ。ゴールの籠坂峠までは2時間と表示されている。

  相変わらず起伏の少ない公園の散歩道みたいな自然林の稜線を行く。黒っぽい火山砂の路は靴底にやさしくサクッサクッと心地よい音を発てる。展望はないが行き交う人もなく静かで最高の登山路だ。ズナ坂峠を出て20分、正面に富士山が見えた。樹林帯の路なのでチラリと見える富士がうれしい。

ブナ林の平坦な登山路

三国山山頂

  前方から6・7人のハイカーが急ぎ足で近づいてくる。何となくみな真剣な顔つきだ。すれ違ってしばらくすると2人・3人と次から次へとすれ違う。静寂の山路は、田舎の縁日みたいな賑わいの道になってしまった。新宿から大型バス3台で来たポニーツアーハイキングだそうだ。¥3,900 で弁当付きというから驚きだ。

  先頭集団とすれ違って30分、大洞山の山頂に着いた。数十人が休憩している。バスツアーの人たちだ。旅行社の方によるとまだここに到着していない人もいるそうだが、充分時間はあるので心配はしていないと言う。それでは、あの真剣な顔つきの先頭集団は何だったんだろう? ゴール一番乗りでも競っていたのだろうか。

大洞山山頂

  20分ほどして、ツアーハイキングの方々が出発すると山頂は静かになったが、しばらくすると10人ほどの別パーティーが到着した。昼食を済ませ、出発。苔むした古木が目立つ情緒ある路だ。20分ほどすると突然、視界が開け目の前に大きな富士山が現れる。みなから感嘆の声が上がる。その左には愛鷹山塊から伊豆・箱根の山々と大パノラマが展開し、御殿場の仏舎利塔もよく見える。ススキや富士山から広がるうろこ曇に秋を感じる。

秋を感じる富士山の曇

  大展望から数分行くと右に山中湖、左に愛鷹山塊、いずれもすばらしい視界の広々したアザミ平に出る。黒い火山砂が広がり、植生保護のためか登山路にはロープが張られていて中には入れない。しかしながら、その時期にしては、期待のフジアザミはまったく見当たらず、アザミ平の道標の所に小ぶりのフジアザミが一輪だけ咲いていた。

唯一見かけたフジアザミ

  オーバーユースによるものだろうか、背丈以上に抉られた登山路が痛々しい。彼岸の中日、墓参りの人たちが目立つ公園墓地を抜けると、籠坂峠のバス停は直ぐだった。

深く抉れた登山路