山 名 | 三ツ峠山(開運山)、御巣鷹山、大幡山 | ||
山行日 | 2001年7月15日(日) | ||
天 候 | 晴れ | ||
同行者 | M.M. | ||
歩行時間 | 4時間6分(休憩時間含む) | ||
コース | 登山口→三ツ峠山→御巣鷹山→大幡山→大幡八丁峠→登山口 |
行 程 | |||
場 所 | 着時刻 | 発時刻 | |
三ツ峠登山口 | 9:05 | ||
三ツ峠山荘 | 10:13 | 10:20 | |
三ツ峠山々頂 | 10:36 | 10:59 | |
御巣鷹山々頂 | 11:15 | 11:20 | |
大幡山々頂 | 12:05 | 12:22 | |
大幡八丁峠 | 12:37 | ||
三ツ峠登山口 | 13:11 |
【三ツ峠山】裏口登山道からの周回コース山行記
三ツ峠山山頂
最短コースで樂々と三ツ峠山に登る。山頂を電波塔群に占領された御巣鷹山を経て雑木林の中、アップダウンを繰り返し大幡八丁峠から林道を歩き出発点まで戻る周回コースの山行記。
国道139号線 朝霧高原付近で濃いガスに包まれたが、9時前に着いた登山口では夏雲を浮かべた青空が広がっていた。駐車場付近の路上のあちこちに車が停まっている。四駆の先行車について奥まで行ってみたがもちろん停められるところはない。何台かが悪戦苦闘して駐車を試みていたが、われわれはバックして路端に駐車することにした。登山口まではほんの数分のところだ。
シモツケ
トリアシショウマ
登山口からは三ツ峠山荘まで通じている幅広の作業道を登る。裏口なだけに展望は望めないが、道の両側にピンクのシモツケや白いトリアシショウマが目立ち、木々の緑と相まって目を楽しませてくれる。セミの鳴き声(暑苦しい油蝉ではありません)や鳥のさえずりが耳に心地よい。
律儀に作業道を辿っていると、目の前をリスが横切り木の穴に潜ずり込んだ。カメラを構え、しばらく穴を見つめていたが出てくる気配はない。無理やり追い出すわけにもいかず、諦めて先に進む。ほどなくして、コンクリート製ベンチのある平坦地の休憩所に着いた。
先ほど追い越した何組かのパーティーが通り過ぎていく。一息ついてわれわれも出発。少し行くと、作業道の両側に登山道がある。左の方がより登山道らしく見えたので,左の道をとることにする。雑木林の中の細い路は、時に倒木を跨いだり、くぐったりする。作業道からはどんどん離れるような気がするので少々不安になる。しかし、路はしっかりとついているし、登りです。どお間違えても、登ってさえいれば稜線に出るだろうとそのまま進む。
20分足らずでロープの張られた登山道に出る。その直ぐ向こうに作業道が並行している。作業道を下っている夫婦連れに
「そっちに路があるんですか?」 と聞かれた。「しっかりした路がありますよ」と答えると、躊躇なくコースを代えた。よほど作業道歩きが嫌だったのだろう。
そこから10分足らずで稜線上の三ツ峠山荘。展望は開けるのだが、期待の富士山はまったく姿が見えない。三ツ峠山(開運山)は目の前、屏風岩に取り付いたクライマーがよく見える。三ツ峠山荘の少し先の四季楽園には公衆の水洗トイレがある。ありがたく使わせてもらう。この辺りの山小屋にはジュースの自販機もあり観光地と変わらない。
屏風岩
三ツ峠山々頂より御坂黒岳、鬼ヶ岳。手前は木無山
四季楽園から富士見山荘の前を通り、ザレた急斜面を登りきると山頂。20人ほどの団体さんはじめ何組ものパーティーでにぎわっていた。昼食をとりたいのですがシートを広げる適当な場所が見当たらない。やむなく囲いの外にシートを敷き、木無山方面を向いて座わる。黒岳をはじめとした御坂山塊の山々がかすかに見える程度、富士山は見えないし他の展望もあまり期待できない。食事を済ませ早々に、電波塔が林立する御巣鷹山に向う。
道の真中にご夫婦が立ち止まっている。「蛙が蛇に飲み込まれそうだ。片足が飲み込まれている」
と言う。われわれの直ぐ前を歩いていた若者3人が石を拾って蛇に投げつけるが、なかなか逃げようとしない。ご馳走を前に未練いっぱいなのだろう。それでも、石がぶつけられるとノソノソと草むらに姿を隠した。大人の掌より一回り小さめの蛙君、気が動転したのか腰が抜けたのか、刺激を与えても動かない。蛙を道の端まで誘導して先を急ぎます。それにしても、1メートルほどの小さな蛇が、あの大きな蛙を飲み込めるのでしょうか?。とても見る気にはなれませんが、気にはなります。
御巣鷹山頂はすべて電波塔に完全占拠されている。電波塔の周りをひと回りしたが何もありません。一周する道はよく踏まれている。気になってひと周りする人が多いのだろう。私のあとからも何人かが回っていました。
御巣鷹山から引き返す人が多く、大幡山に向かう人はまれなようです。御巣鷹山からの下りはすごい下りだ。これまでののんびりした山歩きとは完全に一線を画す。雑木林の急斜面を300メートル以上下る。先行するご夫婦も多少不安だ。
「お先にどうぞ」と言われたが、こっちだって不安なんです。嫌とも言えず、にっこり笑って
「それではお先に」 と追い越すことにします。わたしの相棒は、「余計なことを」
という顔をしています。
道標や目印のテープはないが道はしっかりついている。あまりに下りが続くので登り返しが心配だが、緑豊かな自然林に囲まれた中を歩くのは幸せ、
紅葉の秋にまた来たいと思う。
下りきってしまえばあとは、自然林の中、多少のアップダウンの繰り返しで大幡山に着く。山頂は狭く、山名標識も目印も見当たらない。木々の上から清八山の電波塔や本社ヶ丸は見えますがお世辞にも好展望とは言えません。それでも自然林に囲まれた山頂に満足です。シートを広げ、解けてほどよく冷たいゼリーを食べ大満足。
大幡山を下った鞍部は高圧電線の鉄塔が建っているが、展望の良い広場だ。たっぷりと休んだばかりなので通過する。大幡山の登りが最後かと思ったが、もう一回登り返した先が大幡八丁峠。あまり面白みのない峠だ。ここから林道を歩いて登山口に戻る。今、歩いてきた御巣鷹山から大幡山の稜線を左に見ながらののんびり下山となる。
大幡山への登山路
参考資料:【富士山の見える山60選】成美堂出版編集部 2000/03/30 発行