行 程 | |||
場 所 | 着時刻 | 発時刻 | |
本栖湖駐車場 | 9:05 | ||
竜ヶ岳登山口 | 9:15 | - | |
東屋 | 10:05 | 10:10 | |
竜ヶ岳山頂 | 10:40 | 11:55 | |
端足峠 | 12:25 | 12:30 | |
割石峠(R139県境) | 13:15 | - | |
チェーン脱着場 | 13:20 | - |
【竜ヶ岳】アッという間に消えた雪
山 名 | 竜ヶ岳(りゅうがたけ) | |
山行日 | 2000年3月26日 | |
天 候 | 晴れ | |
歩行時間 | 3時間0分(山頂昼食休憩除く) | |
コース | 本栖湖駐車場→竜ヶ岳登山口→東屋→竜ヶ岳山頂→端足峠→割石峠→駐車場(チェーン脱着場) |
広々した竜ヶ岳山頂より富士山
一週間前、東海自然歩道の割石峠から雨ヶ岳山頂まで雪雪雪の感激覚めやらぬうちにと、その時、端足峠から見た竜ヶ岳に登ることにした。
国道139号の静岡と山梨の県境、割石峠を山梨側に300mほど行ったところにタイヤチェーン脱着のためのスペースがある。雨ヶ岳へ登ったときなどに車を停めさせてもらった所だ。小型の折畳み自転車を組み立て本栖湖へ向かう。わずか一週間で国道の歩道の雪はすっかり消えている。本栖湖まではほとんど下り坂、15分足らずでキャンプ場の駐車場についた。
駐車場から舗装道路を少し行き、「竜ヶ岳登山口」の案内標識に従い左折して数分、車止めのゲートがある竜ヶ岳登山口に着いた。この付近の林の中にも数台の車が駐車している。本栖湖畔の駐車場から10分程度なのにと思ったが、自分だって歩いてせいぜい1時間程度のところを自転車を使ったのだから「五十歩百歩」か。
一週間前の雨ヶ岳とは大違い、登山道には雪のかけらさえなく、雪解け後のグチャグチャ道。足元から目が離せない。一歩一歩慎重に登るので、汗も出ず、息も切れない。ありがたいやら、なさけないやら・・・・。
尾根に取り付くと左下に先ほど自転車で通った国道139号が見える。無粋な車の音がよく届く。相変わらず道はグチャグチャ。
小広いピークに出ると気分は一新、やわらかな日差し、左に富士山、右に本栖湖、行く手には竜ヶ岳とその左の毛無山、「来てよかった」と思う瞬間だ。
背丈ほどの笹は幅広く刈られ、遊歩道の気分だ。笹の根元に残雪がひと塊、見上げる竜ヶ岳の山腹にはつづら折れの登山道、前方には真新しい東屋風の休憩舎が見える。5・6人の人が休んでいる。中間点辺りでもあり、休憩にはもってこいのところだろう。
東屋の少し先に、うなぎの寝床のような格子の祠の中に石仏が安置されている。囚われの石仏のように思え、違和感を感じた。
幅広いつづら折れの道はグチャグチャなので、昔の登山道であろう直登コースを行く。つづら折れを束ねるような旧登山道の笹もほどよく刈られ悩まされることはない。グチャグチャからは解放されたが、急登が辛い。
東屋手前の登山路から竜ヶ岳山頂を望む
きつい登り(直登したから)が緩やかになると程なくして山頂につく。ソフトボールができそうなくらい広々している。点在して10人くらいの人たちがいるのだが、あまりの広さに目立たない。
南アは雲に隠れて見えないのがちょっと残念だが、裾野のすべてを見せてそびえる富士山の頭の雲がいろいろ形を変えて楽しませてくれる。一週間前に登った雨ヶ岳は指呼の間、毛無山も見事だ。
登山路端にわずかに残る雪
ファミリーハイク、日溜まりハイクにもってこいの山ではなかろうか?風が強く、少し肌寒いので昼寝はあきらめたが、これからの季節、春眠をむさぼるに格好の山頂だろう。
食事をし、何人かの方とのおしゃべりを楽しみ、景色を堪能しているうちアッという間に1時間以上経ってしまった。次々と登ってくる人たちで、山頂は50人以上になっていたが、広大な山頂はまだまだ余裕たっぷりに見える。
毛無山(左)と雨ヶ岳
端足峠への下山道が見つからない、雨ヶ岳方面を中心に背丈ほどの笹薮を丹念に探し、それらしき辺りを掻き分けると細い道らしきものが見つかった。これまでの道とは雲泥の差、少し躊躇したが勇を決して、イザやぶこぎへ。
しばらくはカチカチの雪道、雪がなくなると一直線の急降下。やぶこぎならぬやぶ掴み。左右の笹に助けられ、快調に下る。途中、8本爪のアイゼンを手に持った単独行の男性とすれ違う。
「案ずるより生むが易し」深いヤブだが道はしっかりとついているし、赤や青のテープがずいぶんと目に付き、不安はまったくなかった。
平坦になったところで道が分岐している。どちらもはっきりした道だが表示板はない、木々のテープに導かれ右の道をとる。樹間越しに本栖湖を右下に見ながらやせ尾根を5分ほど行くと端足峠についた。自転車で登ってきていた男性と話をする。A沢貯水池から登り、これから本栖湖へ下ると言う。
一週間前の純白のベールに覆われた端足峠の面影はその欠片さえもない。あの真っ白な雪はわずかの間にどこへ行ってしまったのか?東海自然歩道と合流するまでの下山路からも雪は消え乾いている。自然歩道を左折し割石峠までの道にももちろん雪は跡形もなかった。
端足峠付近より竜ヶ岳を振り返る
国道139号静岡、山梨県境に出れば、車をデポした駐車場は近い。本栖湖畔に置いてきた自転車を回収し帰路についた。
国道139号を東名富士ICへ向かう途中、上井出の交差点を左に入り奇石博物館の近くにある天母の湯に寄った。温泉ではないが、1時間400円(3hr:\700、1D:\1000)、汗を流すだけの場合には最適だ。露天風呂から見る富士山麓の町並み、その向こうに駿河湾と伊豆半島、何度行っても飽きない眺めだ。