八ヶ岳展望台の飯盛山スノーハイク

 静岡市役所前を7時半出発,3時間強で,「飯盛山最短コース」と書かれた標識の立つ登山口に着いた.スパッツ装着など準備を整えて出発.直ぐに雪道となる.

 雑木林の中のゆるやかな登り道は,よく踏まれていて歩きやすい.写真を撮るため道を外れても踏み抜くこともなくよく締まった感じである.しかしながら,下山者の足跡はけっこう深い穴になっている.勢いよく下るからだろう.

 雑木林の切れ目で早めの昼食とする.スキーに行くこともないので,一面の雪にワクワクし,何を食べても美味しく感じる(本当は,来る途中,昼食を買い損なって非常食をすっかり平らげた)

 左手の八ヶ岳はしっかりと見える.登るに連れその展望はどんどんと良くなり,何枚もの写真を撮った.デジタル写真なので,何枚撮っても気にならない.飯盛山が目の前に見えると展望も一段とすぐれ,楽しいプロムナードが続く.撮影スポットを求めてルートを外すと,ときに股下まで踏み抜くことがある.

 赤岳と権現岳の間の窪みを大きく盛り上げると,富士山が連想できる.噴火で頂上が吹き飛んだのだろうかなどと想像した.

アクセスカウンター

 頂上直下は雪が解け地肌が表れぬかるみ状態.金峰山の頭が見えると直ぐに頂上だ.山頂に雪は全くない.立木や近景に邪魔されることなく,正真正銘360度の展望が楽しめる.登路の友,八ヶ岳は相変わらず姿形よくはっきりと見えるのだが,南アルプスや秩父の山々は残念ながらぼんやりとしている.

 獅子岩駐車場に2時過ぎに着く.存分に景色を楽しみながら,何枚もの写真をとり,ふだんまったく縁のない雪と戯れ,緩やかな上り下りの道をゆっくりと歩き,食事の時間やたっぷりの休憩時間を入れても3時間15分.まさに,気ままなスノーハイキングを楽しむことができた.

飯盛山山頂

歩きはじめるとすぐに雪路

 昼食後,歩き出して振り返ると雑木林の上に徐々に八ヶ岳が姿を現してくる.10分足らずで,地肌をすっかり表した広々した尾根に出る.ここにはトイレもある.地図では林道の終点のようだが雪の下だったのか林道は分からなかった.

 かすんではいるが,南アルプスの大展望が望める.いつかは登りたいと思っている黒戸尾根先の甲斐駒ヶ岳,少し離れて北岳,さらにその左に鳳凰三山.写真にはならないので,しっかりと脳裏に焼き付けた.

飯盛山中腹より八ヶ岳

飯盛山頂より金峰山(中央奥)

山 名  飯盛山(1658m)
山行日  2001年3月20日(火)
同行者  OAA
コース 平沢登山口10:55→12:45飯盛山12:55→13:15平沢山13:20→14:10獅子岩駐車場

 9歳から65歳超まで,と言っても平均年齢は50代半ばを超えたハイキング仲間と,まだ雪をたっぷりと残した飯盛山へ行って来ました.

前方の飯盛山山頂目指して

平沢山頂から飯盛山

 休日の昼過ぎなのにわれわれ以外誰もいない.人気の山なのに意外であった.山頂は風が強く,長居はできない.早々に山頂を後にする.スキーリフトの降り口近くを通り,八ヶ岳を左前方に見ながら平沢山を目指す.有刺鉄線は興ざめだが,まことに気分の良い残雪の稜線歩きだ.

飯盛山から平沢山へ向かう

 平沢山山頂からの飯盛山は,その名にふさわしく均整のとれた三角錐に見える.平沢山山頂の三角点は雪に埋もれて見つけることはできなかった.平沢山を後にしてしばらくすると,スキー大会の表彰式だろうか,選手名や順位を伝える大声を耳にしながら,稜線の北斜面をゆったりと下る.右直ぐ下にリフト降車場があり,ガナリ声はそこに立つスピーカーから間断なく流れている.雪は相当に深く,股下までの踏み抜き穴が何ヶ所も目に付く.夏道より,相当高いところを歩いているためだろう,枯れ枝が顔に当たりうっとしい.道は滑るし,踏み抜きの落とし穴もある.山慣れない人にはちょっと大変だったのか「せっかく持ってきたのだから」と,何人かがアイゼンを付けた.

正面に八ヶ岳,平沢山下りはじめ

更新:2013/03/14