行 程 | |||
場 所 | 着時刻 | 発時刻 | |
八菅神社石段下 | − | 9:45 | |
展望台 | 10:15 | 10:20 | |
七尾山 | 10:40 | 10:43 | |
やなみ峠 | 12:08 | 12:10 | |
鳶尾山 | 12:18 | 12:31 | |
展望台 | 12:48 | 12:58 | |
天覧台公園 | 13:10 | 13:15 |
【八菅山、鳶尾山】一度は歩いてみたい山
山 名 | 八菅山、七尾山、鳶尾山 | |
山行日 | 2003年3月2日(日) | |
天 候 | 晴 | |
同行者 | OAA山の仲間 | |
歩行時間 | 3時間25分(含休憩) | |
コース | 八菅神社→八菅山→七尾山→やなみ峠→鳶尾山→天覧台公園 |
八菅山、鳶尾山は丹沢山塊の東にある。標高は2百数十メートル。私の知る限りこの会の山行中、最もというより極端な低山だ。静岡からわざわざ登りに行く山なのだろうか。ホームページで調べてみた。
八菅山は山岳信仰の霊地であり、八菅神社から七尾山、仏果山、経ヶ岳などを経て大山不動に至る回峰行が行われた修験道の起点の山だ。また、鳶尾山はわが国で初めて一等三角測量を実施した地点であり、山歩きを楽しむものにとって、一度は訪れたい山である。
静岡市役所前を出て2時間、愛川町を流れる中津川左岸の住宅地。対岸に渡れば登山口は直ぐのはずだが、びっしりと家が立ち並ぶ細い道、なかなか橋への道が見当たらない。「徒渉するしかないな」と、冗談とも本気ともつかないつぶやきが聞こえる。このメンバーだと中津川を歩いて渡りかねないから怖い。
案ずるほどのこともなく、八菅橋が見つかり、対岸へ渡るとすぐ、八菅神社鳥居の石段前。直ぐ脇に大きな駐車場もある。石段を少し上ると、風雪にさらされた石仏、樹齢280年以上の老ケヤキなどが、瞬く間に我々を古の世界へと誘う。原始林風の中の歴史を感じさせる石段を上りきると拝殿。お参りをして展望台へ向かう。
八菅山いこいの森駐車場
いきなりの長い石段上り
遊歩道を歩くこと10分足らず、鉄骨青ペンキ塗りの展望台に出た。上ってみると、西にほんのり雪化粧の丹沢山塊、東は関東平野が一望できる。新宿の高層ビル群もはっきり見える。
展望台から先に進むとゴルフ場に突き当たる。コースの真向かいが目指す鳶尾山だ。ゴルフ場の周囲に沿って西に向かうが、どんどん下るし、鳶尾山からは遠ざかる。
キャディーさんに「向かいのあの山に行きたいんだが、ここを突っ切ってもいいかね!」と、ダメを承知で大声で聞いてみる。キャディーさんも応えてはくれるのだが要領を得ない。このまま下って、クラブハウスの前から大回りして行けということのようだ。ゴルフ場を一周してしまうではないか。なんともバカバカしい、鳶尾山に向かって左の尾根から登ることにして来た道をバックする。
ゴルフ場の向こうに鳶尾山
ゴルフ場の向こうに大山
展望台
途中、道からやや外れた所に七尾山の四等三角点を見つけた。展望台からさらに数分戻った所から右に下る。左下に見えた池を巻くと立派なトイレのある駐車場に出た。
このまま舗装道路をぐるっと回れば鳶尾山へ行けると教えられたのだが、そんなかったるいことをやれるメンバーじゃない。ショートカットする気で、トイレ近くの沢を渡る。道なき道を強引に登ると、真下に道路工事現場が見える。ひとつ尾根を違えたようだ。戻り加減に急斜面を下り、沢に出ると踏み跡がある。荒れてはいるが登山路のようだ。しかし、沢に沿って上って行くと路は消えてしまった。左の急斜面を5分ほど這い登るとようやく正規の尾根路に出た。
りっぱなトイレのある駐車場
沢を渡って道なき道へ
尾根に出たところで昼食休憩。そこから数分で車道の鳶尾山峠(やなみ峠)を横断。愛川町の“さくら10,000本植栽事業”による桜林の中を行き、しばらくすると鳶尾山山頂。展望の良い広々した気持ちの良い山頂だ。
山頂には明治16年、わが国最初の一等三角点が設置されたが、三角点そのものは愛川町立中津小グラウンド隅に移設されてしまったようだ。山頂近くでの土砂採取のためらしい。しかし、三角点を設置する際に使った“偏心点”が、当時のまま残っている。現存する偏心点は全国でわずか2例であり、わが国の近代測量の足跡を記す貴重な記念碑となっている。
鳶尾山への尾根路
鳶尾山山頂、偏心点
山頂をあとにして、雑木林の気持ちよい尾根道を下る。樹林のすき間から、左に中津川方面が見え隠れしている。行く手方向には、大山が見える。とても気持ちの良いコースだ。
少し登り返すと日清戦没記念の大きな石碑と螺旋状の立派な展望台が建っている。周辺の樹木より高いため、丹沢や厚木・相模原はもちろん横浜から高層ビル群の新宿方面まで360度見渡せる。
展望台から下山口の天覧台公園までは10分程度、長い石段を降りた所に迎えのマイクロバスが待っていた。
螺旋状の展望台
天覧台公園への長い石段下り