行  程
場 所 着時刻 発時刻
 階段下登山口 6:43 6:47
 水場 7:52 7:54
 駒ノ小屋 8:51 9:50
 会津駒ヶ岳 9:13 9:26
 駒ノ小屋 9:35 − 
 水場 9:21 9:30
 階段下登山口 11:09 − 
 民宿 こまどり 11:17 − 

【会津駒ヶ岳】単独行には不似合い、行き交う人でにぎわう人気の山

山 名 会津駒ヶ岳(2133m)
山行日 2003年9月14日(日)
同行者 単独行
歩行時間  4時間30分(含む休憩時間)
コース 階段下登山口→駒ノ小屋→会津駒ヶ岳→駒ノ小屋→階段下登山口→国道→民宿こまどり
一浴温泉情報                 アクセスカウンター
檜枝岐温泉 駒の湯 tel:0241-75-2655 8:00-20:00 \500
檜枝岐村は、旅館や民宿はもとより一般家庭にまで温泉が引かれている。駒の湯は桧枝岐村役場に隣接し、97年にオープンしたこぢんまりとした公衆浴場。登山口のバス停から歩いても10分足らず、桧枝岐川沿いに造られた露天風呂は、岩を配した湯船で一度に10人はゆったりと浸かれる。柵の向こう側には木々が広がり、規模は小さいながら野趣あふれる浴場だ。なめらかで肌に馴染む無色透明のお湯がよい。

 今年の夏、いつもの山の仲間と会津駒ヶ岳に登る予定だったが、日本列島を直撃した台風10号で中止になってしまった。かねてからの念願の山、大朝日岳に登る前に足慣らしに会津駒ヶ岳に登ることにした。

 昨夜泊まった民宿でおにぎりをもらって、夜明けと共に歩き出すつもりだったが、朝食は6時から可能とのことで、食べてから出かけることにした。朝食後、宿のご主人が登山口まで送ってくれるという。既に登山口の駐車場は一杯であるらしく、国道から林道への分岐点に係員が立っていて、一般車を入れないようにしていた。

登山口の木製階段

  林道から登山路への取付点の階段下まで乗せていただく。階段を上るといきなり樹林帯の急登である。剥き出しになった木の根が目だち、かなり荒れた感じのする登山路だ。明け方まで降っていた雨に濡れた緑が光り輝き、いつもながらの登りの苦しさを忘れさせてくれる。休憩中のパーティーを何組か追い抜いたり、山岳ヘリポート付近で駒ノ小屋に泊まったというパーティーとすれ違ったり、人気の山らしく行き交うハイカーも多い。なおもブナの原生林の急登が続き、極端に遅いペースの人たちが次々と路をあけてくれる。3・40人の団体のようだ。追い抜くのもひと苦労。

  やがて樹間の小広場に出た。直ぐ下に水場があるらしい。大勢のハイカーが休んでいた。ワイワイガヤガヤと賑やかしい。連休中に人気の山に単独で来たのをちょっと後悔し、早々に出発する。

  木立がまばらになり、なだらかな傾斜湿原の南端に出る。展望が一気に開けるはずだが霧で視界は利かない。風が強く曇の流れはも速い。天気予報だと晴れのはずなのに・・・・。

湿原南端付近

  湿原からはなだらかな起伏の木道歩きである。晴れていればさぞやと思う。先行する4人パーティーを追い抜く。昨夜の夕食時、私の隣にいた方々だ。地元福島にお住いだが始めての会津駒ヶ岳だそうだ。地元の銘酒を頂いたり、あれこれ話を聞かせていただくなど一人旅を慰めてくれた。今朝はおにぎりをもらい、早々に出発し水場の広場で朝食にしたとのこと。「宿で朝食を摂られたのですか? 早いですね」と、感心されてしまった。単独行だと、休憩は少なくなるし多少ペースも上がるのかもしれない。

昨夕食時、お隣の4人(下山時撮影)

駒ノ小屋付近(中央右にかすかに写る)

  霧に霞み風情を感じる駒の小屋付近でしばしの休憩。山頂まではあとわずか700m、相変わらずの平坦な木道を再び、はりきって歩き始める。スッテン! 見事な尻餅をついてしまった。濡れた木道で滑ったのだ。もちろん、かすり傷ひとつ負わなかったが、大いに反省した。滑って転び、手首を骨折した人は少なくない。私の山仲間でも数人はいる。“ハインリッヒの法則”は、間違いなく山でも当てはまるのだ。

  中門岳への路を右に折れると数分で駒ヶ岳山頂に着く。ここも20人以上のハイカーで賑わっていた。霧深く展望はゼロ。ひと休みして、早々に下山する。展望は利かず、花もあまり見られないことから中門岳への往復は諦めて来た路を引き返す。

会津駒ヶ岳山頂

 下るにつれ行く手、南東方面の遠望が利くようになり、男体山や女峰山など日光の山並みが見える。真南にポツンとひときわ高く見える山は日光白根山だろう。もう少し山頂にいれば良かったかなと思い振り返ったが、会津駒ヶ岳山頂付近は相変わらず濃い霧に包まれていた。

 朝にもまして水場上の広場は人でごった返していた。せっかくだからと水場に下り、冷たい水を飲みペットボトルの水を入れ替えた。

  とにかく人気の山、ひっきりなしに登ってくる、立ち止まって待つことが多くなった。登山口の階段を下り、舗装林道を行く。途中、登山路でショートカットし再度、林道に出てしばらくすると国道に出た。その直ぐ左に建つ、昨日の宿“民宿 こまどり”で汗を流す。飛び込みの一人旅にもかかわらず、とてもあたたかく迎えてくれた“こまどり”さんに感謝し、そこから400kmほど離れた次の目的地、朝日鉱泉へと向かった。

傾斜湿原見晴台付近(木道の彼方に日光の山々)

ハインリッヒの法則
 1件の重大災害の裏には、29件のかすり傷程度の軽災害があり、その裏にはケガはないが“ひやっとした”、“ハッとした”、“ドキッとした”など300件の体験がある。重大災害だけに注目していくら対策を立てても効果は上がらず、300件の“ヒヤリ・ハット”を減らすことしか重大災害を減少させることができないそうだ。
詳細:ハインリッヒの法則