高山植物が咲き乱れる北側の斜面下に、満車の駐車場、その向こうには名も知らぬ山々が連なっている。西側の山頂にも足を伸ばした後、花の写真を撮りながらゆっくりと往路を戻った。

行程:着時刻(*発時刻)
場 所 往路 復路
 伊吹バス停 * 9:03 14:36
 三之宮神社 9:10 14:26
 一合目  9:40 14:12
 五合目  10:50 13:41
 八合目  11:42  13:19
 伊吹山山頂  12:05 * 13:08
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【伊吹山】山頂一帯に広がるお花畑

山 名  伊吹山(いぶきやま)
山行日  2003年9月7日(日)
同行者  単独行
天 候  晴れ
歩行時間  5時間33分(含む休憩)
コース 登山口バス停⇔三之宮神社⇔五合目⇔伊吹山

 青春切符が残っている。使用期限はあと3日、天気も良さそうだし、伊吹山に行って見ることにした。

 朝一番の電車に乗って浜松で乗り換え、6:07発の快速電車で近江長岡駅着 8:37。バスに乗り継ぎ伊吹山登山口に着いたのは9時前であった。超満員のバスから降りたのはほんの数人、あとは皆、リフト駅まで行くらしい。

 伊吹山は今回で3度目、最初は観光で頂上下の駐車場まで車で行き、歩いたのは15分程度か。2度目はリフトを使った。今回は麓から歩くことにした。

 バス停から伊吹山に向かって車道を三之宮神社まで歩く。夏が一ヶ月ずれたようなセミの大合唱の中、神社脇からいきなり樹林帯の急登となる。リフトにすればよかったかなと、ちょっと後悔。頂上の小屋に泊まったと云う5人ほどのハイカーとすれ違う。人ごみを嫌っての早々の下山らしい。

 神社から約30分、「標高420m、山頂まで5090m」の道標が立つ一合目通過。スキーリフト乗り場でもあり、売店の前に観光バスも停まっている。

伊吹山一合目

 樹林帯は一合目まで。カンカン照りのゲレンデは木陰も無く辛いが、下から吹き上げてくる風がことのほか気持ちよい。振り返ると、近江の街並みの向こうに琵琶湖も見える。そんな中、ランニング姿の女性が颯爽と駆け抜けて行った。

 二合目標高580m、琵琶湖に浮かぶ島もよく見える。相変わらず夏を思わせる日差しは強いが、セミの鳴声に混じり秋の虫の声も聞こえる。

一・二合目中間付近より振り返り見る琵琶湖

  三合目手前で、目の前に姿を現した伊吹山は大きくどっしりとしている。草原台地の平坦な路は三合目からさらに、高原ホテルが建つ四合目を越えて続いている。五合目は自動販売機が置かれた広場で、伊吹山が大きく迫っている。いつのまにかガスに覆われた山頂への登山路には多くのハイカーが豆粒のように連なって見える。

  六合目で早めの昼食。七合目を過ぎしばらくすると、ランニング姿の先の女性とすれ違う。「頂上まで行ってきたのですか?」と聞くと、ニッコリと頷いた。一合目を過ぎた辺りで追い越されてから2時間足らずだ。

  八合目を過ぎる辺りからガスが取れ、再び頂上が見える。九合目からは路もなだらかとなり、まさに百花繚乱、赤白黄色の高山植物のお花畑が頂上へと続く。山頂は人ひとヒト、優に千人以上はいるだろう。さしもの広い頂も、どこもかしこも人だらけ、ザックを担いだ人は2,3割であろうか。

目の前に現れた伊吹山

山頂の人ごみ

  深田久弥氏が「お気の毒なくらいみっともない作り」と評した日本武尊の像が建つ山頂標識の前は次から次へと記念写真を撮る人でごった返している。撮るのを諦めて、山頂を一回りして戻ってみると一組の老夫婦がゆっくりと山頂標識前に上り、記念写真を撮るところだった。みな、じっとそれを待っていて、前にもまして周囲は写真待ちの人で溢れている。念願の山頂に立ったからだろうか、写真を撮り終えても老夫婦は動かない。下りてくるのを待っているのだろう、誰も行こうとしない。「シャッター押して頂けます?」と、隣の人に頼んでそそくさと記念写真を撮り終えた。

伊吹山山頂

花畑の下に山頂駐車場

登山口バス停付近より伊吹山(帰路撮影)