行 程 | |||
場 所 | 着時刻 | 発時刻 | |
割石峠駐車場 | 7:30 | 7:45 | |
自然歩道入口 | 7:50 | − | |
端足峠登山口 | 8:40 | 8:45 | |
端足峠 | 9:10 | 9:20 | |
雨ヶ岳山頂 | 11:10 | 12:00 | |
端足峠 | 12:30 | 12:35 | |
A沢貯水池 | 13:05 | − | |
鳥居 | 13:15 | − | |
割石峠駐車場 | 13:30 | − |
雨ヶ岳山行報告
山 名 | 雨ヶ岳(あまがたけ) | |
山行日 | 2000年3月18日(土) | |
天 候 | 晴れ | |
歩行時間 | 4時間55分(除く昼食休憩) | |
コース | 駐車場→東海自然歩道→端足峠→雨ヶ岳→端足峠→A沢貯水池→根原BS→駐車場 |
あさぎり温泉 風の湯 |
tel:0544-54-2331 10:00-22::00 \800(17:00- \500) 活性石温泉の内風呂とラジウム温泉の露天風呂がある。生ビールとカラオケ、食事もできる。冷たく冷えた朝霧の水は飲み放題。 |
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天母の湯 | tel:0544-58-8851 10:00-18:00 \400(1h) 大浴場、低温サウナと2つの露天風呂(ひとつは生薬風呂)。山麓からずーっと下の町まで見下ろせ駿河湾も一望できる露天風呂、夕焼けと街灯りの夜景は自信を持って薦められる。 |
天気予報で「日曜日は雨。出かけるなら土曜日」と、さかんに放送していた。ということで、とにかく土曜日に出かけることにした。かねてから、山名が気に入っていた雨ヶ岳に行って来ました。
国道139号、静岡・山梨県境の割石峠を山梨側に300mほど行ったところにタイヤチェーン脱着のためのスペースがある。少し気が引けたがここに駐車させてもらう。
国道を県境まで戻り「東海自然歩道」の大きな表示板に従い数段の階段を登ると、直ぐに東海自然歩道。辺りは一面数センチの雪に覆われている。自然歩道歩道には足跡一つない。ワクワクする風情だ。キュキュと雪を踏みしめ、自分の踏み跡を残しながら歩くのは殊のほかうれしいものである。「何を馬鹿な!」と言われそうですが、私の住む町には薄っすらでも雪が積もるのは数年に一度あるかないかなのです。
国道139号より東海自然歩道への上り口
A沢貯水池を左眼下に見ながら、ほぼ水平に竜ヶ岳の山腹を細かく屈折しながら山ひだを行く。靴底の雪の感触が気持ちがよい。ウキウキ気分で端足峠登山口に着く。
峠への道は岩や木の根に薄っすらと雪がかぶさり薄皮饅頭を連想させる。杉林の中の単調な道をジグザグに登り、ほどよく汗ばむころ端足峠に着く。一面雪に覆われた小広い峠からは、正面眼下に本栖湖、右手には竜ヶ岳、振り返れば茫洋と裾野を広げた富士山。峠は明るく休憩にはもってこいだ。この景色だけでも十分に満足できる。
雪面に踏み跡ひとつない端足峠
峠を後にいったん下り鞍部にから登り返す。雑木が点在する道を徐々に高度を稼ぐ。心地よかった靴底の雪が足首までになる。スパッツを着け、同じような樹相の中を登っていくと、やがて雪は脛から時として膝までの深さになる。傾斜はきつい、振り返るとまだ竜ヶ岳と同じ程度の高さだ。けっこう息はあがっている。10m歩いては一息入れ、5m歩んでは立ち止まりやがて、数歩進んでは一息、いつしか弱気虫が耳元でささやく。
「この先、雪はもっと深くなるぞ、おまえの体力では無理だ」
「軽登山靴でくるなんて、軽率だ。指先が冷たい、引き返せ」
「雨ヶ岳はKといっしょに登る約束をしたではないか・・・」
振り返ると竜ヶ岳
次々と下山を促す心のささやきに気持ちが揺れる。休憩には適さない急斜面ではあるが、倒木付近の雪を踏み均し大休止とする。ポットの湯でコーヒーを入れ、パンやチョコレート・みかんなどを口にすると、みるみるうちに気力が戻ってきた。
斜面は相変わらずきつい。見上げてはルートを確認し、膝上までもあろうかと思われる雪の中を一歩一歩、取り戻した元気もたちまち消える。最近、頑張らない登山ばかりしてきた報い、ペースは少しも上がらない。
左側の展望が開け富士と道連れになるとまもなく明るい山頂に出た。笹が刈られた平坦な山頂は、真っ白な絨毯を敷き詰めたようだ。もちろん足跡ひとつない。雪は乾いていて寝転ろぶと気持ちよい。一番乗り、苦労して登ったご褒美だ。
山頂は富士山を望む方向のみ開け、真正面に富士を見ながらラーメンとうどんの昼食をする。かすかな音も雪に吸収されるのかとても静かだ。瞬く間に時間が飛び去っていく。
雨ヶ岳山頂から富士山、手前は朝霧高原
雨ヶ岳山頂
山頂に着いて約40分、ダブルストックで単独行の男性が登ってきた。登りのきつかったこと、天気に恵まれすばらしい景色であることなど、互いに共感しながら話し込む。その後しばらくして登ってきたご夫婦連れと入れ違いに頂を後にした。
登りの苦労は何だったのか? あっという間に端足峠に着いた。真っ白だった峠の雪は、踏み跡から溶けはじめ見る影もない。しかし、雪化粧した富士山の山肌の色合い、蒼く輝く本栖湖、朝とは異なる光が綾なす光景にしばし見とれてしまった。
東海自然歩道の端足峠登山口を右に折れ、A沢貯水池に向かう。貯水池の辺りで自然歩道を右に分け、車道を直進するとしばらくして真っ赤な鳥居の脇を通る。そこのゲートは開かれていたが、看板には大きく立入禁止と書かれている。看板の前辺りに数台駐車できそうである。
国道に出て、割石峠を越え駐車場に戻る道は一部を除き歩道があるし、右手に富士山を見ながらなのでさして苦にはならない。
帰路、"風の湯"に寄った。国道139号の朝霧ジャンボリーゴルフクラブ前の信号を左に入り県道183号(後、県道71号)を富士市に向う。人穴小学校の先の右側に"風の湯"はある。
汗を流すだけにしては、800円(1日)とちょっと高い。露天風呂からは富士山が正面に見える。そのまん前に富士より高く見える電柱は邪魔だが、富士山にかかる雲が刻一刻と姿を変える様をボンヤリと眺めながら、露天風呂にゆったりとつかるのは、まさに至福のときと云えるだろう。
尚、女子露天風呂から富士山は見えないとのこと、念のため。