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【岩戸山】熱海の街並みと相模湾展望の山

関連情報

　高齢者の単独行でも安心のコース。相模湾に浮かぶ初島に向かう船の白い航跡は印象的。伊豆山神社近くのハートピア熱海の立ち寄り湯はお奨めできる。

岩戸山々頂

　　ここ４・５年、毎年、学生時代のプライベート同窓会を開いている。今年は熱海に集合ということだったので、ついでに岩戸山に登ることにした。熱海の北側にのびやかな山稜をもたげる岩戸山は太平洋を見下ろす絶好の展望台として知られているが、わざわざ登る気にはなれない山だった。
　　熱海駅�@番バス乗り場 9:36発の十国峠方面行きのバスに乗る。３０分ほどで姫の沢公園に着いた(\430)。親子連れでにぎわうアスレチック広場でハイキング姿に身支度を整える。公園内のアスレチックコースの遊歩道を登っていくと左に大きくカーブをするところから直進の道が分岐している。直進の道は明らかにハイキング風の道だ。杉林の中を急登する道は、あまり歩かれていないようだが道はしっかりしている。しかし、登るにつれ倒木をくぐったり乗り越えたりと、どんどん道は荒れてくる。ズボンの換えを持っていなこともあり、分岐から５・６分登った辺りから引き返すことにする。
　　分岐に戻ると、夫婦連れのハイカーが登ってくる。道を聞くと、ガイドブックの地図を広げ、アスレチックコース沿いに登るのが良さそうだと教えてくれた。

　　高圧線の下に出た辺りから、振り返ると展望が開け大海原が見下ろせる。いくつかのアスレチック遊戯を見送り、やがて遊歩道は舗装道となる。真っ青な空は良いのだが、アスファルトからの照り返しもあり、Ｔシャツ一枚でも暑くてたまらない。峠の駐車場と日金山東光寺の分岐から５分ほど登ると、峠の広場に着く。標高７３６ｍ、大勢の観光客がうろうろしている。立派な案内板で岩戸山方面を確認して、先にすすむ。

峠の広場

　東光寺を過ぎ、左に湯河原への道を分け５分ほど行くと、初島の見える展望の良い広場に出る。直進すると土沢から来宮に下る石仏の道だ。岩戸山は左に分岐する道を行く。背よりも高い笹を切り開いた道を高圧線と平行して歩く。展望はないが歩きやすい道だ。岩戸山近道の標識のある分岐から近道を登ると３分ほどで山頂に着いた。
　多少かすんではいるが、箱根から十国峠、玄岳から海岸線へと続くゆたりとした稜線。初島へ向かう船の航跡が海原にはっきりと見える。富士山は姿を見せなかったが、うわさに違わぬ好展望である。

岩戸山・石仏の道分岐

　山頂には、日傘を差しながらガスコンロで食事を作っている女性２人連れと姫の沢公園で道を聞いた先のご夫婦連れそして男女各３名の３組のパーティーが休んでいた。互いに好天を祝し、あれこれ話しながら昼食をとる。しばらくして、２人連れの女性が「下山口の伊豆山神社の直ぐ近くに、立ち寄り入浴させてくれる温泉があり、今日もそこに行きます」と言いながら下っていった。
　山頂からの道は小石がごろごろしていて少々歩きにくい。奥の院への分岐は通行止めになっている。そこから５０ｍほど先の鉄塔クロス地点からは真新しく立派な車道に出る。工事中通行止め柵の左に歩行用の道がある。標識は何もない。車道に出たり、わき道にそれたりと適当に見当をつけ先にすすむ。
　七尾団地付近のバス停に温泉に行くと言ってた先の女性２人連れがバスを待っていた。「道に迷いませんでした？ 何度か来ているのに奥の院への道が通行止めになっていたので迷ってしまった。温泉をあきらめてここからバスで熱海駅に戻る」と言う。確かに鉄塔クロス地点まではうるさいくらいに標識があったのに、奥の院への通行止め以降は一切標識がないのだから、不親切極まりない。女性２人連れも、楽しみにしていた温泉をあきらめたせいか、相当に恨んでいる(熱海をかな？）様子だった。ハイキングコースを通行止めにしたのなら、コースに戻れるよう迂回路の標識くらいはつけて欲しいと思う。
　私は、同窓会の集合時間にはまだたっぷりと時間はあるし、天気もよい。迷ったところでどうにでもなりそうなので相変わらず適当に先へすすむことにする。ほどなくして地元の人を見かけ、道を尋ねコースに戻ることができた。

　伊豆山神社にたどり着いたが、立ち寄り温泉がどこにあるのか分からない。地元の小学生らしき３人連れに温泉のことを聞くと、「多分？」と半信半疑ながらその場所を教えてくれた。
　それは厚生年金ハートピア熱海だった。露天風呂やサウナもある天然温泉だ。６００円は安い。岩戸山に登ったら是非、立ち寄ることを薦めたい。

伊豆山神社

更新：2013/08/22