【大谷嶺】2000年の山,大谷嶺で南ア大展望を満喫

 20歳代〜50歳代まで、各年代ほぼ同人数の合計16名の大パーティーとなった。ここ数年で会社の山仲間は急速に平均年齢を下げた。若い人を山の中で見かけてもうれしいのだから、山仲間に20代、30代の人たちが加わってくるのはことのほか喜ばしい。


 車4台に分乗し、林道終点に車を停める。すでに数台の車が駐車していた。真っ青な空にとりあえずの目標、新窪乗越(左写真)が見える。歩き始めて10分ほどで扇の要、さらにひと登りで水場に着く。飲用可との意味だろか、パイプに「水道水」と書かれている。

 登るにつれて日陰にわずかながらの雪が目に付く。足下の不安定な長いガラ場を歩一歩と慎重に高度を上げ、新窪乗越で大休止。大谷崩れを眼下に、幾重にも続く山並みの先に阿部奥の山々が連なって見える(右写真)。左から十枚、青笹、真富士、竜爪といずれも何度か登った山だ。

 それまでののんびり山行から一転、緊張を強いられる山歩きとなる。稜線北側の雪に覆われた登山路の下りがやっかいだ。軽アイゼンが欲しくさえなる。山なれないメンバーには気の毒だった。手に取る雪はサラサラで乾いている感じだった。

 晴れ渡り風も無い山頂で、ゆっくりと昼食をとり下山する。雪のついた登山路は下りが大変だが、なれたせいか快調に下っていく。しかし、初登山者には雪道の下りは酷だった。数名のメンバーにサポートされ新窪乗越に着いたときには、引きつり気味の顔に安堵の表情が見えた。

 ガラ場の下りはクッションが利いて膝にやさしい。登りの苦労は何だったのかと思うほど楽々と下っていく。午後を大きく回っても、相変わらず空は真っ青。全員無事下山。帰路、黄金の湯に浸り楽しかった一日を締めくくった。

幾重にも連なる安倍奥の山々

新窪乗越を望む

大谷嶺山頂

雪に覆われた稜線の路

 11時40分、山頂着。青い空の下、西から北へ南アルプスの名峰が指呼の間に居並んでいる。この夏に縦走した光・上河内・聖、数年前体調不良で苦労を強いられた赤石・荒川、不安いっぱいの単独行の間ノ岳・北岳などどれも懐かしい山ばかりだ。手前にはあこがれの笊ヶ岳。2000年の山にちなみ早川町が備えてくれた山名案内板でひとつひとつ確認する。東には、樹木が邪魔で写真にはならないが富士山も大きくくっきりと見える。

山頂より南アルプスを望む

大谷崩れを振り返る

登山口9:15→扇の要9:30→水場9:50→10:40新窪乗越11:00→11:40大谷嶺山頂13:00→13:25新窪乗越13:45→扇の要14:25→14:35登山口

【山 名】大谷嶺(2000m)
【年月日】2000年12月9日(土)
【同行者】会社の山仲間など16名
【行 程】

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