行  程       アクセスカウンター
場 所 着時刻 発時刻
 登山口駐車場 9:00 9:07
 不動清水 9:47 9:52
 西岳 12:31 12:53
 青年小屋 13:52 14:03
 編笠山 14:33 14:43
 臼久保岩小屋 16:29 − 
 登山口駐車場 17:12  

【西岳・編笠山】山の花咲き乱れる静かな山旅

山 名  西岳、編笠山
山行日  2003年7月13日(日)
同行者 グループ・S 6名
歩行時間  8時間5分(含む休憩)
コース  登山口→不動清水→西岳→青年小屋→編笠山→岩小屋→登山口
一浴温泉情報
 広原温泉八峯園
 鹿の湯
tel:0266-66-2131 10:00-21:00 \500
権現岳の西の裾野にある広原温泉からお湯を引いている温泉ホテルだが、登山客も利用する日帰り温泉でもある。山の緑を眺められる露天風呂は広々とし、内風呂にはサウナ、ジャグジーもある。

  静岡駅6時出発。途中でメンバー2人を乗せ、総勢6名で、梅雨空の中を編笠山へと向かう。天気予報によるとと、現地の降水確率は20%。「向こうへ行けば青空だよ」と一抹の不安を抱きながら、東名高速 富士ICから中央高速 甲府南ICへと向かう。時折雨混じりとなる濃霧の朝霧高原を抜け、中央高速に乗る頃になると雨の心配はほとんどないと思われる空模様となり安堵する。

 小淵沢ICから富士見高原ゴルフ場横の駐車場に着いたのは9時頃。数台の車が停まっているだけで人影もなく閑散とした雰囲気である。

 身支度を整え、ゴルフ練習場脇の登山道入口の標識に導かれて山路に入る。シモツケやホタルブクロなど野草が目に付く路だ。カラマツ林にカッコウが鳴いている。緑溢れる緩やかな登り路、小鳥の大合唱。ゆっくりと歩きながら自然に囲まれている幸せを感じる。

 歩き始めて30分、編笠山と西岳分岐のT字路を左の西岳方面に曲がると5分ほどで不動清水に着いた。ベンチに高校生らしき7・8人のパーティーが休んでいた。昨夜、青年小屋に泊まり、天気が良くないので権現岳を止め編笠山と西岳に登り、下りてきたそうだ。
 不動清水から10分ほどで林道横断、さらに20分ほど登ると荒れた林道の終点風な小広い場所に出る。ここで一息入れる。辺りには赤い野いちごの宝庫、みな摘みとっては口に入れていた。

  さらに30分ほど登ると、林道編笠線の看板が立つ道を横断し感じの良いカラマツ林となる。そこかしこに名残のレンゲツツジが咲いている。路の両脇にはキバナノコマノツメ、ゴゼンタチバナ、ウツボグサ、イブキジャコウソウ(どれもたぶん?)などなどの花が咲き乱れている。他にもいろいろ咲いているのだが花名が分からない。昨日、新潮文庫の“ひと目で見分ける250種高山植物ポケット図鑑 \590”を購入して持参したのだが、登りながら調べる余裕があるはずもなく、ほとんど役立たずである。

 シャクナゲが散見され、苔むした岩が点在する路を抜けると、樹林がわずかに開けた小広場に出る。「標高2138m 西岳まで 0.6Km 30分」の道標が立っている。サルオガセも見られる森の中の格好の休憩地だ。

 休憩地から10分ほど登ると、右手に編笠山が姿を現す。やがて森林限界となり展望がほしいままになるはずだったが、間近の編笠山さえ雲に隠れて見えない。風が冷たく、火照った身体に気持ちが良い。

 西岳山頂に4人組のパーティーが休んでいた。古びた頂上標識の周りは石や岩がゴロゴロしている。辺りにはウスユキソウ、タカネバラ、グンナイフーロ、マイズルソウなどが咲いている。なんと花の多い山だろう。

西岳山頂

 昼食を終え、源治新道を編笠山に向かう。ゴゼンタチバナの群生する下り路がやや急で、1年ぶりの山歩きだというH.Mさん、太ももを攣ってしまった。消炎鎮痛剤をスプレーし、ひと休みするすると痛みは去ったようだ。幸い路も平坦となり、ほどなく“乙女の水”という水場に着いた。備えてある大きな柄杓に汲んで飲んだ水は冷たくて美味かった。そこから5分ほどで青年小屋に到着。

 青年小屋の前には10人ほどのパーティーがたむろしていた。観音平から編笠山に登り、巻き道で戻るところだそうだ。小屋の前から、昨年9月に登った権現岳、その左に権現小屋がよく見える。見上げる反対側は編笠山。岩の積み重なった登山路にN.A さんがちょっとたじろぐ。しかし案ずるより生むが易し、岩にペンキで描かれた矢印や○印に沿って順調に登る。途中からハイマツ帯になり、これを登り詰めると再び岩の積み重なった山頂に着いた。山行記を読むと、いつも大賑わいの山頂も午後2時半ともなると誰もいない。登る時、見えていた権現岳もガスの中。ひと休み後、記念写真を撮って早々に反対側に下る。

 いきなり大きな岩だらけのコース、ペンキを探しながら慎重に下る。右方にときおり、西岳がガスの中から姿を現す。樹林帯に入り急坂下り、苔むし風情ある路だが、岩は滑りやすく木の根がはびこり何とも歩き難い。足下を見ながらゆっくり下る。

  S.Nさんの体調が思わしくないようだ。「山頂で冷えた豆腐を食べたのが良くなかったようだ。いつもは温かいものしか食べないのに・・・」と言っていた。しばらく休んでいると、元気を取り戻した。幸いにそこからしばらくして、傾斜が緩やかで歩き易い路となる。

  数人は雨宿りできそうな大きな岩洞穴の臼久保岩小屋を過ぎると20分ほどで西岳と編笠山の分岐に着き、往路を駐車場へと戻った。

源治新道より編笠山を望む

権現岳(中央右)とギボシ、左下に青年小屋

編笠山山頂

登山口の駐車場

小鳥の合唱聞きながら不動清水へ

編笠山下山路

renew:2013/09/04