【釈迦ヶ岳】手軽に秋を楽しむコース

　優に百台以上の広さを持つすずらん畑駐車場には数台の車が停まっているだけだった。

　　駐車場の端に立つ大きな案内板の先へ車道を２・３分歩いた辺りが登山口、真新しく立派な標識が立っている。終わりかけの紅葉林の中、落ち葉を踏みしめ幅広で歩き易い路を登る。快適な登山路だ。２０分足らずでドンベイ峠から釈迦ヶ岳へと連なる稜線に出た。ここにも立派な標識が立っている。２年前にはなかった標識だ。

スズラン畑大駐車場

登山口

稜線出合

　　ここからは緩やかなアップダウンの稜線漫歩。なごりの紅葉を楽しみながらのんびりと歩く。以前は気づかずに通り過ぎてしまいそうな府駒山山頂にも大きな標識が立ってた。釈迦ヶ岳まで３５分と記されている。少し行くと前方に形の良い三角錐の釈迦ヶ岳が姿を現す。

正面に釈迦ヶ岳を望む

　　釈迦ヶ岳の登りは岩混じりの急登で少々きつい。山頂には先客６人。夫婦地蔵も健在だ。車中でよく見えていた富士山は、残念ながら頭を少しと裾野を見せているだけで大部分は曇に隠れている。南アルプスや甲府盆地の向こうの奥秩父の山々は良く見渡せる。寒波のせいで少々寒くはあるが風もなく穏やかな日和だ。ラーメンを作ったりコーヒーを煎れたりで、山頂に１時間以上も留まっていた。

釈迦ヶ岳山頂

　　山頂からは岩場の急降下、太いフィックスロープが数箇所に設けてある。鞍部に上芦川１５分、神座山６０分、釈迦ヶ岳３５分の標識が立っている。左に曲がり、上芦川に下る。落ち葉の絨毯に踏み跡がある。じぐざぐを繰り返しながら下ること２０分、舗装林道の終点に出た。振り返ると、木々の間から釈迦ヶ岳の山頂が望める。急傾斜の林道を今が盛りの紅葉を愛でながら下る。

一面落ち葉の絨毯

振り返り見る釈迦ヶ岳

　　車道に出てからは駐車場まで２ｋｍほどの上り道だ。車の通りも多いが、ススキの原の向こうに釈迦ヶ岳を見ながらぶらぶら歩きで駐車場まで戻った。

下山口(車道出合）