小笠山周辺散策

山 名  小笠山(おがさやま:264.4m)
山行日  2003年1月28日(火)
天 候  晴れ
歩行時間  約2時間(含休憩)
コース  駐車場⇔小笠神社⇔小笠山⇔無線中継所
駐車場⇔小笠池周辺

 小笠山の標高は264m、「静岡百山」の中ではもっとも低い山である。付近一帯は自然豊かな200m前後の山並みが四方に広がっており、その主峰が小笠山である。1000種以上の植物と130種ほどの鳥類など自然探索の宝庫であると共に格好のハイキング地帯となっている。

 東名 掛川ICから5kmほどでバス停 小笠山入口、ここをV字状に曲がると「小笠山案内図」の大きな看板が立っている。左に行くと小笠池、右に1.5kmほどで小笠神社の駐車場に着く。
 駐車場から富士山がよく見える。中腹より上は真っ白だ。階段を上ると大きな鳥居とハイキングコースの案内板が立っている。赤で×印が書き加えられたコースもある。

小笠神社駐車場

 鳥居をくぐり広い遊歩道を行く。風は冷たいが、かわいらしい鳥のさえずりがひとり歩きには慰めだ。しばらく進むと立派な石段が現れる。けっこう急な石段であるがほどなく小笠神社に上り着く。南方面が開け、高天神山の向こうに遠州灘が見渡せる。

小笠神社

 神社の隅に建つビジターセンターの脇からは山路らしくなり、すぐに「笹峰御殿跡」に出る。徳川家康が掛川城や高天神城を攻めた時、家康の陣屋とした所だそうだ。さらに進むと右上に東屋が見える。上ってみると掛川市街が一望できる。その右には富士山、日本平、その前景に高草山、伊豆半島と広がる展望がすばらしい。

 多聞神社を過ぎるとすぐに十字路となり、道標が立っている。真っ直は法多山4.3km、右は掛川市矢崎6.0km、左は無線中継塔0.8kmと表示されている。小笠山の表示はない。明らかな上り勾配の右に曲がると、数分で四等三角点のある山頂に着いた。展望も山頂標識も全くない。と、思ったらら木の枝に山頂手形なるものが取り付けてあった。掌大であるがなかなか立派な山頂標識である。浜松西遠山友会 H13.4.21 などと刻まれていた。

小笠山山頂

山頂手形

 三角点の少し先まで行くと、東屋で見たのと同じ展望が開ける。十字路まで引き返して今度は無線中継塔に向かう。

小笠山頂上付近より掛川市街、富士山は中央やや右に白く見える

 中継塔への路は展望はないが雑木林の気持ちのよい路だ。尾根と並行し、その少し下に作られたしっかりした路だ。尾根に上ってみると、はっきりした踏み跡はあるが左側が断崖であり安全のためすぐ下に遊歩道を作ったのだろう。
 2.5万地形図によると無線中継所のピークは265mで小笠山よりわずかに高い。ここが小笠山の最高地点だろう。展望がないのはまだしも、気持ちよい路だっただけに中継所建物の無粋さが恨めしい。
 中継所から100mほど引き返したところに小笠池まで1.1kmの分岐があるが、「この先がけくずれにより通行禁止」との看板が立っている。駐車場のハイキングコース案内板で何箇所も罰点(×)が描かれていたコースだろう。行って行けないこともないだろうが普通の靴の上、これまで誰一人出会わなかった。万が一を考え駐車場まで引き返して小笠池の畔に行くことにした。

中継塔への登山路

 小笠池は水位が低下し浮き桟橋が無残な姿をさらけ出している。もちろん立ち入り禁止。矢矧橋を渡って見晴台を目指す。ものすごい急登で少し怖くなる。細いロープが取り付けられていたが、とても頼る気にはなれない。ロープが終わっても急登は続くが直ぐに尾根に出た。ここからは平坦で快適な路だ.。ほどなく見晴台。断崖上に立つ小笠神社の景観は見ごたえがり、わざわざ来た甲斐がある。

 うらぶれた木製ベンチの先に「通行止 この先道がありません」と書かれた大きな看板が通せん坊している。しかしその先の路も踏み跡はしっかりしているので、委細構わず先に進む。歩き応えのあるやせ尾根の雑木林の路だ。ここでも無理をせず、崩れ落ちた辺りから引き返すことにした。

無残な姿の浮き桟橋その上に矢矧橋、稜線上の白い建物はビジターセンター

 今度誰かを誘い、脚ごしらえをしっかりして、自己責任で通行止めの路を行ってみるつもりである。

展望台より小笠神社を望む

renew:2013/09/03

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