行  程      アクセスカウンター
場 所 着時刻 発時刻
 草木バス停P 8:15 8:30
 登山口(2つ目堰堤) 8:52 − 
 東峰分岐 10:00 10:08
 水場の小屋 10:20 10:23
 大光山 11:24 12:04
 奥大光山 12:40 12:47
 1326m ピーク 13:47 − 
 大滝遊歩道出合  14:30 − 
 安倍大滝 14:35 14:45
 大滝入口バス停 15:08 15:13
 黄金の湯バス停 15:42 15:45

【大光山、奥大光山】豊かな自然林の芽吹き楽しむ山歩き

山 名  大光山、奥大光山
山行日  2003年4月28日(月)
天 候  晴
同行者  単独行
歩行時間  6時間30分(除く昼食休憩)
コース  草木BS→水場の小屋→大光山→奥大光山→安倍大滝→大滝入口BS→黄金の湯BS

  “日本の滝百選”にも選ばれた静岡市で最も大きな滝、安倍大滝に行ったとき、滝の少し手前に奥大光山登山口の道標が目に付いた。奥大光山は静岡百山のひとつ、いつか登ってみたいと思っていた。

  赤水の滝駐車場の少し先に草木バス停があり、そこの駐車場に車を停める。身支度を整えて、8時半出発。熊出没の警告表示がちょっと気になる。

草木バス停(赤い小屋)脇の駐車場

大光山登山口付近より行く手の山々

  20分ほどで草木集落を抜け、舗装道路が終わる。正面に大きな堰堤があらわれ、その左側から登山道となる。堰堤の上に出ると、河原を斜めに横切り左岸に渡る。

  河原の横断だが、小まめに道標やケルンがあり迷う心配はない。左岸の登山道はよく踏まれた歩き易い路だ。

  左岸に出てしばらく行くとほんの少しだが登山路が崩壊している。最初の一歩が問題だ。距離約80cmで30cmほど下方、体重を預けたとたん崩れそうな気がする。二歩目からは問題なさそうなのだが単独行ゆえに躊躇してしまう。トラロープが渡してあるのだが、とても身を預けられるようなロープではない。高巻きや、谷に下りてのルートを探したがそちらの方が厄介そうだ。万一、滑り落ちても4mほど、大事にはならないので勇を決する。ストックの手ごたえを確かめ、慎重に一歩目の足に体重を移す。思いの外、しっかりした足場だ。案ずるより生むが易し、無事通過した。山歩きで2度目の骨折以来、我ながら極端に臆病になったような気がする。

  杉の植林帯をジグザグに登り2又沢に出る。2つの沢を渡り、再び薄暗い植林帯の路となる。時おり、小石がコロコロ落ちる音が聞こえる、ちょっとしたガレ場を過ぎると直ぐに東峰の分岐に着いた。

  軽い食事をして出発。10分ほどで、刈安峠への分岐(廃道)を過ぎると直ぐに水場の小屋に出る。ホースから水が出ている。口に含んで直ぐに出発する。傍らの道標にマジックの殴り書きで“山頂までアト50分 ガンバレ”と書いてある。ところが、15分ほど歩くと、大光山までアト1時間と書かれていてガッカリ。

水場の小屋

  いつしか沢の音は消え、ジグザグの急登。アト1時間のところから10分ほど進むと杭にかぶせてあるヘルメットに大光山までアト38分と書いてある。熟練度・体調・天候等など、時間の算出は難しいと思うのだが、38分と細かな数値にしたのは何を根拠にしたのだろうか。結果として、この時間は私にとってかなり正確だった。

大光山西峰への路

  稜線に出ると右に十枚山が見える。路は平坦、さわやかな風が火照った身体に心地よい。かすかに芽吹きだした雑木林の路、ますます盛んになった鶯など小鳥のさえずりを聞きながらの心地よい稜線歩きだ。小さなアップダウンを繰り返し、笹原を約2mほど切り開いた明るい路を上りきれば大光山と思ったが、そこには何の標識もない。近くにはここより高い所は見当たらないのだが・・・・。

  このピーク(西峰)を少し下ると刈安峠の道を右に分け、直ぐに大光山山頂だった。先のピークより明らかにこちらの方が低いのだが、三角点が設置されているのでこちらを大光山としたのだろう。安倍奥の山頂によく見かける、串団子風の山頂標識が立っていた。

 山頂を出発する頃になると、東側の斜面からガスが上ってきた。落ち着いた風情のある雰囲気となる。奥大光山に向かう途中、本日、唯一のハイカーと出会う。安倍峠からバラの段を越えてきて、十枚山から関の沢に下るとのことだった。刈安峠も問題ないとのことなど、いろいろと教えてくれた。この辺りから南アの山に詳しい方のようだ。思わず15分ほども立ち話をしてしまった。

 奥大光山は稜線の小高いピークのひとつに過ぎない。展望もなく、標識でもなかったら素通りしてしまうだろう。何故、静岡百山に選ばれたのかは見当もつかない。

大光山山頂

奥大光山山頂

  奥大光山を過ぎると直ぐに稜線上の安倍峠への路から三河内への下山路が分岐する。10分ほど下ると、やせ尾根の急下り、ロープが張ってある。難所を過ぎると、雑木林ののんびりした路。何度か、こんな急下りとのんびり歩きの緊張と緩和を繰り返しながら高度を下げる。下るに従い芽吹きの葉がどんどん大きくなるのがよく分かる。

 登山路から少し離れたところにクマ捕獲用と思われる大きな罠が仕掛けてあった。そこを過ぎると、沢の音が大きくなる。真っ白なイワカガミの群生地を過ぎると直ぐに安倍大滝への遊歩道にでた。“入口まで1km、大滝まで200m”と表示されている。

 安倍大滝は3度目になるが、今までと比べすごい水量だ。風はないのに、あまりの飛沫のすごさに展望台に近づけない。年配の3人連れが杖代わりに持って来た傘を差し展望台に向かったが、舞い上がる飛沫に早々に退却してきた。

稜線より安倍大滝への分岐

真っ白なイワカガミ

安倍大滝

  バス停に着いたが、30分ほど時間がある。待っていても仕方ないので歩くことにする。黄金の湯に着いたが、月曜定休。車回収後、汗を流す予定だったのでガッカリ。ここからバスに乗って、駐車した草木バス停まで戻った。バスを降りると、山中で唯一出会ったハイカーが梅ヶ島行きのバスを待っていた。

宿 露天風呂の大野木荘
tel:054-269-2224
安倍川の奥座敷、温泉と野趣に富む料理、心ぬくもる山里の宿。山伏、八紘嶺、十枚山、大光山など安倍奥の山に登るに最適の宿。





梅ケ島温泉 黄金の湯
tel:054-269-2615 9:30-17:00 \500  
山伏岳や大谷嶺に抱かれた格好で、H11年4月にオープンした公設民営の日帰り温泉浴場。一般風呂のほか、ぬる湯、足湯、うたせ湯、露天風呂がある。内湯/露天とも消毒臭がちょっと気になる。200名収容の休憩室は食べ物の持ち込み可。隣接して食事処の「黄金の里」も営業している。

renew:2013/09/03