足柄峠側から見る金時山
昨年末、会社の人たちと登って以来2ヶ月ぶり4回目の金時山だが,足柄峠から登るのははじめてのこと。その上,東京に大雪が降るとの予報に、スノウハイクが楽しめるとワクワクしていたのですが、残念ながら雪はまったくの期待はずれ。しかし、御殿場市街や箱根駒ケ岳、芦ノ湖の墨絵のような展望はなかなか風情があり大いに満足できました。
雨降りの中、山登りに出かけるのは単独行では考えられないことだ。しかし、今日は東京に大雪警報が出て<いるし、低山とはいえ1000m は越えている山、スノウハイクが楽しめるだろうと心が弾む。
御殿場IC近くになっても雪の気配はない。東名富士ccを抜け足柄峠に向かうも道の両脇に申し訳程度に雪があるだけである。足柄峠の先の車止め付近はうっすらと積もった雪面に車の轍が入り乱れていた。4台の乗用車が駐車していた。
傘をさして歩き出す。こちら側から登るのははじめてのこと、目の前に聳える金時山が大きく見える。金時茶屋への荷揚げ用架線口までは車が通れるなだらかな広い道だ。そこからは,しっかりした道だがきつい登りが続く。傘をさしながらの山登りだが振り返ると、意外にも遠望がきき、丹沢の山々が霞んで見える。鳥居を過ぎると傾斜はますます厳しくなる。汗が吹き出す。頂上の金時茶屋に着いたときにはみな風呂上りのように湯気をモウモウとたていた。気温は2℃。
同行のSさんは40数年前、高校の集団登山で登って以来だそうだ。その時,金時娘と撮った写真をアルバムからはがして持参し、(元)娘さんに見せながら当時を懐かしんでいた。茶屋の中には登頂回数毎の登山者のランクが表示されている。最高は何と1400回!。テーブル上の記帳簿には数百回登山者はザラ、この山の人気の高さが窺い知れる。みなにつられ私も4回目にしてはじめて記帳した。「天下の秀峰 金時山」の仰々しい大看板を入れ記念撮影。
下山は4本爪の軽アイゼンをつけることにした。わずかに覆っている雪が登山路を泥んこにしており、危険というよりも滑って尻餅でもつけば悲劇だ。なかには8本爪の本格派も数名。アイゼンを持ってこなかったからか「必要ない」と言いはっていたOさんも、みながつけるのを見て、茶屋で1本100円の荒縄を2本買い、靴に巻きつけていました。
すれ違うパーティーの人たちから「アイゼンは必要ですか?」と聞かれる。みな,はっきり必要だとも言えず、「下りではつけた方が歩きやすいと思いますよ」と応えていた。下り始めて直ぐに、アイゼンを外す人もチラホラいたが、自分は4本爪の軽アイゼンなのでさして苦にもならないのでそのまま下った。
広々した長尾山山頂からは仙石原の向こうに神山、芦ノ湖などを望むことができた。こんな日でも、金時山々頂と同じく多くのハイカーが休んでいる。4回目になるがいつきても賑やかな山だ。
乙女峠から丸岳を越え長尾峠へと下る予定だったが、富士山が見えないので、乙女峠から下ることにする。ここでほとんどの人が泥だらけのアイゼンを外す。13時前に国道138号線にたどり着き、すぐに御殿場温泉へと向かった。
長尾山々頂付近より神山を望む
温泉を出て帰路につく時になって、下山口にラチエット式のストックを忘れてきたことに気づく。捻挫などのアクシデントに備えいつも持参はするがほとんど使ったことのなかったストックを今回に限り使ったのが運の尽き。必要もなかったスパッツを外すために脇に置き、コロッと忘れてしまった。ストックを忘れた悔しさよりも、物忘れの激しくなった情けなさに悄然とした。
山 名 | 金時山(きんときやま) | |
山行日 | 2000年2月20日(日) | |
天 候 | 雨のち曇 | |
同行者 | いつもの山の仲間 | |
歩行時間 | 3時間(休憩含む) | |
コース | 足柄峠(車止め)9:50→10:50金時山11:50→12:50ふじみ茶屋 |
箱根仙石原 乙女山荘 |
tel:0460-84-8383 8:00-22:00 \575 檜の露天風呂はかなり古く感じる。腰湯もできるが、景色はない。 |
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御殿場市温泉会館 | tel:0550-83-3303 10:00-20:00 \500 風呂は内風呂のみだが、浴室は天井の一部と正面が全面ガラス張りで露天風呂の開放感がある。正面に富士山と御殿場市街が見え、銭湯にある富士山の絵のままだ。休憩室は食事の持ち込みができる。 |